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南湖だんご 旭堂南湖話術研究会

2005/11/11 @上方亭

  • 南湖、鶴二 《対談 東大阪あれこれ》
  • 旭堂 南湖 「怪傑 星亨ほし とおる
  • 笑福亭 鶴二 「不動坊」
    ―― 中入り ――
  • 旭堂 南湖 「赤穂義士外伝より 寺坂吉右衛門」


 天気予報どおり、夕方から雨。そのせいか、場所や日程の設定は良いはずなのに、入りは 12 人とやや少なめ。(とは云え、この会は初めてなんで、普段はどうだかわからんのですが)


 まずは南湖がごあいさつ。鶴二を招き入れての対談は《東大阪あれこれ》‥‥のはずが、瓢箪山に住む南湖も春には大阪市内へ引っ越し予定、布施に住む鶴二もじつは大阪市側に住んでると云う、なんとも中途半端なことに。おまけに鶴二は対談のことを会場に着いてから知らされたそうで、ぐだぐだに。脱線して、滋賀県の某ホテルの余興での鶴二と南湖の出会いなど。

 つづいて南湖、「先日、吉朝師匠が亡くなられまして‥‥」と、マクラ代わりに吉朝の思い出話を。かわいがってもらったこと、講談の表現力向上に落語「動物園」の稽古を付けてもらったときのこと、毒はあるが嫌味のない冗談をよく云われていたことなど。いちいちうなずきたくなる、さもありなんなエピソードでした。
 「怪傑 星亨」は、若くして税関の長となった星亨と、密輸に荷担する英国外交官パークスとの対決を語ります。英国人の口調が中国人風(ゼンジー北京風?)なのは師匠の南陵直伝とか。また、星亨とパークスが実際は英語で会話しているところを、あえて日本語に翻訳して語るなど、笑わせどころも多く、なかなか楽しめました。

 替わって鶴二。彼の高座は初めて観ますが、*1首を前に突き出して客席をうかがうような話し方が特徴的。講談の会でウケなかったトラウマがあるそうで、そっから演りにくい会の話などをマクラに。
 噺の方は、マクラでたっぷり話したせいか、ちょっと淡泊な感じに。全体にややもっちゃりした感じの演出ですが、それが逆に良いところもあって、利吉が風呂屋でのろける場面なんかはなかなか。ただ、むやみに扇子や小拍子を触る癖はなおした方がよろしいかと。
 この日はお囃子方がいなかったんで、やや地味な印象。不動坊火焔に幽霊に扮した軽田道斎が利吉の前に現われる場面で「ドロドロドロ〜」ってのは入ってましたが、雪の降るなかを利吉の家へ向かう場面で「ボ〜ン」ってのがほしかったなぁ。

 中入りをはさんで南湖が開口一番、「先ほどの鶴二兄さんの落語、ひどい落語ですね」って、なにを云い出すんかと思ったら、「いきなり講釈師が死ぬんですよ」で大爆笑。講釈師は《七》を《なな》と云わず《しち》と云うことや、「赤穂四十七士は、実際は四十六士だ」と云う某先生の首を講釈師そろって取りに行く、なんてマクラから本題へ。
 若かりし頃の寺坂吉右衛門の、禁じられた恋の物語。主人の吉右衛門への心意気、江戸へ渡った吉右衛門の主人への忠義、いずれも義理人情に弱い日本人の琴線に触れるエピソード。「その後どうなったかは、今度、有線向けに録音しますんで、そちらで」と、まさに講談の真骨頂で笑わせてもらって閉会。


 番組の方ももちろん楽しめたんですが、この日は南湖さんに「吉朝さんの思い出話をありがとう」との気持ちでいっぱいです。意外なところで聴けた驚きとともに、その内容から吉朝さんの人柄や芸に対するひたむきさの片鱗が感じられ、舞台裏をなかなか見られない者にとってはありがたかったです。朴訥とした南湖さんの語り口で、じんわりと心に染み入りました。

正直南湖
笑福亭鶴二のほのぼの亭


*1 たまたま古い記事を調べてたら、以前に観たことあったようです。(完全に忘れてました)

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