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三代目桂春團治極付十番落語会 (第三番)

2006/3/31 @ワッハホール

  • 桂 福車 「看板のピン
  • 笑福亭 小つる 「初天神」
  • 桂 ざこば 「肝つぶし」
    ―― 中入り ――
  • 桂 梅團治 「竹の水仙」
  • 桂 春團治 「寄合酒」


 とりあえず整理券をゲットしようと早めに行ったら、がらんとしたエントランス。係員に訊くと、整理券なしで列んだ順に案内、とのこと。さらに訊くと、残りの日程で整理券が出るのは日曜日くらいだそうです。
 この日は補助席はなし。それでもほぼ満席でした。あまりにも早く着いたんで、「こんなときくらいは」と最前列で観ることに。
 席を確保し、ロビーに移動して持参したおにぎりを食べてたら、着物姿の粋な女性が目の端に。もしやと思って確認すると、やっぱり内海英華さん。写真を撮らせてもらおうかとも思ったんですが、あまりの麗しさに声をかけることができませんでした。残念!


 開口一番の福車は羽織代わりの眼鏡を取って「看板の一」に。貫禄のおやっさんが江戸っ子って設定は初めて。これ、とくに後半でアホが真似する場面で言葉がめちゃくちゃになったりして効果倍増。

 つづく小つるは端正な感じ。コンタクト・レンズの小咄をマクラに「初天神」を。寅ちゃんが隣のおっさんにいらんことを云いに行く場面はカットして、みたらし団子の場面まで。指をねぶりながら飴を選んだり、みたらし団子の蜜をすすったりする所作はかなり濃厚。

 中トリのざこばは「大学行ってた弟子が中卒の自分よりものを知らん」と、ひろばを舞台へ呼び出し。いつもながら自由奔放。自著『桂ざこばのざっこばらん』を軽く宣伝して「肝つぶし」へ。正月の一門会でも演ってましたが、この日の方が兄貴の感情が入りまくりって感じで良かったです。

 B 型の梅團治は A 型一家の師匠によく怒られたと、内弟子時代のエピソードをマクラに「竹の水仙」を。抜群の安定感とおもしろさ。とくに態度がコロコロ変わる宿屋の主人がかわいい。
 本人は「小朝&正蔵と鶴瓶にはさまれたこの日はハズレ」と云うてましたが、なんのなんの。大当たりでした。

 春團治の高座はやっぱり所作が美しい。「寄合酒」では、割り前の五百円を催促されるなり懐に手を突っ込んでパッチの紐をゆるめる場面と、鯛のウロコ取りの場面がとくに印象的。この日は近くで観られたんで、表情の細かいところまで堪能いたしました。


 この日は 5 席ともおおいに笑わせてくれました。うたた寝もなく、たっぷり楽しみました。やっぱり最低 6 時間は寝ないとダメみたいです。
 この会は豪華なゲストも目玉ですが、これまで高座を観たことのない噺家さんをいろいろ観られるってのも楽しみのひとつになってます。

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三代目桂春團治極付十番落語会 (第二番)

2006/3/30 @ワッハホール

  • 桂 春菜 「ちりとてちん」
  • 笑福亭 伯枝 「貧乏花見」
  • 春風亭 小朝 「茂造の恋」
    ―― 中入り ――
  • 林家 正蔵 「四段目」
  • 桂 春團治 「祝いのし」


 朝方はしとしとと降ってましたが、夕方にはすっきりしないまでも止んでくれました。
 前日同様、開場 15 分前に到着すると、前日にはなかった整理券を配っていました。番号を見ると 149 番。なんでも、昼過ぎぐらいに会場に来られてるお客さんもいるようで、席取り合戦もなかなか熾烈です。
 ひとりで行ってるんで、前の方の空いてる席にすべり込み。この日は通路に補助席も出てました。
 ロビーのパネル写真ですが、パンフレットに載ってるのとは違うものも多数。行かれた方は要チェックですよ。中入りにでもご覧ください。


 開口一番の春菜は、マクラに師匠のエピソードを軽く紹介して「ちりとてちん」を。春菜は男前の顔で損してる気がします。アホになりきれてないと云うか。独自のクスグリもややうわすべり気味。ただ、憎たらしい竹は好演。終盤はそこそこウケてました。

 つづく伯枝の「貧乏花見」はまったくウケず。きっちり演ってるんですが、とにかく「ここ、笑うとこですよ」って間に観客がどんどん引いていく感じ。

 前のふたりがほとんどウケず、今日の客はカタいなぁと思ってたんですが、小朝にはドッカンドッカン笑ってました。たたみかけるようなマクラでじゅうぶんにあったまったところで、新作「茂造の恋」へ。
 入院中の 80 歳のセクハラじいさんが、おなじ病院に入院する老婦人に惚れる。老婦人が意識不明になったことを知らされ、セクハラじいさんは意を決して告白する‥‥って噺。
 主人公がセクハラじいさんなんで、前半は下ネタのオンパレード。それでもとにかく小気味良い語り口が快感。告白の場面では BGM を流す演出も。

 中入りをはさみ登場した正蔵はマクラで、オーラがないと云われただの、松村邦洋に間違えられるだの、自虐ネタで笑わせる。すぅ~っと観客の懐に入り込んだところで「四段目」(上方の「蔵丁稚」)を。
 意外や意外、しっかりと演られてました。とくに丁稚がニンに合った感じ。旦那の貫禄は 10 年後が楽しみってとこでしょうか。正蔵襲名で落語に本腰を入れようという意気込みはじゅうぶんに感じられました。

 トリの春團治は、こころもち前日よりもリラックスした雰囲気をたたえて登場。
 「祝いのし」は‥‥不覚にも喜六が鮑の根本を教えてもらうところでウトウトしてしまい、気がつくと喜六が座敷で気張ってました。まぁ「祝いのし」は観た回数も多いんで、まだ救いでしたが。出来自体は相変わらず良かったです。


 この日の秀逸は小朝さんでしょう。前の 2 席で冷えきってた会場を一気に盛り上げるあの話術、さすがです。やっぱり天才ですねぇ。
 中入り後の 2 席も良かったんで、全体の満足度も高し。とは云え、うたた寝してしまいましたが。今晩は早く寝ることにします。

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三代目桂春團治極付十番落語会 (第一番)

2006/3/29 @ワッハホール

  • 桂 福矢 「延陽伯」
  • 笑福亭 岐代松 「手水廻し」
  • 桂 三枝 「真心サービスおじんタクシー」
    ―― 中入り ――
  • 桂 福團治 「鼻の狂歌」
  • 桂 春團治 「子ほめ」


 とうとう始まりました、春團治さんの芸能生活 60 年記念連続興行。
 この会を知ったとき予定をチェックしたら、うまい具合に空いてたんですよね。春團治さんの高座は「祝いのし」「高尾」「代書屋」くらいしか観たことなかったんで、違う噺を観られるまたとないチャンスってことで、高いけど 4 万円の通し券を購入。(当日券で毎日行くより 1 万円も安い!とムリヤリ納得)

 開場 15 分前に到着すると、すでに 100 人近くが長蛇の列。期待感の高さがうかがわれます。通し券を 10 枚綴りのチケットに交換して列の最後尾へ。
 ほどなくして入場。パンフレット(カラー 16 ページ)には、桂米朝、新野新、藤山直美、小佐田定雄からの祝辞、年譜、10 日間の番組、演目解説、一門からのメッセージなど。パンフに使われてる写真のパネルが会場ロビーに飾られてました。


 まずは福矢の「延陽伯」。初めてサゲまで聴きました。上下かみしもの乱れが気になりましたが、のらりくらりとした雰囲気は独特。人物のメリハリがつけば良くなりそう。

 つづく岐代松は《細長くなったシベリヤ文太》な雰囲気。(あくまでもシベリヤ文太で、菅原文太でないところがポイント)
 十三のぼったくりバーの話でひと笑いさせて、「手水廻し」へ。枝雀一門と比べるとあっさりした印象ですが、テンポ良い口演。風貌とのギャップでにじみ出るおかしみもあって好印象でした。

 中トリは三枝。天満天神繁盛亭、社交ダンス、病院、タクシーとマクラをつなぎ、自作の「真心サービスおじんタクシー」を。これ、テレビで観たことあるんですけど、この日は後半がカットされてたような気がします。
 それにしても、三枝の噺家としてのおもしろさを再確認。華がありますし、もっと観たいと思わされました。

 中入りをはさんで、福團治。マクラが秀逸で、悲観的つぶやきと云うか、自虐的ぼやきと云うか、とにかく暗い。暗いのにおもろい。床に立てた扇子にあずけた体がどんどん沈み込んで、うつむいてしゃべってんのがまたおもろい。坊主ネタでひとしきり盛り上げてから「鼻の狂歌」へ。
 ふとした油断から鼻を切り落とされてしまった武将が戒めに出家し、フガフガとしゃべりもままならないまま寺子屋で子供らに教える‥‥ってのが噺の導入部。初めて聴く噺でしたが、福團治のフガフガ具合がかなりおもしろかったです。

 そしてお待ちかねの春團治。「待ってました!」の声がかかりまくる。特別興行ってことで短い挨拶で一礼。そっからはいつもの春團治で、さっそく「子ほめ」に。
 CD で何度も聴いてたんで、細かい抜けが気になると云えば気になったんですが、それはほんの些細なこと。やっぱりライヴで観ると所作や表情を楽しめ、おもしろさ倍増。喜六が元気いっぱいって感じでした。


 この日は 2 時間ちょっとやや軽めでしたが、出演者の好演で満足度高し。トリが春團治さんだと、やっぱり上品な印象が残りますね。
 三枝さん、福團治さんは独演会も観てみたいと思いました。

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新・歯科治療

 先月末に奥歯のメタル化(って云うか、銀歯化)は完了し、今月は歯周病対策の歯石除去でした。

 まず 3 日に歯みがき指導。とにかくゴシゴシ磨かず、歯と歯茎の間に毛先の細い歯ブラシを軽く当てて小刻みに動かす。これを歯毎におこなうんで、かなり時間がかかります。まぁ 10 分くらいですけど、「面倒でしょうから、1 日 1 回で良いですよ」とのこと。
 これを、あきらかにひとまわりは若い女性の歯科衛生士さんに指導されるワケですから、なんとも情けないような、それでいて楽しいような。

 指導された歯みがき法を 1 週間ほど実施し、ある程度の歯垢が取れたところで歯石除去です。
 まず 9 日に下顎、22 日に上顎の歯石を除去し、28 日に全体の仕上げ。医師曰く「取るべきものは取りました」とのこと。あとは歯みがきを継続し、半年毎の定期検診でチェックする程度だそうです。

 歯石を取ったせいか、歯みがきすると奥歯がしみるんですよね。しみると云うより痛みに近い。歯茎の腫れもあるようで、しばらくは苦痛をともなう歯みがきがつづきそうです。
 歯石除去作業にはかなり不快な痛みがあって苦痛だったですが、かわいい歯科衛生士さんを見に行くって楽しみもあったんで、通院が半年に 1 回になってチと残念な気もします。

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茶臼山演芸会

2006/3/28 @茶臼山舞台

  • 笑福亭 たま 「不動坊」
  • トクトミトコナミ 《漫才》
  • 杉岡、荒木 《詩》
    ―― 中入り ――
  • 笑福亭 たま 「遊山船」
  • 杉岡、荒木 《詩》
  • トクトミトコナミ 《漫才》
  • 出演者(+米井) 《座談会》


 昼間に思いっきり雨が降るも、夕方にはなんとかやんでホッ。ただ、悪天候のせいもあってか、入りは 7 人。(そのうちおひとりは中入りで帰られました‥‥)


 たまは古典を 2 席。開口一番の「不動坊」は 2 日前に観たばっかりだったんでちょっと残念でしたが、それだけに安定感はあり、安心して観られました。やっぱり風呂屋の場面が最高!
 中入り後は、待ってました!の「遊山船」。こちらはやや安定感に欠けるものの、喜六と清八の会話のかみ合わなさ、喜六の「きゃーっ!」の繰り返しなど、かぶせる笑いにポイントを置いた演出。欲を云えば、情景描写にもう少し丁寧さがほしいところです。

 ひさしぶりに観たトクトミトコナミのおふたり。まずは「最近、人をだます事件が多いですね」との導入で詐欺やなんかを題材にオーソドックスなしゃべくり漫才。そのまま腹の立ったことなんかへ話が飛んで、たっぷり演ってくれました。
 中入り後は徳富が作った床並が主人公の小説『名探偵トコナミ』をドラマ仕立てで朗読するってネタ。変キャラ&パロディでわかりやすい&笑いやすい。このネタ、以前にテレビで観たことあるような気もしました。

 杉岡みどり&荒木彰之は『オパイウーマンの詩』でおなじみの詩の朗読。いくつか聴いたことのあるネタもありましたが、くすくすレベル以上の笑いを存分に楽しめました。
 なぜか《やずやの香醋》が大々的にフィーチャーされとりました。飲むと元気になる見返りにたいへんなことに‥‥!?!?

 最後に出演者 5 人が狭い舞台に、米井敬人(構成作家)氏が客席後方(受付)に待機したままで座談会。
 とりあえずパンフのクイズ(米井氏作)の答え合わせをするも、客席からの想定外の解答に感心する米井氏に対して、床並が「完成度が低すぎる!」。
 その後はたまの落語論にみなが頭を悩ませることに。コントや漫才との笑いの性質の違いをたとえで表現したかったんでしょうけど、そのたとえがわかりにくかった。それがまたおもしろかったりするんですが、最後にたまが「最近はもう、どぉでもええんですけど」って、おい!
 この『茶臼山演芸会』は『たまよね RXリラックス』のプレ・イベント的なものだったようです。『たまよね DXデラックス』は落語中心で、『たまよね RX』には色物のゲストを呼ぶ計画で、その顔合わせをかねて米井氏が『茶臼山演芸会』を企画したよう。ただ、米井氏的には『茶臼山演芸会』を続けたい意向のようで、パンフにはしっかり《第 1 回》と書いてありました。出演者はみんなびっくりしてましたが。


 最後の座談会はかなりグダグダな感じでしたが、演芸の方はたっぷり演ってくれましたし、まぁ『たまよね』らしいと云えばらしいです。トータルで 3 時間ですから、かなりのボリューム。落語だけじゃなく色が変わるんで、あっと云う間な感じでした。
 それにしても床並さん、座談会ではかなり声張って米井さんにツッコんでました。ここらあたりはやっぱりバラエティ慣れしてる感じですね。

 はたして《第 2 回》はあるんでしょうか?

らくごの玉手箱
杉岡みどりファンサイト オパイウェブ
トクトミトコナミのトコサイト

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安養寺寄席

2006/3/26 @安養寺

  • 笑福亭 たま 「兵庫船」
  • 笑福亭 たま 「不動坊」
    ―― 中入り ――
  • 笑福亭 たま 「子はかすがい


 きのうに引き続き好天。花粉は‥‥少し楽になったかも。
 近所のおばちゃんが中心の客席は 40 人近い入り。日が射し込まない本堂はまだまだ肌寒いですが、それでもおばちゃん連中は開演前もワイワイとにぎやか。


 拍手でたまが迎えられ、番組案内から「兵庫船」へ。喜六の「やりますぅ〜!」が印象的。「くっしゃみ講釈」もそうですが、繰り返しのおもしろさ表現に力を入れてるよう。いつもながらのおもしろさでしたが、鳴り物なしで少しさびしかったです。
 なぜか田舎では「兵庫船」はウケないそうで、大和郡山は都会と判定されました。

 つづいて「不動坊」は、遊芸稼人ゆうげいかせぎにんの解説から本編へ。
 利吉が風呂につかってる様子はこれまで観たなかでも最高の部類。湯船のへりに頭をあずけた格好で、ホントに気持ち良さそう。
 逆に、雪の夜に長襦袢一丁で呼び出された軽田道斎は寒そうで寒そうで。このときの表情がまた最高。屋根の上での騒動もかなり拡大されてて、大笑いさせていただきました。

 中入りをはさんで「子は鎹」は、何度も観てますが徐々に安定してきてる感じ。亀ちゃんのかしこさがまたいじらしい。


 やや時期はずれながらも、観たかった「不動坊」を演ってくれてラッキーでした。「遊山船」も観たいんですが、こちらは夏の噺なんで、これからまた機会もあるでしょう。
 この会はまさに《たま独演会》の趣ですが、わかりやすいおもしろさで会場のウケも良く、ええ感じで盛り上がってました。3 席で 1 時間半チョイ、あんだけ笑って 1,000 円ですから、超お得。
 本堂に冷房がなさそうなんで、夏場の会は無理かもしれませんが、秋口あたりにも開いてほしいです。暑い季節を外して年 3 回の開催で地域に定着させていただきたいもんです。(楽しむ側の勝手な要望ですが)

らくごの玉手箱

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染雀花舞台

2006/3/25 @ワッハ上方レッスンルーム

  • 林家 染雀 「宿屋町」
  • 林家 花丸 「厩火事」
  • 林家 染雀 「瘤弁慶」
    ―― 中入り ――
  • 林家 染雀 「御神酒徳利」


 ひさしぶりのええ天気。そのぶん、花粉も多い。朝から鼻水ズルズル。
 そうは云っても楽しみにしていた染雀さんの会。そそくさとワッハへ。
 ちょっと早めに行って観やすい椅子席を確保。お客さんはどんどん詰めかけ、70 人近くに。いっぱいの入りです。

 パンフレットには「吉朝師の思い出」と題した染雀さんのエッセイ。時間もあったんで、何度も読み返してしまいました。この日の「こぶ弁慶」は吉朝さんにお稽古してもらったそうです。


 まずはやや浅黒くなった染雀。インドネシアに行って 1 か月間引きこもってたそうな。
 「宿屋町」は、喜六と清八のキャラが明確・明解。宿屋に手伝い来てる女子衆おなごしもかなりベタな感じでわかりやすい。楽しい雰囲気のまま前編(宿賃の応対まで)の終了。

 つなぎ(?)の花丸は「厩火事」。以前にも観ましたが、やっぱりおもろい。とくにお咲さんの微妙な心境がどんどん増幅されていく様子がたまりません。兄貴のふところの深さもええ感じ。
 このネタ、師匠の骨董品にちなんだ会で演目としてあげられてて、江戸落語のネタで師匠も演ったことがなく、資料を参考に無理から覚えたそうです。それが得意ネタになってるんですから、本人も云うてはりましたが、これも縁なんでしょうね。

 再度登場の染雀は、自身のしくじりネタをマクラに、後編(食事か?風呂か?から)の「瘤弁慶」。ラストで弁慶が口上から大見得を切るくだりがカッコ良い。

 中入りをはさんで、志ん朝の出囃子“老松”で登場した染雀は、志ん朝とのエピソードをマクラに。(やっぱり失敗談なんですが)
 「御神酒徳利」は(おそらく)初めて聴く噺。大掃除のさなかに葵の御紋の入った徳利を水壷のなかにしまったことをうっかり忘れた男、あとから言い訳もできず「占いで探します」ってことにして‥‥ってな感じで、最後には御稲荷さんまでも巻き込んで、あれよあれよとうまくいきます。
 上方から江戸に移され、こっちでは滅んだ噺のようで、珍しい噺は林家一門らしい。落語らしいおもしろさの詰まった噺なんで、しっかりモノにしてほしいです。


 4 席で 2 時間を超えるボリュームながら、染雀さんのサッパリした雰囲気で、たっぷりながら軽い感じ。花丸さんのも含めて、どれも楽しめました。おもしろかった〜!
 染雀さんは自分の会ってことでリラックスされてましたが、ちょいちょい云い間違いがあるんですよね。もったいない気がします。はじけつつも基本は丁寧に演られてるんで、そのあたりが改善されれば客のノリもさらに良くなってくると思います。
 つぎの染雀さんは、一門会での姉様キングスなんですよね。姉キンも楽しいんですが、染雀さんの芝居噺も観てみたいです。(アンケートに書けば良かったと、いまになって思う‥‥)

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あやめ+αの会

2006/3/24 @茶臼山舞台

  • 桂 あやめ 「向こう付け」
  • 桂 雀三郎 「天王寺詣り」
  • あやめ、雀三郎 《対談 〜噺家のあの世行き〜》
  • 桂 あやめ 「大往生しまっせ!」 (作:桂あやめ)


 あやめさんの会は初めてかも。あやめさんの古典と新作に加えて、この日は雀三郎さんがゲスト。ふたりの対談もあるってことで、かなり期待大。この日はお彼岸ってことで《あの世行き》をテーマに番組を組んだそう。
 予約で 40 人以上あったそうで、50 人近くの大入り満員。


 まずはあやめ、入門前後に演って以来と云う「向こう付け」。稽古不足の場面が散見されるも、無筆の喜六の人の良さにじみ出てましたし、逃げ出したいと思ったときの「ワテは鯖街道から若狭へ抜けるさかい‥‥」ってのもツボで。若狭になにが?

 あやめが当代一と云う雀三郎の「天王寺詣り」は、若い頃に文枝に稽古を付けてもらったとのこと。ご隠居(?)の人柄の良さがキラリと光り、引導鐘を突きに行く男との対比で緩急がお見事。乞食のリアルさがアクセントに。

 あやめと雀三郎で《噺家のあの世行き》と題して対談。公開直前の『寝ずの番』にからめ、噺家が集まったお通夜はどうしても盛り上がるとか、某一門の師弟が文紅師匠のお通夜でそろって懺悔した話など。やっぱり噺家ならではの雰囲気になるようですね。

 最後はあやめの「大往生しまっせ!」。ガンを告知された大女優がいかに美しく死に際を飾るかに奔走する噺。途中から娘と息子の嫁がもめ出したり、このあたりの女同士のからみを演らせたらさすがですね。ラストは意外な展開に。


 今回のようなテーマで組んだ番組ってなかなか良いですね。とくに対談が良いつなぎになって、全体がまとまってた気がします。
 中入りなしで 100 分程度と、あの入りを考えたらちょうど良いボリューム。腹八分目な感じの満足感でした。

上方落語協会茶道部 楽茶会

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ThinkPad X60s

 これまで ThinkPad X23 を使ってたんですが、とうとう ThinkPad X60s に鞍替えです。
 X23 のときもそうだったんですが、最近のパソコンって HDD が 1 パーティションで出荷されることが多いですね。パーティションを分けてる方がなにかと便利かつ安全だと思ってる私は、まずパーティション分割から。

 まず X60s を立ち上げて動作確認をしたのち、Windows 2000 のインストール・ディスクで既存パーティションの解放&新規パーティションの設定をおこない、いざ Disk to Disk でのリカバリーに。が、マニュアルどおりにやってるのにメニュー画面が出てこない。
 とりあえず LENOVO のサイトで Disk to Disk でのリカバリー方法 を参照してそのとおりに試してみるも、まず最初の「Rescue and Recovery」のメニュー画面が出てこない。焦りまくって、とりあえず Windows 2000 をインストールしてみたりしてもダメ。
 何時間も再起動の繰り返しで悪戦苦闘し、最後の最後でようよう リカバリー修復ディスケット を使ってようやく復旧できました。やれやれ。‥‥

 やっぱり「困ったときのフロッピー頼み」なんですかねぇ。とにもかくにも、有償のリカバリー CD を買わずに済んで助かりました。
 結局、きょうはソフトのインストールはまったくできず。あすに持ち越しです。

LENOVO ThinkPad X60s

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染二無問題落語武勇伝

2006/3/18 @ワッハ上方レッスンルーム

【米と林 林家一門 vs 米朝一門 交流戦】

  • 林家 市楼 「阿弥陀池」
  • 林家 染二 《落ナビ》
  • 林家 染弥 「餅屋問答」
  • 桂 米左 「天狗さし」
    ―― 中入り ――
  • 桂 吉弥 「親子酒」
  • 林家 染二 「百年目」


 『染二無問題落語武勇伝』と題して、染二さんが今年 2 月から毎月 1 回のペースで勉強会を開かれます。今回は第 2 回。チラシによると企画を毎回変えるようです。
 初回は行けなかったんで、今回はかなり楽しみでした。しかもこの日は染二さんが「百年目」をネタ下ろしってことで、どうなることかとかなり期待も。

 雨が降ってると予約してても出ていくのが面倒になるんで当日のお客さんは減るだろうなと思いつつ、ちょっと寒いんであったかめの格好で出発。
 会場入りしてびっくり! 膝送りしまくりの大入り満員で、会場内は熱いくらい。なにもかも予想外で、お客さんの期待感がうかがわれました。


 まずは市楼が「阿弥陀池」を、汗をかきかき大熱演。いつもながら元気があって楽しい。

 つづいて染二が登場し、この日の番組をご案内。

 初めて観る染弥は舞台ばえする大きくて濃い顔。内弟子時代の失敗談(?)をマクラに「餅屋問答」を。問答の練習で「一本でもニンジン」に対する「一回でも妊娠」には本人もやや照れが。
 餅屋の親父が和尚に扮して問答を受けて立つ場面で、最初は耳が聞こえないと装って知らんぷり、相手のジェスチャーには激怒と、クルクル変わる表情が秀逸。この濃い顔、喜怒哀楽がはっきりした噺はぴったり合いそうです。

 ひさしぶりの米左は、新聞の落語会紹介記事への疑問やら、師匠の米朝との酒席の話やら、ボヤキ系のながぁ〜いマクラ。その酒席で師匠から「おまえ、『天狗さし』演らんのか?」と云われて演ることにしたとか。
 ネタの方はきっちり。サゲは、(1)「おぉ〜い、そこの竹担げて登ってくるやつぅ〜、おまえも鞍馬の天狗刺しかぁ〜?」「わしゃ五条の念仏ざしじゃ〜」、(2)天狗と思って捕まえた坊さんを甚兵衛さんのとこに連れて帰って「これは坊さんやがな。おまえ、この坊さん、どないすんねん?」「それをあんたに相談に‥‥」、(3)捕まえられた坊さんが「私も鼻が高くなってました」「やっぱり天狗や」、の 3 パターンを披露し、「お好きなものをどうぞ」。個人的には、古典の(1)は意味が通じなくなってきてるんで、(3)のセリフをもうちょっと修正すればいちばんしっくりする気がしました。

 中入りをはさんで吉弥の「親子酒」。これがまた酔い出来! ‥‥やなくて、良い出来! 親子ともども、へべれけ具合が抜群で、飲み過ぎて眠たそうな親父もさることながら、息子が屋台のうどん屋に絡むくだりの「高い炭いこして沸かした湯ぅ、なんぼや?」ってのが最高。
 吉弥の場合、どうしても師匠の吉朝と比べてしまうんですけど、はじけたキャラが出てくる噺になると本領を発揮しますね。酔っぱらいの息子はとことんはじけつつ、うどん屋の引き具合との対比でメリハリがあって良かったです。

 お待ちかねの染二の「百年目」は、番頭の説教の貫禄と真夜中の逡巡、旦那のやさしさと番頭をちょっと困らせるお茶目なところ、とてもネタ下ろしとは思えない出来。番頭が駄菓子屋の二階で着替えて屋形船へ到着する場面はもうちょっと機嫌悪そうにすればと思いましたが、このあたりは解釈の違いもあるでしょうし、今後の積み重ねに期待。
 番頭が帳場の鍵を取り出すところや、旦那が番頭にお茶を勧めるところなど、ていねいな所作に芸のこまやかさを感じさせます。私は前方下手側に座ってたんでよく見えましたが、見台なしで演った方が効果的だと思います。
 正直、染二のテンションを考えると「百年目」の描写はどうかと思ってましたが、まったくの杞憂。緊迫した雰囲気を軽い笑いでほぐしたり、全体の構成もお見事でした。


 番組全体としても申し分なかったんですが、中入り後の 2 席に大満足。とくに染二さん、大ネタの初演にしてあの完成度はすばらしいの一語に尽きます。
 染二さん自身もパンフレットに「自分自身でも、10 年後に演じる『百年目』はどう深化しているか楽しみでもあります」と書かれていました。今後の染二落語がどう成長してゆくのか、ますます楽しみです。
 ほんと、雨のなか出かけていった甲斐がありました。

林家染二 オフィシャル・ホームページ

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たま落語の内側

五感のチカラ (16)笑福亭たま 「たまよね」 非落語的手法で自分の笑い 古典の型打ち破り「いかに面白いか」 (京都新聞)

 高岳堂 さんが 書かれていた 京都新聞のたまさんの記事がサイトにアップされてました。なかなか興味深く読ませていただきました。

「先輩に落語はもっとフレンドリーにせなあかんよ、って言われる。でも、よりよい落語を楽しんでもらおうとすることが闘いになってしまう」

 この部分で「それで『NEO フレンドリー寄席』なんかな?」とほくそ笑んでしまいました。たまさんの高座って最初はとにかく勢いがスゴいって印象だったんですけど、この《闘い》ってのがポイントだったんですね。

 大学 3 年で落語に出会い、落研に入部。落語会に通って福笑さんの落語に共感し、大学卒業後に弟子入り。現在入門 8 年目ってことを考えると、かなり貪欲ですよね。

「ゆくゆくは師匠のように自分の演出が入った『たま落語』を作りたい。みんなが呼吸困難になるぐらいまで笑わせたい」。夢を抱くが、しばらくは「師匠の真似だけでは『たま落語』にならない」と、悩んだという。

 キャリアを考えると、こんなところにも貪欲さがうかがわれると思います。

「落語は想像力に頼る芸。事象自体はコントや漫才より、きつい笑いで、現実だったらひくようなことを言わないと、笑いの振り切れ方が弱い」
「でも、想像に頼るから、先の展開がある程度分からないと、お客さんが不安になる」

 このあたりは自身の勉強会でよくマクラ代わりにしゃべられてることですね。コントと違って落語は芝居的要素の強い芸ですから、突飛ではあってもシュールすぎては現実感が崩壊してしまう‥‥ってことでしょうか。いつも「落語ワールド内で表現したい」ってなことをおっしゃってますから。

 とにかくたまさんのなかで「落語で笑わせたい」ってことがいちばんにあることを再確認。これはとにかくうれしいですね。意識的に取り組まれることでおのずとカラーが出てきてるんだと思います。今後も目が離せません。

らくごの玉手箱

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師 桂吉朝に捧げる 吉朝一門会

2006/3/13 @国立演芸場

  • 桂 佐ん吉 「狸の賽」
  • 桂 よね吉 「七段目」
  • 吉朝一門 《トーク:桂吉朝と七人の弟子》
    ―― 中入り ――
  • 桂 しん吉 「牛乳時代」 (作:中島らも)
  • 桂 あさ吉 「高津の富」


 東京メトロ「新宿三丁目」駅から「赤坂見附」駅に移動し、パンで腹ごしらえして国立演芸場へ。携帯のバッテリーが切れかけてたんで、ナビなしでフィーリング移動してみたんですが、まったく見当違いの方向に行ってました。
 で、とりあえず携帯のナビで方向だけ確認して再出発。国会議事堂の前を通過し、20 分ほど歩いて会場に到着すると 某氏某女史 がすでに列んではりました。(早いって!)

 開場後、献花をして、まず『送る会』でもらい損ねた『形見噺吉朝庵』の CD を買う。これで今回の目的の 8 割方を達成し、ほっとひと安心。ついでに手拭いも購入しました。
 約 300 席の会場はほぼ満席。席は先に入られたおふたりが取ってくれてました。しかも最前列の舞台の真ん前。今回は「『送る会』に来られなかった東京の方々向けの会」とのことでしたから、ちょっと心苦しくもありましたが。


 まずは佐ん吉が軽いフリで笑わせ、定型マクラから「狸の賽」を早送りで。あまりにもあわただしいと間違い・失敗につながるでしょうし、表現力の向上はめざましいので、今後は時間配分にあわせてマクラをカットするなど構成の工夫を希望します。

 つづくよね吉はいつもの「みなさん笑いましょう」のマクラから、師匠の十八番「七段目」を熱演。あれだけ動けば着物の乱れもご愛敬でしょう。良かったです。

 桂吉朝紹介ビデオ(『送る会』で使われたもの)が流され、そのあと一門の七人が勢揃いしてのトーク・コーナー。吉坊が進行で吉弥が解説って感じでしたが、段取りなしで出てきた感じ。みんな思いつくままにしゃべってはりました。(ただし、よね吉は演りきった脱力感であまりしゃべれず)
 弟子がみな納得していたのが、落語に関してはきびしかったと云うことと、誰にでも(弟子にも)気を遣っていたと云うこと。
 逆に違ったのが師匠の弟子への接し方で、上の方の弟子にはいかにも師匠らしくふるまっていたのが、下の方の弟子になると友達みたいになっていた、とのこと。これは吉朝自身が《師匠のあり方》に慣れてきたとともに、弟子それぞれの個性にあわせて指導するようになっていったってのもあると思います。
 手先が器用で、稽古部屋にはやたら棚が吊ってあったそうな。

 中入りをはさんで、しん吉は中島らもの「牛乳時代」をネタ下ろし。「口にミルクを含んで上唇と下唇の間をちょっとだけ開けて白いスジを作ってそれを指差しながら『むぅ〜ん』って云う」って云う中島らもテイストのシュールなギャグを、繰り返しで笑わせる古典スタイルに落とし込んだ小品。
 初演と云うことでややかたかったですが、うまくまとまってたと思います。サゲはもうちょっとためた方が効果的かも。『春の祭典』でも演られるようなんで、次回に期待。

 トリはあさ吉の「高津の富」。気負いもあってかやや緊張気味にスタートし、前半はちょっと不安定でしたが、二番を当てると云う男が出てくるあたりからええ感じにほぐれてきて調子があがってきました。独自のクスグリもあってグッド。
 あさ吉の場合は師匠とテイストがまったく違うんで、クスグリも含めて登場人物のキャラクターの再構築から検討しても良いかもしれません。

 終演後は紋付き袴に着替えた一門のお見送り。おみやげをもらって帰りました。


 この一門会は大阪でも 5/19 にありますが、あさ吉さんがトリでしたし、内容的にはわざわざ東京まで観に行った甲斐はあったと思います。
 個人的にはトーク・コーナーの枠をもうちょっと長めにとってもらっても良かったかと思いましたが、まぁ段取りなしであんまりダラダラやられても逆効果かもしれませんね。
 一門のみなさんにはこれから師匠の分もがんばってもらいたいと思います。

 会のあと、 某氏某女史 と 3 人で軽く飲み会。落語談義でええ情報もゲット。また密航です。
 

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国立演芸場

国立演芸場

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新宿末廣亭 三月中席 昼の部

2006/3/13 @新宿末廣亭

  • 初音家 左吉 「堀の内」
  • 三遊亭 窓輝 「釜泥」
  • 近藤 志げる 〈アコーディオン漫談〉
  • 三遊亭 吉窓 「山号寺号」
  • 三遊亭 圓龍 「転失気」
  • 東 京二・たかし 〈音曲漫才〉
  • 三升家 小勝 「網走刑務所」(仮題)
  • 川柳 川柳 「ガーコン」
  • 三遊亭 小圓歌 〈俗曲〉
  • 古今亭 小満ん 「馬のす」
  • 柳家 三語楼 「親子酒」
  • ぺぺ 桜井 〈ギター漫談〉
  • 古今亭 圓菊 「まんじゅうこわい」
    ―― 中入り ――
  • 三遊亭 圓王 「桃太郎」
  • 笑組 〈漫才〉
  • 柳家 菊丸 「時そば」
  • 古今亭 志ん五 「たらちね」
  • 松旭斉 美智 〈奇術&舞踊〉
  • 三遊亭 圓彌 「松山鏡」


 新宿末廣亭にはこれまで 2〜3 度おじゃましたことあるんですが、いまほど落語に貪欲じゃなかったんで「寄席の雰囲気を楽しむ」ってくらいのノリでした。
 で、今回、メインが夜の『吉朝一門会』で、夜行バスで 2 泊 3 日(車中 2 泊)の密航を敢行。強行軍ながら、早朝に新宿に到着するってことで時間もあることですし、ひさしぶりに「寄席の雰囲気を楽しみに」行ってまいりました。

 まずサウナで軽く休憩し、喫茶店でモーニングを食べてひと心地。しばらく新宿をブラブラしてるうちに自作 CD を手にした怪しい外国人(デカいが結構男前)に「これはプレゼント。でも焼くのにお金がかかってるから、ちょっと寄付してください」ってな感じでムリヤリ売りつけられる。

 そうこうしてるうちに開場時間。さすがに平日の、しかも月曜の昼の部の開場から来るお客さんは少なく、20 人ちょいでしょうか。以前に来たときにはもっと少ない入りでしたから、巷で落語ブームとは云ってもまぁこんなもんかな、と。
 それでも徐々にお客が入って、中入りまでには 8 割入りに。2 階席には中学生の団体客も入って、ええ感じだったんではないでしょうか。


 開演時間前に演目一覧にない左吉が出てきて「堀の内」を賽銭のおつりを要求するところまで。これがいわゆる〈前座〉なんでしょうか。
 その後もときおり色物をはさみながら、思ってた以上にみなさん落語を演られるのが意外でした。もっとも、小勝や川柳はほとんど漫談ですが、これはこれでまた味わいがあっておもしろかったです。
 この日は音曲系の出し物が多くて、急の代演もあろうかと思いますが、このあたりのバランスは課題かも。
 ぺぺ桜井の出演中に中学生の団体が入ってきて、以降の落語が初心者向けのわかりやすいものになったのは仕方なかったかもしれません。それでも菊丸の「時そば」(ひとりバージョン)はよくウケてましたし、志ん五の「たらちね」なんかは悪そうな顔つきがクルクル変わってかなり楽しめました。


 4 時間半で 2,500 円(『東京かわら版』割引き)はお得ですね。夜の部との入れ替えはないんで、がんばればあと 4 時間楽しめることを考えると、昼夜の通しはしんどいでしょうけど、かなりリーズナブル。
 ただ、やっぱり普段行ってる落語会とは趣が異なりますね。普段のが《落語定食》で、寄席が《落語会席》みたいな。満腹感の質が違うって云うか。このニュアンス、わかります?
 川柳さんなんかは大阪の寄席でもウケそうですね。個人的には志ん五さんをもっと観たいと思いました。

 そうそう、シートが良くなってたんですよね。以前は合皮かビニール張りのかたくて狭かったのが、やわらかくてゆとりのあるものに変わってて、長時間いたわりにはかなり楽でした。

 ところで、客席から演者に声かけまくってるおじさんがいたんですが、あれって粋なんですかね? 私にはどうもひとりよがりで無粋に感じられたんですけど。‥‥

新宿末廣亭

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新宿末廣亭

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月影十番勝負 第十番 『SASORIIX 約yakusoku束』

2006/3/11 @松下 IMP ホール

脚本: 千葉雅子
演出: 池田成志
出演: 高田聖子、木野花、千葉雅子、伊勢志摩、池谷のぶえ、加藤啓、池田成志

奈美子は凶悪事件をおこしていた。しかし、勾留後の言動に不審な点が多々あるため、精神鑑定をうけるべく北の地の施設へ護送されることになる。護送人に瀬川という女係官がつき、下り列車に乗り込んだ奈美子は同じ車両に乗り合わせた結城という男と出会う。奈美子と瀬川と結城の奇妙な旅がここから始まる。
一方、刑務所内で様々な想いを抱えて生きる女たち。それぞれの女たちの心が赤裸々に暴かれてゆく先に待っていた予想だにしない展開とは‥‥女たちと奈美子の意外な接点から紡ぎ出される、壮絶な女たちの生きざま。 (フライヤーより)

 JR「大阪城公園」駅からブラブラ。あったかい。
 開演 15 分前に会場入り。パンフレットを買って座席へ。座席案内図を見て「そうそう、きょうは張り出し舞台なんや」と思い出す。近鉄アート館をそのまま大きくした感じのセッティング。雛壇側だったんで観やすい。

 オープニングは漁港の町。大量のイカがあがってそれをさばく主婦たちと、それに混じる奈美子。そこに怪文書が持ち込まれる。「奈美子は人を殺してその死体を切り刻み、ナポリタンに混ぜて客に出した」。
 場面転換後、〈サソリの女〉奈美子は黒のコートにツバ広の帽子。ツバを持ち上げる仕草が印象的。

 逃げる奈美子をドラマが追いかけつつ、奈美子の過去、奈美子の追い求めるものが徐々にあらわになるストーリー展開。
 ちなみに、精神鑑定の施設が北の地ではなく南紀(和歌山県新宮市)になってました。

 生々しい感情の起伏が印象的。とくに後半の奈美子と瀬川に結城が絡んでくるあたりからが圧巻。
 全体にギャグが少なく、むしろなくても良かったのかもしれません。とは云え、なけりゃないで、この内容で 2 時間半ってボリュームを考えると、チとキツいかも。

 楽しみにしていた池田成志は脇役に徹した感じ。むしろ演出でがんばったんではないでしょうか。本物の水を使ったり、さらに主役の高田聖子をずぶ濡れにしてみたり。

 ひさしぶりに《熱い芝居》を観た気がします。出演者がみな芸達者で、しかも日本のどこかでありえそうなドロドロとした情念みたいなものが詰まった舞台でした。
 これで終わりなんですよね、月影十番勝負。チケットやなんかにも〈The FINAL〉って書いてあるし。高田聖子のソロ・プロジェクトとしてスタートした企画ですが、またあらたな形で高田聖子中心のなんらかの企画、あらたな 10 年を標榜するような企画がスタートすることを切に願います。唯一の希望は、パンフの裏表紙の〈The FINAL?〉の疑問符。
 土曜のソワレだったのに 9 割の入り。もったいないような気がしました。

月影十番勝負 第十番 『SASORIIX 約yakusoku束』

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もようがえ&おしらせ

 こちらのデザインを変えてみました。

 リッチ・テンプレートは以前から使ってみたいと思ってたんですが、いかんせんフォント設定がいまいちで、しかも新しいのが出てもそのいまいちなフォント設定だけは継承されてて、いままで変える気がおきませんでした。
 で、ちょっとした裏技を試してみたら、新しいリッチ・テンプレートでも以前のフォント設定を使えることがわかったんで、ようやく悲願達成。(そないにたいしたことでもないけど)

 まぁ Windows 環境以外ではどう見えてるか確認してないんで、自己満足ですけど。


 それにしても、ここんとこココログの調子が悪いですね。システム更新してるからだと思うんですけど、もうちょっとがんばってほしいです。
 とは云え、ブログ自体の表示に関してはわりと早くなったと思います。Yahoo! ブログなんて、かなり重いですからねぇ。

 いろいろ調べてみると 20060310 障害情報報告ブログ ってのが立ち上がってまして、そこ自体も表示できなかったりするんですが、どうもココログへのコメントやトラックバックがしづらい状況のようです。
 もしコメントやトラックバックを試みている方がおられましたら、あす以降にしていただくとスムーズになっているかもしれません。

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弱法師

 本日の『報道ステーション』の終盤、年末頃に亡くなられた方を紹介したミニ・コーナーで吉朝さんも取り上げられていた。米朝さん、ざこばさん、吉弥さんのインタビューを交えた 3 分程度であったが、うまくまとめられていたと思う。

 テレビによらず大ホールでの落語会を大入りにしていたこと、これが吉朝さんのなんたるかを表わす紹介だと思う。
 『平成紅梅亭』での「七段目」の高座、とにかくカッコ良い。メーカー側には採算などの問題もあるとは思うが、なんとか DVD 化してほしい。
 胃ガンが腎臓へ転移していたこと、これは初めて知った。

 コーナーの最後、最後の高座となった「弱法師」の音声。これを聴くとやはり胸に迫るものがある。目頭が熱くなる。


 「レッド・スネーク、カモン!」でおなじみ、東京コミックショウのショパン猪狩さんも同時期に亡くなられていたことを知り、こちらもショックだった。

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TORII 寄席

2006/3/1 @TORII HALL

  • 桂 佐ん吉 「子ほめ」
  • 桂 歌々志 「つぼ算」
  • 桂 吉弥 「愛宕山」
    ―― 中入り ――
  • 桂 かい枝 「堪忍袋」
  • 桂 小米朝 「くっしゃみ講釈」


 ひさしぶりの TORII 寄席です。先月は米朝一門会で番組的には行きたかったんですが、米朝さんが出るってことで早々に売り切れてて断念。この日は《演芸各賞受賞者による競演!》と題した企画。その実力やいかに!?!?
 あいにくの雨で客足がおとろえるかと思いきや、満員の入り。みなさんの期待感が感じられます。


 まずは《無冠の帝王》佐ん吉が「今年あたり大きい賞、取りたいですねぇ。菊花賞あたり」とかまして「子ほめ」をポンポンポンとテンポ良く。伊勢屋の番頭とのからみは軽く流して時間調整。全体にやや走りすぎの感もありましたが、ほんと日に日に良くなってる印象です。

 つづいて《なにわ芸術祭最優秀新人賞》歌々志の「つぼ算」はとにかくコミカル。大げさな表情や動きで徐々に歌々志ワールドに引き込み、やたらデカいそろばんが出てきてもありえそうな雰囲気に。この日いちばん笑わせてもらいました。

 中トリは《大阪文化芸術賞(咲くやこの花賞)》吉弥は賞金でちょっとボヤいて、師匠の吉朝も得意だった「愛宕山」で季節を先取り。師匠のを基本に、きっちり稽古されていることがうかがわれます。最後の一八の戻りっぷりにはビックリ!

 昨年度《NHK 新人演芸大賞》かい枝の「堪忍袋」は、とにかく登場人物の演じ分け、とくに喧嘩してる夫婦のキャラ付けが秀逸。かい枝の高座は初めてでしたが、わかりやすくておもしろい。所作の丁寧さも見逃せません。

 トリの《兵庫県芸術奨励賞》小米朝の「くっしゃみ講釈」は初めてでしたが、ほんあっさりした味わい。後藤一山がくしゃみを連発する場面は見せ方次第でもっとおもしろくできるはずなんで、ちょっともったいない。それでも楽しそうに演られてるんで、観ていてほほえましかったです。


 さすがにみなさん、安定感は抜群。とくに今回はかい枝さんが入ることで米朝一門会とはまた違った色合いになって、バランスの良い会になってたと思います。

 来月の TORII 寄席は林家一門会。スペシャル・ゲスト(?)に姉様キングスも出ますよ。

TORII HALL

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