師 桂吉朝に捧げる 吉朝一門会
2006/5/19 @ワッハホール
- 桂 吉の丞 「米揚げ笊」
- 桂 あさ吉 「茶の湯」
- 吉朝一門 《トーク:桂吉朝と七人の弟子》
―― 中入り ―― - 桂 吉坊 「口合根問」
- 桂 吉弥 「愛宕山」
普段なら難波まで 30 分のバスが、事故渋滞で 1 時間に。ちょっと早めに出てて助かりましたが、ジュンク堂の 3F から上りのエレベーターに乗ろうすると、毎回満員。通過してしまうのもあって、仕方なく 1F に下りてから 5F へ。おかげで開演ギリギリに客席へすべり込み。間に合って良かった。
前売り完売と云うことで、補助席も出ての超満員。
それにしてもここの補助席、据え付けの客席に比べて座面が高いんで、補助席の人の頭が高くなって、外側の席に座るとかなり気になります。それを考慮してか舞台を高くしつらえてありましたが、それでもやっぱり気になりました。この補助席、なんとかしてほしいですね。
開口一番の吉の丞は軽いマクラで客席をほぐしてから「米揚げ笊」を。テンポが良く、表情もおもしろくて、やや大げさな所作が気になるところもありましたが、しっかり稽古されたことがうかがわれます。笊屋までの道順で橋を渡るか渡らんか、の部分の会話が自然な流れで、このあたりの細かいところも意識的に演られてるんだと思います。
ところが、米相場師の家で姉と兄を紹介して切られたのが残念。サゲまでもう少しなんですから、最後まで演ってほしかったです。
つづいては、三味線の稽古で譜面のページめくりをほめられる、総領弟子のあさ吉が得意の「茶の湯」。これはもうニンに合うてると云うか、知ったかぶりのご隠居の理由なき自信とその後の暴走が絶妙。サゲにもう少しタメがほしいとは思いましたが、ひさしぶりのあさ吉落語に大満足。
弟子七人が舞台に勢揃いし、あさ吉の口上で始まったトーク・コーナー。東京での反省をふまえ、発泡スチロールの箱に入れた巻紙を引いてのテーマ・トークにしたそうですが、いつもの「司会は吉坊、進行は吉弥」って感じに。
聞いたことあるエピソードも多かったですが、吉朝がものまねしてた CM の声がよね吉だったと知って愕然とした話なんかは初出かも。吉の丞の似てるか似てないかわからん師匠のものまねも。蕎麦の話や猫の話や夢に出てきた師匠の話など、おおいに盛り上がりました。
中入りをはさんで、吉坊は珍品の「口合根問」。日用品で駄洒落を云う、ただそれだけの噺。師匠の吉朝が米朝の弟弟子の米治郎に付けてもらったそうで、米治郎自身も意味がわからないまま演ってたクスグリもあったとか。吉坊のはおそらく吉朝が再構成したもので、それほどわかりにくいものもありませんでした。
それにしても、吉坊の口跡は師匠そっくり。声質こそ違いますが、「吉朝が降りてきたか?」と思わされる場面も。
トリの吉弥は「愛宕山」。やはりこの会は吉朝ファンが多いでしょうから、どうしても師匠のと比べられてたと思います。そんな状況と、師匠の得意ネタを満員の大舞台で披露すると云うことのプレッシャーからか、前半はややカタい印象。それでも一八が大傘を手に崖を飛び降りるあたりからの盛り上がりはなかなかで、驚愕のラストまで一気に。
マイペースのあさ吉さん、安定感のある吉弥さんを再確認しつつ、吉坊さんと吉の丞さんの上手さが光ってました。とくに吉坊さんは《小吉朝》と云っても良いくらいの雰囲気でした。
吉朝一門はみなそれぞれの味が出てきてると思いますんで、今後もますますがんばっていただきたいと思います。
終演後、吉朝ファンの面々と飲み会。気持ち良く酔っぱらっての帰宅となりました。
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