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たまよね祭 2006

2006/8/20 @TORII HALL

【昼の部】

  • 笑福亭 たま 「矢橋船」
  • 桂 吉の丞 「稲荷俥」
  • 笑福亭 たま 《ショート落語》
  • 笑福亭 たま 「Hospital」 (作:たまよね)
  • 桂 坊枝 「火焔太鼓」
    ―― 中入り ――
  • 和女、律子 《お囃子聞き比べ》
  • 笑福亭 たま 「宿屋仇」
  • たま、米井 《雑談:今日のたまよね》

【夜の部】

  • たま、呂竹、吉の丞 《大喜利》
  • 笑福亭 呂竹 「青菜」
  • 笑福亭 たま 「七度狐」
    ―― 中入り ――
  • たま、和女、律子、米井 《お囃子座談会》
  • 笑福亭 たま 「代書屋」
  • たま、米井 《今日のたまよね》


 暑いなか、祭の会場 TORII HALL へ。開場に間に合ったかと思ったら、前倒しで開場されてました。席を取ってもらってて大助かり。
 7 月末くらいにたまさんからのお知らせで「チケットが 11 枚しか売れてません」とあったんですが、なんのなんの、100 人は入ってました。大入り満員。(たまさんのお母さんの営業があったそうです)


 まずはたまがごあいさつ代わりに番組案内とパンフのクイズの答え合わせ。その後、そのまま「矢橋船」へ。乗り込みから問答、酒を尿瓶で燗し、間違って小便を飲まされるところまで。問答の場面で「あの~、私も」と何度も割り込んでくる男があいかわらずおもろい。

 つづいて吉の丞。マクラからテンポ良く米朝の入院ネタなんかを振るも、ややアウェイの様相。
 吉の丞の「稲荷俥」は初めてだったが、やや雑に感じられる場面が所々に。それでも全体的には安心して聴いてられる、しっかりした口跡。

 ふたたび、たま。ゲストの坊枝のエピソードをマクラに、ショート落語。「ガソリン・スタンド」「空手家」あたりはスタンダードになりそう。「A 級戦犯分祠問題」は旬なうちに。
 そのままたまよね作の「Hospital」を。これは何度か聴いてるが、かなり贅肉がそぎ落とされて完成されてきた印象。凝ったクスグリの整理と伝え方が課題かも。

 中トリの坊枝もたまのエピソードから、師匠の文枝との骨董品をめぐるエピソードへとマクラをつなぎ、古道具屋が主役の「火焔太鼓」へ。オープニングから古道具屋の店主と女将のふたりがテンション高い。とくに店主の表情の変わり具合がおもしろい。
 坊枝の高座は初めて、上方の「火焔太鼓」も初めて。噺のおもしろさもさることながら、坊枝のしっかりした口演が印象的。

 中入りを挟んで、林家和女と吉崎律子のふたりが流儀によるお囃子聞き比べ。進行は舞台後方のスライドで。「鯉」「平作」「米洗い」「たぬき」を演奏。

 トリはたまの「宿屋仇」。色事話の場面、源兵衛が「間男して、人ふたり殺して、五十両の金取って、いまだに捕まらん」と云う話は嘘で、こんな話をいつも女にしてたら「びっくりした。でも源やんの話はいつもおもろおますなぁ」とモテる‥‥と云う展開。たしかに三人連れの盛り上がり方としてはこっちの展開の方がまだ自然か。
 隣部屋の侍の怒り方に独自の演出(もちろん顔芸付き)もあり、全体に安定感もあって、トリにふさわしい一席に。

 最後に米井敬人(放送作家)氏を呼び込んで雑談コーナー。高校野球の行方が気になる米井氏のために早々に切り上げる。


 ここで入れ替え、しばし休憩。吉朝ファン三人連れで喫茶店へ。
 しばらくして会場へ戻り、夜の部へ。入りは昼の部よりもやや少なめの 70 人くらい。


 まずは大喜利。いつもながらその場のノリで進行するたま、初めてのたまの会に戸惑いつつも自分色を出そうと奮闘する吉の丞、「兄さん、勘弁してください」的オーラを醸し出しまくる投げやりな呂竹、と三者三様。観客からのお題で三題噺をすることに。お題を 3 つずつ引き、ジャンケンで、たま、吉の丞、呂竹、の順に。
 たまのお題は「のこぎり」「スイカ」「笑福亭たま」。ごく短く、それでもサゲだけはきれいに決める。このあたりの瞬発力はさすが。
 吉の丞のお題は「蚊取り線香」「たぬき」「ホスト」。娘がセンター GUY のような男を父親に紹介する噺に。蚊取り線香を使ったサゲはなかなか。
 呂竹のお題は「招待」「素麺」「告白」。見台を肩に担いでソバ屋の出前の見立てはお見事。とにかくストーリーが思いつかなかったようで、サゲ以外はメロメロに。
 三人が終わって感想戦。その後の番組をその場で調整したり、このあたりのグダグダ感が『たまよね』らしい。

 つづいて呂竹は師匠連中の話題からムリヤリにマクラをつないで「青菜」へ。安定感はあるが、全体にやや性急な感じ。もう少し色がほしいと思うのは贅沢か?

 中トリはたまの「七度狐」。ハメ物をふんだんに入れ、だまされるきっかけのドラも効果的。構成も徐々に固まってきた感じ。

 中入りを挟み、メクリに「風流 寄席囃子」と出てお囃子座談会。まずはたまの案内で林家和女と吉崎律子による、三味線が二丁あるときならではの演奏。曲に厚みが出ておもしろい。
 吉崎律子が下がり、替わりに米井氏が上がって質問コーナー。観客からの質問に林家和女が答える。常に稽古しているが、数百曲は弾けるそう。囃子方の裏話もいろいろと。最後に“野崎”を演奏して終了。

 大トリのたまは観客の意識調査をしつつ逡巡し、最終的には「代書屋」を演ることに。《減り止め》をめぐるクスグリがたまらしく、タメの入る顔芸もおもしろい。やや雑さも見受けられたが、クールとホットの対比が明瞭。

 最後に米井氏を呼び込んで雑談コーナー。昼夜を通しての総括。「笑福亭たまをどこで知るのか?」と云う話題を中心にいろいろと。最後に今後の『たまよね』の予告をしてお開き。


 昼の部は落語をたっぷり、夜の部はバラエティ演芸会って感じで、とくに夜の部は以前の『たまよね』の頃のグダグダ感全開って感じのノリでした。
 昼夜通してお囃子さんにスポットを当てたコーナーがあり、これもなかなか楽しい企画だったと思います。通しの前売り 3,000 円はお値打ち、満腹の会でした。

 次回は『たまよね DX』がワッハ上方レッスンルームにて 10 月 22 日(日)で、ゲストは仁智さんと雀五郎さん。11 月は天満天神繁盛亭でゲストはかい枝さん、12 月は TORII HALL でゲストは柳家喬太郎さん、とファイナル興行がつづくそうです。

 長い 1 日でした。

らくごの玉手箱

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コメント

詳細な内容、ありがとうございます。
少々、無理してでも行けばよかったと後悔。
12月は、ゲストが喬太郎さんですか!11月に行われる東京フレンドリーでも、ゲストは喬太郎さんです。(なんでも、お願いしたときに喬太郎さんに「おてやわらかに」と言われたとかw)ますます楽しみですね。

投稿: うるう | 2006.08.22 00:04

>> うるう さん
体調的なところはなんとも云えませんが、内容的には重量感のある満足度でした。
来年は創作ペースを落として稽古に重点を置かれるようなんで、観頃は来年の春頃かも。:o)

投稿: わさび | 2006.08.22 00:15

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