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たま・南湖 二人会 (完走記)

 9/5~14 の期間、土日の休演を挟んで 8 日間の続き読み企画『たま・南湖 二人会 真景累ヶ淵 VS 寛政力士伝』が発表されたのは、たしかお盆前。その頃、9/6~8 の日程で画策していた北海道出張を、「これを観逃してなんとする!」と断念し、『たま・南湖~』に照準を合わせました。
 日程をチェックしていて残念だったのが、他の会とのバッティング。とくに 9/7 の『こごろうの会』と 9/8 の『男たちの講談会』が痛かったんですが、ここはやはり《完走》が肝心だろうと涙を呑みました。(大げさ)

 たまさんの「シンケイ累ヶ淵」は、三遊亭圓朝の「真景累ヶ淵」を紙芝居風にあらすじ紹介する企画。手法としては自身の会で演られてた「名作をあなたへ」と同様ですが、今回はヴィジュアル化することでよりわかりやすくなってました。
 毎日 15 分ずつくらいでトントン進むんですが、エッセンスが凝縮されてる感じ。怪談噺だからと変に怖がらせるでなく、圓朝の構成の無理や矛盾をツッコみつつ、あくまでも笑いに重心を据えた演出に。パート 1 は怪談、パート 2 は昼ドラ、パート 3 はパート 1 とパート 2 がひとつになる、と云うザックリした切り分けが的確。
 やや未整理で観客に伝えるのに苦労されてるような部分もありましたが、構成力はたまさんならではでしょう。

 落語の方も、定番ネタあり、虫干しネタあり、進化型ありで、毎回充実。とくに「初天神」「皿屋敷」「次の御用日」あたりはかなりヒット。来年は古典に力を入れられるようで、いまからそちらも楽しみです。

 南湖さんの「寛政力士伝」は、今年 7 月の『講談文月毎日亭』で 31 日間かけて読まれたもの。私も 7/3 と 7/14 に聴きに行きましたが、今回の 7 日目のラストが『毎日亭』の 7/14 のラストとほぼ同じでしたから、今回のでもダイジェストになってたんだと思います。
 今回の南湖さんの高座、とにかく毎回ノリノリ。いつも長めのマクラで観客を沸かせつつ講談のリズムに乗せ、本題に入っても脱線の連続で笑わせます。脱線のし過ぎで、副題としてネタ出ししていた場面に至らなかったのもご愛敬。とにかく毎回楽しませてくれました。

 華を添えた『できちゃったらくご!』のメンバーにも、それぞれ楽しませていただきました。とくに最終日の姉様キングスはまさにサプライズ。開演前に染雀さんの顔を発見したとき「ラッキー!」と思いました。

 たまさんは「続き読みは難しい」とときどき云われてましたが、たしかに中だるみが感じられる日もありました。ただ、南湖さんが「山場があれば、谷場もある」と云われてたように、続き読みだからこそ翌日に期待することもできますし、それがまた続き読みならではの楽しみだと思います。
 土日を挟んで 8 日間はちょっと長かったかも。ネタのボリュームもあるとは思いますが、月~金の 5 日間くらいが丁度良いかもしれません。
 とにかく充実の 2 週間でした。毎回満足度が高く、最終日は「これで終わりか‥‥」と少しさびしくなったくらいで。また 1 年後ぐらいに企画してもらいたいです。

 それにしても、今回の企画は《茶臼山舞台》と云う小屋があったればこそ、だと思いました。かなりディープな会場にマニアが集まって濃ゆ~い空間に。なんでもありなこの小屋がフィットする企画があると思います。なんとか今後も残してもらいたいです。

らくごの玉手箱
正直南湖

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コメント

完走おめでとうございます。
たまさんのプロデュース力とリストラ力には敬服しますね。
拝読させていただいていると、南湖さんも一度聴いてみたと思いました。あらためて完走お疲れさまでした。

投稿: 高岳堂 | 2006.09.16 21:10

>> 高岳堂 さん
今回、たまさんはきっちり、南湖さんは自由奔放、って感じでした。
私自身、それほど講談の経験値は高くないですが、南湖さんや南青さんは初心者でも聴きやすいと思います。
とくに南湖さんは 1 か月の続き読みでグッと成長された観があります。
おふたりとも自身の会を開かれてますし、落語会にもちょくちょく出られてますんで、機会があればどうぞ。

投稿: わさび | 2006.09.16 23:24

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