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桂吉弥の新お仕事です in 繁昌亭

2006/9/29 @天満天神繁昌亭

  • 桂 吉の丞 「米揚げ笊」
  • 桂 吉弥 「犬の目」
  • 桂 紅雀 「向う付け」
  • 桂 吉弥 「はてなの茶碗」
    ―― 中入り ――
  • 桂 吉弥 「愛宕山」


 吉弥さんの勉強会が繁昌亭で開催、なおかつ会場を意識してか吉弥さんが独演会並みの 3 席、しかもこれで前売り 1,500 円とリーズナブル、ってなことで予約してたんですが、事前に満席で前売り予約終了。当日の補助席&立ち見のお客さんもかなり入って大入り満員でした。


 開口一番の吉の丞はマクラから軽快に。携帯電話の注意のあと、「写真もできたら遠慮してください。どうしても撮りたい人は、いまから 5 秒だけ私をどうぞ」とポージング。
 ネタの「米揚げ笊」は何度か聴いたが、よく掛けてるだけに安定感はなかなか。後半、米相場師の店先でのやり取りでは笑いも多くてええ感じ。いつもどおり、笊の売り子がしくじる手前まで。
 落語は安心して聴いてられるが、観客へのお辞儀や噺のなかのこまかい所作など、安心して観てられるためにもう少し意識してほしいところ。

 紅雀は色紙へのサインのエピソードから書き文字の話題へとマクラをつないで「向う付け」へ。ちょうど 1 週間前に観たところだが、あいかわらずトントントンとテンポ良く。
 喜六が嫁に「とりあえず鼻拭きなはれ、鼻を」と注意されるあたりは江戸落語の与太郎ノリだが、やはり上方落語の住人だけに余計なことはペラペラペラペラよくしゃべる。

 吉弥は繁昌亭での勉強会をオープン直後に開いた戦略を解析しつつ、1 席目は「犬の目」。新しいクスグリも盛り込み、医者の「百目ぇ取る競争」はツボ。あり得ない設定の滑稽噺だからこそ、師匠の吉朝のようにもっといちびってもええかも。
 2 席目の「はてなの茶碗」のような、落ち着いたテンションの噺での吉弥はバッチリ。油屋のムチャさ加減や、茶金から金を受け取るときの逡巡する様子もええ感じ。一瞬だけ登場する時の帝の物云いも笑いのアクセントに。
 中入りを挟んでの 3 席目は「愛宕山」。最初に山行きの方角を間違えたところがケチの付き始めか、こまかい云い間違いがちょいちょい。そのせいか、全体に気が入りきってないように感じられて残念。前半の一八と茂八のボヤキ、後半の土器投げではしゃぐ旦那と一八、そこらはもう少し愛宕山の高さを感じたい。それでも、サゲに掛かる一八の奮闘、さらにはサゲの旦那と一八とのセリフの間合い、ここらは絶妙。笑福亭たまが「愛宕山」について「お客さんが知ってるサゲで確実に笑わさなければならないんで、そこがむずかしい」と云っていたが、そこらは満点。


 吉弥さんの場合、行く前からどうしても期待感が大きく膨らんでしまってるんですよね。上手いことがわかってるんで、いつも「もっと、もっと」と思ってしまいます。もっとはじけてほしいし、もっときっちりたっぷり演ってほしいし、もっと笑わせてほしい。客てなもんはどこまでも強欲なもんです。
 個人的には、この日は「はてなの茶碗」が良かったです。

桂吉弥ホームページ

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コメント

昨日はどうも!私も「はてなの茶碗」が良かったです。
今日の上方亭レポも待ってまーす!

投稿: ogwan8 | 2006.09.30 20:42

すいません、私は「愛宕山」に一票。

投稿: 高岳堂 | 2006.09.30 22:05

>> ogwan8 さん
>> 高岳堂 さん
ここらそれぞれ好みがあっておもしろいですね。
吉弥さんの場合はキャリアのわりにホールでの独演会が多いようにも思いますんで、大ネタもがっちり飲み込んでもらいたいです。

投稿: わさび | 2006.09.30 23:54

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