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桂千朝独演会

2006/10/14 @ワッハホール

  • 桂 吉坊 「軽業」
  • 桂 千朝 「掛け取り」
  • 桂 都丸 「鯛」 (作:桂三枝)
  • 桂 千朝 「口入屋」
    ―― 中入り ――
  • 桂 千朝 「京の茶漬け」


 今週は平日に落語会へ行かなくて、4 日空けるとなんやものすごくひさしぶりのような気がします。まぁ軽い中毒になってるんでしょうね。(自分で云うのもなんですが‥‥)
 開場 10 分前くらいに到着すると、入口前に長蛇の列。開場して、遊方さんの独演会のときと同じ席を確保。最終的には 7 割入りって感じで、まずまず。


 開口一番は、落語作家のくまざわあかね曰く「『全日本丁稚コンクール』てな大会があれば優勝間違いなし」の吉坊が「軽業」を。小気味良いテンポと口跡で、所作もきっちり、安定感も抜群。ハメモノも入って賑やかに。所々に感じられる吉朝スタイルがうれしい。だまされた喜六の「○○と違うんか?」に、見世物屋が「違うちがう」と云うやり取りがたのしい。

 千朝の高座に挟まれたゲストの都丸は、三枝作の「鯛」を。活け魚料理店のいけすの鯛たちが生き残りを模索する、ファンタジーな噺。かなり高座で掛けられてるようで安定感もあり、三枝とはまたちがった都丸テイストに。

 千朝の 1 席目は、何度か聴いたことのある「掛け取り」。借金取りを相手の好きなもので丸め込んで追い返すが、千朝版では相手の好きなものが動物、芝居、喧嘩。動物のダジャレの苦しさが千朝らしくておもしろい。
 2 席目は「ハローワークってどう云う意味なんでしょうかね。『こんにちは仕事』ですか」と笑わせてから「口入屋」をたっぷりと。いじらずきっちり演った感じで、そのせいかやや地味な印象。もうちょっといちびったところがあっても良かったかも。
 中入りを挟んで、挨拶の話から悔やみのサンプルなんかをマクラに、「京の茶漬け」を軽くサラサラッと。わざわざ茶漬けを食べるためだけに大阪から京都へ行った男の心意気(?)がうまくにじみ出てて、京都の女の性格も上手く浮き彫りに。短い噺ながら、会の良い仕上げに。


 比較的おとなしめと云うか、教科書どおりと云うか、基本に立ち返ったようなきっちりした高座のつづいた会でした。欲を云えば、千朝さんにはもうちょっと挑戦がほしかったようにも思いますが。
 まぁなんにしても、あらためて思ったのは「千朝さんは上方落語界の良心やなぁ」ってこと。古典を守る側できっちり仕事されてる噺家さんのひとりだと思います。(所作は独特ですけど)

 ここで東京の上方落語ファンにお知らせ。『東京で千朝落語を聴く会』が来年 1 月 20 日(土)にお江戸日本橋亭で開催されます。番組は、千朝「くやみ」「愛宕山」、九雀「親子酒」、ちょうば「月並丁稚」の 4 席。木戸銭は 2,000 円となっております。おたのしみに! 

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コメント

>「上方落語界の良心」
というのは言い得てますね。千朝師にがんばってもらわないといけないゾーンはいっぱいありそうです。

会自体には、少々物足りなさを感じましたが、ご本人の弾け方もそうですが、レッスンルームのような(太融寺の広間とか)キャパの「千朝落語を聴く会」みたいな方が客の反応が響いて良いのかも知れないなあと思いました。

投稿: 高岳堂 | 2006.10.15 17:05

>『東京で千朝落語を聴く会』
情報、ありがとうございます。こちらで開催される米朝事務所絡みの落語会のアンケートで「聴いてみたい落語家」の項目に、「千朝」と書き続けている身には、はずせない会です。

投稿: うるう | 2006.10.15 22:19

>> 高岳堂 さん
「鴻池の犬」なんかはかなりたのしそうに演られてるんで、ああいったのが 1 席入ると会の印象も変わってくると思います。
個人的には「たちきれ」「一文笛」あたりを 1 席聴きたいですが。

>> うるう さん
あとで『東京かわら版』をチェックしてたら、すでに情報が記載されてました。
助演の九雀さん、ちょうばさんも良い組み合わせですし、お得な会だと思います。

投稿: わさび | 2006.10.15 23:53

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待望の「桂千朝独演会」は240から250の入りといったところか。やや寂しい入り、笑いの反応にも影響を及ぼす。 下座には笛なし。お茶子役のお手伝いは吉の丞。舞台背景は、事務所が確保しているものか、見たようなセットに「米朝一門」の額。 桂吉坊「軽業」 桂千朝「掛....... [続きを読む]

受信: 2006.10.15 16:55

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