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たまよね FINAL

2006/12/17 @TORII HALL

【Episode 3 トリイホール編】

  • 笑福亭 呂竹 「江戸荒物」
  • 笑福亭 たま 「悋気の独楽」
  • 呂竹、米井 《クイズの答え合わせ》
  • 笑福亭 たま 《ショート落語》
  • 笑福亭 たま 「愛宕山」
    ―― 中入り ――
  • 柳家 喬太郎 「柚子」 (作:柳家喬太郎)
  • 笑福亭 たま 「TSUTAYA」 (作:たまよね)
  • たま、米井 《ショート落語総集編&たまよね総決算&野望》


 とうとう『たまよね』の最終回です。万難排して早めに行こうと思ってたんですが、モタモタしてて出遅れました。それでもなんとか開場 30 分前に到着するも、すでに行列が! たまさんが気を遣われて早めの開場に。
 直前に DM も来てましたが、ザッと 80 人くらいの入りでええ感じに。この日も各所でいろいろと会がありましたから、健闘した方だと思います。


 開口一番の呂竹は「江戸荒物」をきっちりと。変な東京言葉のイントネーションと繰り返しのおもしろさを丁寧に。

 たまの 1 席目は、福笑一門のテレビ局への怒りをたっぷりぶちまけてから「悋気の独楽」を。手掛の家で旦那が定吉に言付けをする場面はバッサリ落とし、自宅で悋気する御寮人を女中のお竹がなだめながらたきつける場面を主軸に構成。主役が御寮人であることを明確にし、笑いどころを凝縮。こまかい云い間違いが目立ったのが残念。

 呂竹と米井敬人(構成作家)氏によるパンフレットのクイズの答え合わせ&つなぎトークをはさんで、たまの 2 席目はマクラ代わりのショート落語。「豚しゃぶ」「避難訓練」が秀逸。
 「愛宕山」は噺の流れ・展開がより自然になり、京都の旦那と大阪から流れてきた幇間の一八との対立関係もより明確に。独自のクスグリも増えて意欲的なことはうかがえるも、こちらもネタ繰りが不十分に感じられる出来。

 中入りをはさんで、初めての喬太郎。米井氏のたっての希望でゲスト出演願ったとか。軽いマクラをつないで観客に探りを入れつつ、いじめ問題に触れて「どこに行っても多かれ少なかれ、あったりするんじゃないでしょうか」と締めたところで唐突に「ケンイチのお父さんホーモー!」。
 ケンイチの父親が男と腕を組んで歩いてるところをケンイチの同級生が目撃し、クラスでいじめられる‥‥って噺。いじめっ子の憎たらしい口調、しょんぼりするケンイチの雰囲気、父親の貫禄、等々‥‥、登場人物の演じ分けが抜群で、高座に圧倒的なリアリティがただよう。クスグリのさじ加減も絶妙。噺が進むにつれてケンイチは衝撃を受け、観てるこっちは重圧を受ける。なのに喬太郎の口跡はあくまで軽い。いろいろと噂は聞いてたが、高座にグイグイ引き込まれるよう。
 演題の「柚子」は、後半の柚子湯に入る場面から。

 トリのたまは、レンタルビデオ店を舞台にした「TSUTAYA」。ひさしぶりに帰省してビデオを借りに行くと、近所のおしゃべりおばさんがパートに入ってて‥‥って噺。『犬神家の一族』といっしょに借りようとした『乳揉み家の一族』が騒動を加速させる。サゲのためにある噺と云って良いだろう。

 最後にたまと米井氏で『たまよね』の総括。《ショート落語》総集編をメインに、新作の制作舞台裏もちょろっと。パンフレットにも書かれていたが、年 1 回くらいは『たまよね祭り』として開催したい意向だとのこと。


 やっぱりこの日も 3 時間。最終回もたっぷりの会でした。とくに今回は喬太郎さんの衝撃が大きく、『たまよね』の最終回と云うよりもそっちの余韻に支配されてしまいました。また観たいと思わせる噺家さんです。米井さんに感謝!
 たまさんは新作に気が行ってたのか、古典 2 席の出来がいまひとつ。明確なアイディアをもとに再構成されてたんで、今後のネタ繰りに期待です。

 『たまよね』は今回でひと区切りですが、たまさんは今後も新作を作って演られるでしょうし、米井さんは『ビギナーズラック』で新作を書かれるとのこと。おふたりの今後ももちろん要チェックです。

らくごの玉手箱

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