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繁昌亭夜席 クリスマスイブ若手会

2006/12/24 @天満天神繁昌亭

  • 林家 市楼 「阿弥陀池」
  • 桂 吉坊 「七段目」
  • 笑福亭 たま 「Smell」 (作:たまよね)
  • 桂 つく枝 「宿替え」
    ―― 中入り ――
  • 旭堂 南半球 「宇宙要塞ア・バオア・クーの戦い」 (作:旭堂南半球)
  • 桂 三金 「神様のご臨終」 (作:桂三枝)
  • 月亭 遊方 「親子酒」


 携帯電話の機種変更をと天王寺から難波をウロウロ。結局、値段と在庫に折り合いがつかず、この日も断念。まぁこんなもんです。「交通費を損しただけやなぁ」と思いつつ、繁昌亭へ。
 最近、遊方さんがこの会の宣伝をするときにいつも半泣きのような感じになってたんで、それならと前売りを買いました。さすがにきょうは客足が悪かろうと思いましたが、なんのなんの、開場を待つ列ができてました。入りは 1 階席の 8 割くらいでしょうか。遊方さんが心配したほど悪い入りではないと思います。


 開口一番は市楼で「阿弥陀池」。安定感があり安心して観られるが、そろそろ違ったネタもお願いしたいところ。

 つづく吉坊は軽いマクラから「七段目」へ。こちらも安定感抜群。とくに若旦那と丁稚の定吉とが芝居のまね事をする後半は所作もきれいで見ごたえあり。

 たまはマクラ代わりのショート落語で矢継ぎ早に爆笑を誘う。新ヴァージョンの《悲しいショート落語》はやや期待はずれだったか?
 その後、「山寺瓢吉」を演り始めるも、長いと気付いて中止し、迷いつつも「Smell」に。先日の『できちゃったらくご!』で演ったところだっただけに、かなりテンポ良く。

 つく枝は自身の夫婦生活の話をマクラに「宿替え」を。これまた盤石の安定感。おっちょこちょいの亭主の、隣の家でのノロケっぷりがたのしい。

 中入りを挟んで、初めて観る南半球は独特の風貌。今回、南半球だけは『難波戦記』より「船場の戦い」とネタ出しされていたが、「本日、12 月 24 日は、宇宙要塞ソロモンの陥落した日でございます」と、ガンダム講談に。よく見りゃ袴の腰板には金色に光るジオンの紋章が。
 『機動戦士ガンダム』終盤の山場、宇宙要塞ア・バオア・クーでの決戦を語る。修羅場読みもあり、なかなか聴き応えあり。ジオン側の描写が中心となっており、連邦側のアムロとセーラの場面は「この様子は DVD を買って観てください」と省略。
 完全に観客を選ぶネタで、30 代男性以外にはきびしいかも。しかし、あえてこれを演りきった心意気には敬服。講談の技術がさらに向上し、南半球自身の語りが加わってくれば、より魅力が増しそう。

 三金はバルーン・アートで空気を変えて、クリスマスにちなんでキリストの出てくる噺をと「神様のご臨終」を。人類代表に選ばれた男が神様の世界に行く噺で、風邪の神さんや貧乏神や、その他諸々の神様が登場。かろやかに、にぎやかに。

 トリの遊方はやや声が本調子でないよう。酒にまつわる話をマクラに、古典の「親子酒」の改作を。
 マンションの 7 階に 2 世帯同居。酔っ払った父親が帰宅後、おなじく酔っ払った息子がタクシーで帰ろうとするも乗車拒否され、そばにいた屋台のラーメン屋に寄ると云う構成。現代らしいクスグリもふんだんで、古典とは違うサゲもええ感じ。
 トリと云うことで緊張もあったろうが、もう少し自信を持って演ってほしい。それと、遊方は古典落語のなかのセリフの不自然さを指摘するわりには、どうも動作が不自然。ここはひとつ修行と思って、古典の稽古を付けてもらうのも良いかも。


 新作と古典が半々、ガンダム講談の色物もあって、なかなか充実した良い番組構成になったと思います。若手の会と云うことで、たまさんなんかはかなりフリーなノリでした。一方、遊方さんは自分でプレッシャーを掛けてたようなところがあったんではないでしょうか。もうちょっとリラックスしてた方が本来のおもしろさが出てくると思います。
 それにしても、この日は南半球さんのインパクトが強烈でした。私自身はガンダム講談がどんなもんか気になってたんでラッキーでしたが、一般のお客さん(とくに年配の方や女性)はどうだったんか気になります。なんでもありなんが寄席とは云え、正直、あの場にあの芸は合わんわな。とは云え、ガンダム講談は今後、要チェックかも。

天満天神繁昌亭

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