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繁昌亭昼席

2007/3/29 @天満天神繁昌亭

  • 桂 三四郎 「つる」
  • 笑福亭 たま 「兵庫船」
  • 林家 花丸 「鉄砲勇助」
  • 揚野 バンリ 《お笑い曲芸》
  • 桂 春駒 「犬の目」
  • 柳家 さん喬 「井戸の茶碗」
    ―― 中入り ――
  • 露の 新治 「ちりとてちん」
  • 桂 小春團治 「アルカトラズ病院」 (作:桂小春團治)
  • 桂 米八 《曲独楽》
  • 森乃 福郎 「滑稽清水」


 先に夜席の前売りを買ってたんですが、昼席にもさん喬師匠が出演と云うことで、繁昌亭カードの特典で昼席を予約しました。
 昼席は初めてだったんで早めに列びましたが、入場待ちの行列がどんどん伸びて、天神さんの境内までズラ~ッと。もちろん大入り満員です。さん喬師匠を目当てに遠方から来られた方も少なからずおられ、期待感が高まります。


 開口一番は初めて観る三四郎。マクラのしゃべりはややかたさが感じられるも、噺に入れば口跡も良く、なかなかええ感じ。「つる」をコンパクトに。鶴の名のいわれを訊ねられて困惑し、恥ずかしそうに説明する甚兵衛の表情がなかなか。

 つづくたまは、繁昌亭では毎日「いらち俥」ばかり、と云っていたが、あとの出演者のネタとのバランスからか、ハメモノの入る「兵庫船」を。謎掛けの場面から喜六の「やりますー!」の繰り返しがたのしい。両手でフカの口を表現し、扇子を船に見立てるあたりは、たまらしいヴィジュアル効果。
 ガッチリ繰られてて淀みなく進むも、時間の都合か全体にテンポが速めで笑う隙が詰まってしまってたのがもったいなくも。とくに前の方の出番では、ここらのバランスも難しそう。

 花丸はおなじみのマクラから嘘つきコンクールの話へとつないで「鉄砲勇助」へ。甚兵衛(的男)と喜六(的男)との会話だけだが、山賊の声色をそれぞれ変えたり、大岩が厚さ 1 mm だったりと、クスグリにもこまかく手を入れてるあたりは花丸らしい。イノシシのくだりまで。

 ここで色物、揚野バンリのお笑い曲芸。身近なものを使ったジャグリングを中心に、ゆる~い雰囲気のトークを交えながら。ファミリー層向けって感じで、ほんわかしててたのしい。

 ひさしぶりに観る春駒は、軽めのネタで「犬の目」。ひさしぶりの患者にほくそ笑んだり不安になったりする眼科医が秀逸で、あまりにひさしぶりすぎて「うち、目医者? 前田、前田。ワシ、目医者?」と、患者や助手に訊きまくり。

 中トリのさん喬に、客席から「待ってました!」と声がかかる。それをさらりと受け流し、いろいろとマクラをつないで「井戸の茶碗」へ。浪人の千代田朴斎と細川藩士の高木作左衛門との間で、仏像をめぐって屑屋の清兵衛が右往左往。登場人物それぞれの性格や微妙な喜怒哀楽が見事に表現されており、すばらしい一席。客席の子どもが泣き出してもアドリブでクスグリにしてしまうあたりに、経験と貫禄が感じられる。

 中入りを挟んで、新治は生で観るのは初めてだが、口跡良く小気味良い。やや神経質そうな声色(スネ夫が大人になったような声)がまたおもしろく、独特の雰囲気。
 「ちりとてちん」は知ったかぶりの清八の表情がコロコロ変わってたのしい。最後はちりとてちんを皿に取って、行きがかり上かっ込んでビールで流し込む。エグい!

 つづく小春團治はいつもマイペース。医者のマクラから自作の「アルカトラズ病院」を。不良患者の吹きだまりと云われる病院から脱走する噺。婦長の気に障ることをすると罰として面会禁止にされると云うのがおもろい。
 この噺、「犬の目」とネタが付くかと思ったが、趣向が違うから OK なのか? それとも、中入りを挟んでれば OK なのか? もっとも、個人的には同趣向の噺でもかまわないと思うが。

 ここで色物、米八の曲独楽。手慣れた芸に感心。

 トリの福郎は「滑稽清水」。京都に住まう目の不自由な作の市が、近所の人から嫁のおとわが浮気していると聞き、真偽を見届けるために目が開くよう清水寺へ御百度詣りする‥‥と云う噺。もの悲しい内容ながら、福郎の語り口はどこまでも軽く、サゲのばかばかしさがおかしみに。その後を描かないのも落語ならでは。


 初昼席でしたが、好番組で全体の流れも良く、ええ感じで落語をたっぷり楽しませてくれる、そんな雰囲気でした。さん喬師匠を観られたってのもお得感ありましたし、大満足でした。
 終演後、繁昌亭の向かいの樹林亭で腹ごしらえ。でっかいカツの載ったカツカレーに、おなかも大満足。

天満天神繁昌亭

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