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繁昌亭昼席

2007/7/29 @天満天神繁昌亭

  • 桂 佐ん吉 「いらち俥」
  • 笑福亭 たま 「延陽伯」
  • 月亭 八天 「足上り」
  • 桂 三象 《踊り》
  • 桂 福楽 「京の茶漬け」
  • 桂 梅團治 「竹の水仙」
    ―― 中入り ――
  • 笑福亭 鶴二 「兵庫船」
  • 桂 文福 「大相撲ほのぼの甚句」
  • 幸助・福助 《漫才》
  • 笑福亭 福笑 「江戸荒物」

※ 第 44 週


 福笑さんが主任で、ほかにも梅團治さん、福楽さん、たまさんとかなりの好番組と云うことで昼席へ。団体さんも入って大入り満員。


 佐ん吉の「いらち俥」は、最初の俥屋の頼りなさがニンに合ってる感じ。後半はトントンと、1 回目の市電と間一髪!と云うところまで。ええ感じ。

 たまの「延陽伯」は、嫁を世話してもらうことになったヤモメが風呂屋へ行かず、自宅で妄想爆発。あまりにもやかましくて、近所の連中が「宗~助はん、ヤモメがやかましぃ云うてまっせ」と、「二番煎じ」の趣。
 嫁の名前が長くて困ると、風呂屋へ行く場合、便所を変わってもらう場合、の 2 パターンでシミュレーション。最後は汚いが、短いながらもたまらしい構成とクスグリが随所に。

 八天は「足上り」をきっちりと。地味ながらも上手さが光る。

 三象は漫談いろいろ。カマっぽいキャラで、観客も笑わずにはいられない。高座でメイクを施し、頭に蝶リボンをくっつけて、川中美幸の“二輪草”に合わせて踊る。しかもフル・コーラス。もうバカ負け。

 こってり三象のあとに、あっさり福楽が「京の茶漬け」をサラサラと。大阪の男が京都の女になんとか茶漬けを出させようとの攻防。徐々に苛立ってくるあたりが大阪らしく、マイクにボソッと心のつぶやきをこぼすのがなんともおかしい。最後のおかわりの催促は超露骨。男の押し引きが緩急に。
 何気ないようで良い味代わりになり、うまく中トリにつなぐ。

 梅團治はマクラで師匠の春團治の話をしつつ、時代劇の話から「竹の水仙」へ。登場人物にあったかみが感じられ、ダミ声なのにやわらかい感触。宿屋の亭主が侍の足元を見て値をつり上げるくだりがたのしい。充実の一席。

 中入りをはさんでの鶴二は「兵庫船」は、船が出て、国処の訪ね合いからなぞかけまで。にぎやかに盛り上げる。

 文福はダジャレ連発の漫談に相撲甚句。

 初めて観る幸助・福助は、昔ながらのしゃべくり漫才。脱力系のボケにハイ・テンションのツッコミ。かなりおもしろかったが、漫才で持ち時間 15 分はチと長いかも。

 トリの福笑は、マクラでいつもの電子音への反抗。演し物は古典で「江戸荒物」。あいかわらず荒物屋の「おい、あんま!」「なんだい、おまえさん」のリフレインと、その後の夫婦喧嘩がおかしい。
 マクラではかなり笑いが多かったが、ネタに入ると思ったより笑いが少なかった。高座自体は悪くなかったが、もっと大爆笑のうねりを期待していただけに、ここらにライヴの難しさを実感。


 いやはやなんとも濃かったです。想像はしてましたが、三象さんが想像を超えて濃かったです。ほかの出演者もアクが強めで、たっぷり過ぎる会でした。

天満天神繁昌亭

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福楽の底力

2007/7/28 @上方亭 (ワッハ上方 小演芸場)

  • 桂 三四郎 「お忘れ物承り所」 (作:桂三枝)
  • 桂 福楽 「遊山船」
  • 笑福亭 伯枝 「長短」
  • 桂 福楽 「代書」

※ Vol. 10


 毎回、受付で次回の仮チラシがもらえるんで、今回の日時とゲストはわかってたんですが、本チラシができてないかと 2 週間ほどチェックするも見つかりませんでした。それもそのはず、今回は本チラシを作らなかったそうな。それでも 20 人くらいの入り。


 開口一番の三四郎が太鼓のみの“石段”で登場。どうも三味線の手配もしてなかったよう。定番のマクラから電車で見かけた腹立たしい出来事へと話をつないで、師匠・三枝の作「お忘れ物承り所」を。駅の忘れ物承り所でのあれこれ。三枝のネタがシュッとした三四郎のニンに合ってる。外国人とのやり取りがおもしろい。たっぷりきっちり。

 ゲストの伯枝はマクラで師匠の松鶴のエピソード。内弟子時代に兄弟子の岐代松が師匠をしくじってどつかれまくった話がスゴおもろい。
 のんびりといらちの対立する「長短」は、いらちのキレ具合がスゴい。まさに笑福亭の芸。

 福楽はネタ出ししてない(今回のチラシを作ってない)ため、1 席目はオーソドックスに、2 席目はマニアックに、と。
 1 席目は季節ネタで「遊山船」。福楽の喜六と清八はおもしろい。愛すべきアホの喜六と、鋭いツッコミの清八。ふたりのやり取りの妙と、船遊びの風流をいきいきと。稽古屋連中の船がきても三味線なしだったが。
 2 席目は自由奔放なマクラ。羽織の紐の結び方のレクチャーから、得意ネタで「代書」。代書屋が黙々と墨を擦ってるところに飛び込んできた男が「アナタハ神ヲ信ジマスカ?」。観客がネタを知ってると云う前提で、クスグリをアドリブでいじりまくり。ボケたことを云いまくる田中彦治郞に対しても代書屋は怒らず、云うと思ってましたとニコニコ。中途半端な商売を云われてもあっさり抹消し、「生計を立つ」の根元に巴焼きと減り止めをあしらい、飛田へ女郎を買いに行ったこともそのまま書き込む。「紙が余りましたねぇ。なんか書いときましょ」と、最後まで自由自在に。さながらフリー・ジャズの趣。


 ノッてきた福楽さんの高座はスゴいですね。個人的に思い入れのある「遊山船」もなかなか良い雰囲気でしたし、「代書」ではゆるゆると観客を巻き込みながら自由闊達に。ときどきこう云うのがありますから、福楽さんの会はあなどれません。

 次回は 9 月 16 日(日)です。

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できちゃったまつり!

2007/7/26 @天満天神繁昌亭

【天神祭りのあとのまつり】

  • 笑福亭 たま 《ショート落語》
  • 桂 三金 「もぎとり(ユニバーサル・バージョン)」 (作:桂三金)
  • 桂 三風 「船渡御今昔“生”中継」 (作:桂三風)
  • 月亭 遊方 「素顔のままで」 (作:月亭遊方)
  • 桂 あやめ 「アタック!ナンバ一番」 (作:桂あやめ)
  • 《コント》 「手水廻し」
    ―― 中入り ――
  • 《立体噺家人生ゲーム》


 7 月は『できちゃったらくご!』の順だったところが、天神祭りで繁昌亭も特別興行となり、翌日にこちらもお祭りに。いつもの新作落語に加え、コントやゲームも。
 入りは 7~8 割くらい。まずまず、でしょう。


 トップのたまが客席調査したところ、できちゃった初心者が半数以上。戸惑いながらショート落語いろいろ。

 三金はマクラで落語以外の余興営業の話をいろいろ紹介し、古典の「もぎとり」(「軽業」の前半)の解説から、自作のユニバーサル・バージョンへ。大混雑してるユニバーサル・スタジオ・ジャパンの隣にできたユニバーサル・スタジオ・オーサカへ行ってみる‥‥って噺。ターミネーター、バックドラフト、ジュラシックパーク、バック・トゥ・ザ・フューチャー。かなり無理があるものも混ざってるが、サゲはなかなか。

 三風は天神祭りの船渡御ふなとぎょの解説から大阪締めの練習を経て、現在と 183 年前の天神祭りを中継でつなぐ噺。風流な祭りの雰囲気をぶちこわすゲスト、アイドル歌手の西中島みなみちゃんのコメントがバカ丸出しでいちいちおもしろい。

 遊方は顔を指された(指されたくなかった)体験談をマクラに、バイトする芸能人が客にバレないように苦心する噺。ムリヤリな顔芸がおもしろ過ぎ。顔が変わるとしゃべり方まで変わってしまうのがなるほどな感じ。

 袴姿で登場のあやめ。この週の繁昌亭昼席がいかに濃いかと云うことを出番順に紹介し、幼少期のスポコン漫画・ドラマの紹介をはさんで、熱血バレーボール部の噺を。薄幸の主人公とライバルとの対立が主軸で、さもありなんな設定満載。ライバルの必殺技の稲妻落としや天満天神繁昌亭こけら落としもあっさり破る主人公。舞台上を転がりまわっての大熱演。

 ここでコント「手水廻し」。配役は、三風が大阪からの旅行客、あやめが田舎旅館の主人、遊方が板場の喜助、三金が女中と長頭男。ツッコミ役のあやめがノリノリのハイテンション。
 後半、大阪の旅館で主人と喜助が手水を所望。水を張ったタライと歯みがきチューブとヘアー・ムースが。歯みがきとムースをタライにたっぷり落として‥‥。身体を張ったオチに大盛り上がり。

 中入りをはさんで、立体噺家人生ゲーム。お手製のすごろくのマス目には、噺家が人間国宝になるまでの様々なイヴェントが書き込まれていて、その指示に従いながらゴールを目指す、と云うもの。あやめの司会進行で、三風、遊方、三金、たま、南湖が参加。
 ここで笑いの神様が遊方に降臨。弟子を取る(観客を弟子に見立てておんぶする)、ライバルに蹴落とされる(人間国宝直前で 10 マス戻される)、腕を上げるために特訓する(弟子を背負って腕立て伏せ)など、美味しいイヴェント連発。最後は遊方を蹴落とした南湖が人間国宝に。


 落語も企画コーナーも盛り上がり、約 3 時間に。たまさんはラジオ出演、南湖さんは『講談文月毎日亭』との掛け持ちでしたが、タイトなスケジュールでも上手い具合に参加されて、最後は勢揃いでした。
 チラシには番組にテーマ・トークも入ってましたが、おそらく時間調整用だったんでしょう。それなしでもボリューム満点でしたし、お客さんを巻き込んでゆるゆるとしたお祭り騒ぎで、なんともたのしい雰囲気でした。

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たまクラブ

2007/7/25 @大阪市内某所

  • 笑福亭 生寿 「犬の目」
  • 笑福亭 たま 「蛸芝居」
    ―― 中入り ――
  • 桂 三四郎 「大安売」
  • 笑福亭 たま 「寝床」

※ 第 1 回


 たまさん主催の会員制秘密倶楽部。ネタ下ろしや実験的なネタをかける会にするそうです。某所でおこなわれると云う情報は一部で流れてましたが、審査委員会で「このお客さんならスベッてもまた観にきてくれる」と判断された方にのみ案内が行くと云うことで、ソワソワしてました。
 で、案内通知が発送されたのがどうも GUNS N' ROSES ツアー真っ最中だったようで、マニアな方々から続々と情報が。旅先でヤキモキしましたが、なんとか通知を確認して予約に滑り込めました。
 予約を 25 名ほどで打ち切ったようですが、狭い会場はマニアなお客さんでいっぱいに。会場の一角を毛氈(?)で仕切って下座に。茶臼山舞台が引っ越してきたみたいな雰囲気です。


 開口一番の生寿は「犬の目」を丁寧に。師匠の生喬の型をきっちりと踏襲しているところに好感。

 中入り後の三四郎はマニアの集う会に少々緊張気味。いつものマクラを振れないので、探りさぐりいろいろしゃべる。演し物の「大安売」は演り慣れた感があって安心して聴ける。時間を気にしてか、最後の四股名を変えるくだりになって「どんな名前?」「あとはご想像にお任せします」と終える。

 会主のたまの 1 席目はネタ下ろしの「蛸芝居」。開場を遅らせて直前までハメモノの入れ方なんかを入念に稽古していて、開演前からすでに消耗してたよう。三番叟で使用人を起こすのが旦那ではなく定吉だったり、丁稚が庭へ投げ出した赤ん坊を旦那がキャッチしたり、不自然と思われる場面は積極的に変更。とは云え、全体的には基本ラインをきっちり演ってる印象。後半、蛸と旦那の芝居では過剰なアクションがたまらしい。
 2 席目は繁昌亭の楽屋でのあれこれをマクラに「寝床」を。この日にギャグを思い付いたそうで、クスグリが増えるも、やはりネタ繰りが不十分で流れのスムーズさに欠ける。これは今後の熟成に期待。


 第 1 回の秘密倶楽部は、演者もお客もみなやや硬めな感じだったように思います。ネタ下ろしの「蛸芝居」はまずまずの感触。あえて芝居噺に挑むあたりに挑戦的な姿勢が感じられますね。
 まぁ新しい試みですし、今後この会がどう云う展開を見せるか、ここでの実験が普段の高座に活かされてくるか、長い目で追いかける必要がありそうです。

らくごの玉手箱

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★☆北区つかこうへい劇団 『つかこうへい 2 本立』

2007/7/24 @ワッハホール

第 1 部: 三浦祐介一人芝居 「ヒモのはなし」
作: つかこうへい
構成・演出: 蓮見正幸
出演: 三浦祐介

第 2 部: 黒谷友香エンドレス 「熱海殺人事件 売春捜査官 2007 女子アナ残酷物語」
作・演出: つかこうへい
出演: 黒谷友香、赤塚篤紀、及川以造、逸見輝羊、吉田学、杉山圭一、小川智之


 ワッハ上方の機関紙のトップに黒谷友香さんのコラムが載ってて「なんで?」って思ったら、ワッハホールでのつか劇団の公演に出演するとか。いやもうねぇ、こんなかわいい女優さんを間近で観られる機会もそうそうないんで、あわててチケット確保。公演間近でしたが、ひとりだとそこそこ前も空いてました。
 で、当日。後方は若干空席も。


 まずは三浦祐介一人芝居。役者くずれの男がストリッパーのヒモとして生活する、その日常と心意気。徐々にテンションが上がり、理不尽で自分勝手な理屈を絶叫するヒモ。ヤクザの差し金で地元の県会議員に女を寝取られ、女にまたがる議員の腰をワッセワッセと押しまくる。やけくその悲哀に昭和を感じる。

 つづいて黒川友香エンドレス。五島列島から女子アナ養成所へやってきた山口アイ子が絞殺された。おなじく、五島から女子アナ養成所へ出てきた女の子たちが集団自殺。その真意は?
 黒川友香が、なんと黒川伝兵衛部長刑事。もうこの時点でナンセンス。スラッと背が高くて顔が小さく、パッと見は良いが、やはり舞台経験の浅さで声量が弱い。なもんで、表情・表現が伝わりにくい。
 展開の骨子は『熱海殺人事件』ながら、『熱海~』と云う器のなかに現代の世相・世情を放り込み、つか流の味付けでたたき出した、そんな感じ。中国や北朝鮮を揶揄しつつ、その実、現代日本のていたらくを批判する。メッセージ色が強く、全編絶叫で構成された舞台からは、つかこうへいのイデオロギーが放散されてくる。平成の世に昭和の鉄槌が、熱い!


 なんだかひさびさに熱い舞台を観た気がします。隣の女性ふたりが休憩中に「濃いなぁ」「でも、次(『熱海~』)はもっと濃いと思うで」と云ってましたが、そのとおりでした。
 で、お目当ての黒川友香さんですが、まぁなんとかわいらしいこと。役柄に無理がありますし、舞台女優としてはまだまだなところは目立ちましたが、とにかく一生懸命さが光ってました。あれだけ立て弁でまくし立てるセリフの連続を噛んだのがたったの 1 回でしたから、さすがにプロです。半端ない稽古量なんだと思います。

つかこうへい事務所

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お笑いまん我道場 大阪編

2007/7/23 @上方亭 (ワッハ上方 小演芸場)

  • 桂 三幸 「初恋」 (作:桂三枝)
  • 桂 まん我 「寄合酒」
  • 林家 花丸 「腕喰い」
  • 桂 まん我 「鍬潟」

※ 第 11 回


 海老蔵降板で仁左エ門が「女殺油地獄」を演ると云うので、朝から幕見を求めて大阪松竹座へ行ったんですが、すでに長蛇の列で買えず。当初の予定通り、この日は『まん我道場』へ。
 約半年ぶりとひさびさでしたが、入りは 40 人くらいでしょうか。


 開口一番の三幸は師匠・三枝の作で「初恋」。高校の国語教師が、生徒のアドバイスで英語教師に告白する噺。口跡良く、たのしい雰囲気に。関西弁と標準語が混在して、リズムがちぐはぐになる場面がチラホラするところがチと残念。

 ゲストの花丸は『大銀座落語祭』でのエピソードをいろいろ。各会場の出演者が一堂に会する打ち上げもスゴかったよう。
 演し物はまん我のリクエストで「腕食い」。乞食に身を落とした若旦那が、番頭の世話でなにやら傷のある娘と所帯を持つ。若旦那を思う番頭が、ときにやさしく、ときにきびしく若旦那を諭す、そのやり取りに花丸ならではのやわらかさがハマる。ばかばかしいサゲにも、妻を気遣う若旦那のやさしさが。

 まん我の 1 席目は、全英オープンの話題から、対する落語は‥‥ってなマクラ。お楽しみは「寄合酒」を。ワチャワチャした噺を、持ち味の丁寧さで長屋の連中をいきいきと。
 2 席目は、『ビリーズ・ブートキャンプ』の話題から、対する落語は‥‥ってなマクラ。そこから相撲の話題へとつないで「鍬潟」へ。三尺足らずの男が大きくなるために相撲部屋へ稽古に行く噺。小兵力士の鍬潟が活躍したと云うエピソードに雷電爲右エ門も登場し、虚実ないまぜの展開がたのしい。


 やわらかい口跡の 3 人で、なんともまったりええ雰囲気の会でした。仁左エ門さんは観られませんでしたが、まん我さんも捨てたもんじゃないですね。満足度高し、でした。

 次回は 9 月 25 日(火)です。

桂まん我 応援サイト

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立川談春独演会 繁昌亭で談春!!

2007/7/22 @天満天神繁昌亭

  • 立川 談春 「木乃伊とり」
    ―― 中入り ――
  • 立川 談春 「妾馬」

※ 2 日目


 談春さんについては、テレビで観たのを含めて数度観た程度ですが、上手い噺家と云う印象が強いです。繁昌亭初登場にして 2 夜連続の独演会ですから、かなり気合いが入るでしょう。が、GUNS N' ROSES 延期公演と重なって 1 日だけの参戦に。
 前売り券は早々に完売したようですが、補助席&立ち見は出てました。半分くらいが遠征組じゃなかろうかと云う客層。いつもの繁昌亭と違う、不思議な空間です。


 1 席目は、今回の会に対する意気込みや、師匠の立川談志が『朝日東西名人会』で演るのを躊躇した「木乃伊とり」をチョイスした理由など。江戸落語にしかないようなネタを、と云うこともそのひとつだそう。師弟の話なども。
 吉原に居残っている若旦那を店の者が迎えに行くが、誰も帰ってこない。ついには飯炊きの清蔵が吉原へ乗り込む。クスグリは登場人物のデフォルメくらい。なのに清蔵の田舎弁にブレが感じられてチと残念。両親、とくに母親が息子を思う気持ちを清蔵の口から語らせる、その場面は若旦那の軽さとの対比でなかなかグッと来る。その後の、酒の入った清蔵のはしゃぎっぷりが落差の大きい笑いに。

 中入りをはさんでの 2 席目は、入門時のエピソードから自身の両親について。とくに母親への憎まれ口がポンポン飛び出すが、マザコンの裏返しの照れ隠しでは?と思わせる。「妾馬」のテーマをそれとなく散りばめたよう。
 大名の側室となった妹のお鶴が御世継ぎを産み、兄の八五郎が大名に目見えることになる。この八五郎がバカ過ぎて、大名との格差をも笑い飛ばす。傍若無人に振る舞うも、後半、自分の母親にお鶴の産んだ孫を会わせてもらえるよう嘆願する。八五郎に談春が入り込んだようで、あるいは談春に八五郎が降りてきたようで、一貫した八五郎視点の展開が心地良い。


 たっぷりの 2 席を軽く聴かせてしまうのは、やっぱり腕なんでしょうね。2 日目で緊張もやわらいだようでしたが、それでも 1 席目は肩に力が入ってたんじゃないでしょうか。ネタの好みもあるかもしれませんが、「妾馬」の感触が良かったです。
 これを機にちょくちょく大阪でも公演してもらいたいですが、繁昌亭よりもホールで演ってもらった方が合うような気がします。

立川談春

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繁昌亭昼席

2007/7/22 @天満天神繁昌亭

  • 笑福亭 松五 「大安売」
  • 桂 三扇 「またも華々しき華燭の典」 (作:桂三枝)
  • 笑福亭 伯枝 「ん廻し」
  • 桂 三金 《バルーンショー》
  • 桂 枝三郎 「天狗裁き」
  • 桂 春之輔 「もう半分」
    ―― 中入り ――
  • 旭堂 南左衛門 『太閤記』より「賤ヶ岳合戦」
  • 桂 かい枝 「いらち俥」
  • 田渕 岩夫 《声帯模写》
  • 桂 春團治 「祝いのし」

※ 第 43 週


 ひさびさの繁昌亭昼席。春團治師匠が主任で、枝三郎さんや三金さん、以前から気になってた三扇さんあたりをお目当てに。あいかわらず大入り満員です。


 開口一番の松五は芸名のマクラ(松五=末期、松枝=焼死)で軽くほぐし、「大安売」をシャキシャキと。力士感は希薄だが、安定感は抜群。

 三扇は次期朝ドラ『ちりとてちん』ネタで笑わせ、師匠・三枝の作「またも華々しき華燭の典」を女版で。男が 4 回目、女が 3 回目の結婚披露宴でのひとコマ。新婦の恩師のスピーチが秀逸。演り慣れた感があり、こちらも安定感抜群。

 伯枝は、笑い・泣き・怒りの三上戸以外に、薬上戸、ニワトリ上戸、壁塗り上戸がある、と実演。これがなかなかおもしろい。酒つながりの「ん廻し」(「田楽喰い」)は、ハキハキとした口跡が心地良い。

 三金はマクラ代わりに定番のデブネタできっちり笑わせてからバルーンショーを。客からのリクエストを募ったり、客いじりをまじえて笑い多し。

 枝三郎は大坂のおばちゃんネタや時事ネタで爆笑を誘い、夢の話から「天狗裁き」へ。持ち時間からか、客の集中力を考えてか、かなり早いテンポで。それでも噺がスッと入ってくるあたりはさすが。

 中トリの春之輔は、雑誌『天神祭』の宣伝をきっちりしてから「もう半分」。淡々とした噺運びがニンに合った感じでなかなか。ただ、終盤の息切れが残念。もうひと息。

 中入りをはさんで、南左衛門の『太閤記』。豊臣秀吉の陣の前にあらわれた柴田勝家率いる 7 万 5 千の大軍勢。講釈ならではの解説をはさみつつ、淀みなき語り。が、ここらで睡魔が‥‥。

 かい枝の「いらち俥」は時間の都合もあってか往きだけヴァージョン。ここでも睡魔が‥‥。

 声帯模写の田渕岩夫は初見。出る劇場が次々潰れると云うマクラはキツい。テレビ放送による朝鮮の南北の違いがおもしろい。そのあとは田中角栄や藤山寛美などの懐かしいものまね。

 いよいよトリの春團治。袖から登場するなり、ひときわ大きい拍手。「あいも変わりません。‥‥」から羽織をシュッと脱ぎ「祝いのし」へ。調子も良さそうで文句なしの高座。


 主任が春團治師匠と云うこともあってか、トリへ向けての寄席らしい流れが非常に良かったように思います。(途中でウトウトしてしまいましたが)
 実は談春さんの飛び入りを期待してたんですが、そちらは肩すかし。それでも春團治師匠には満足させてもらいましたし、なんとも云えないまったりした雰囲気でした。
 なにより三扇さんが良かったんですよ。あやめさんとはまた違ったおばちゃんキャラがにじみ出てて、他のネタでも観たいなぁと思わされました。枝三郎さんや伯枝さんも手堅いですね。いろんな噺家さんを観られるのが寄席の良いところです。

天満天神繁昌亭

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GUNS N' ROSES - World Tour 2007

2007/7/21 @インテックス大坂 5 号館


 1 週間つづいた GUNS N' ROSES 来日公演もとうとう最終日。とは云え、とにかく疲労困憊気味でなかなか家を出られず、会場に到着したのが開演 30 分過ぎ。ほどなく MUCC が終了。
 幕張は左右に分けられてただけでしたが、こちらは前後にも仕切りが入れられていました。これは正解だったと思います。と云うのも、大阪は前売りが売れてなかったのか、2 日間の日程が 1 日に合併されてまして、おかげで会場内はえらい密度。あれがいっぺんに前方へ押し寄せたら‥‥。
 なんとか PA 前へ。先に入ってた 某後輩 は中央付近、開場と同時に入った某先輩はなんと最前列だったそう。もうねぇ、圧力考えたらとても前では観られません。
 で、前座もあって長時間になることがわかりきった公演なのに、飲料の持ち込み不可で、会場内での販売もなし。テロ対策とかの大義名分はあるんでしょうけど、なにしろ暑い季節ですし、飲み物なしでは命の危険もあると思います。まぁみんな PET ボトルを隠して持ち込んでましたが。


 待たされて待たされて 1 時間半。19 時半頃に客電が落ちてショウがスタート。“Welcome To The Jungle”のイントロが流れ出すと、あれだけの密度でもまだ前へ詰めてゆくからスゴい。おかげで PA 前はややゆったりスペースに。
 パイロが使えず炎だけだが、心配した音響もそれほど悪くなく、アクセルの歌声もしっかり届いてくる。なんだか GNR のある毎日が日常のようで、これで最後と云う気がまったくしなかったが、それでもいつもの流れでショウは進行。やはり未リリース曲でのリアクションは悪いが、それでも“The Blues”には良いメロディーが詰まってる。名古屋から、曲の終盤はアクセルがピアノの上に立って熱唱していたが、それがまた様になってる。
 ギター・ソロでセッションしてるときなんかにバンブルフットがウルトラマンの面をかぶって出てきたり、松井のユニフォームを着て『ゴジラ』のテーマ曲を弾いたり、あっちこっちにお遊び要素も。
 クライマックスは唐突にやってくる。“Don't Cry”のあと、これまで演ってなかった“Rocket Queen”が!(とは云え、まわりはほとんどリアクションなかったが‥‥) つづけざまに、武道館でしか演ってない“used To Love Her”を! このまま本編最後の“Nightrain”まで一気に!
 アンコール 1 発目は、幕張 2 日目でしか演ってなかった“Chinese Democracy”を! つづく“Madagascar”も未リリース曲で、この 2 曲はリアクションも薄かったが、さすがに最後の“Paradise City”は大盛り上がり! アクセルもテンション上がりすぎで終盤はメチャクチャになってたが、それもまたライヴの醍醐味。大団円で全日程終了。


 最終日の大阪は全部入り! アクセルも終始ゴキゲンで、ワールド・ツアーとしても最終日だったこともあってか、この日はトータル約 2 時間半に。待たされた甲斐あったなぁって感じのライヴでした。とっとと新譜を出して、また日本に帰ってきてほしいです。
 今回の来日公演で、最後の夜が最高の夜になりました。山葵的には大阪がいちばん良かったです。あえて順位を付けるなら、こんな感じです。

  1. 大阪・インテックス大坂
  2. 千葉・幕張メッセ(2 日目)
  3. 東京・日本武道館
  4. 千葉・幕張メッセ(1 日目)
  5. 名古屋・日本ガイシホール

 よっぽどのことがないかぎり、こんな追っかけツアーはこれが最初で最後でしょう。GNR も 10 年以上待たされてる新譜がもうそろそろ出そうな気配ですが、次は大阪公演と最終日くらいで十分。あとは気が向けば初日かな。‥‥って、結局は追っかけツアーに!?!?


    --- Opening ---
  1. Welcome To The Jungle
  2. It's So Easy
  3. Mr. Brownstone
  4. Live And Let Die
    --- Robin Finck Guitar Solo ---
  5. Sweet Child O' Mine
  6. Better
  7. Knockin' On Heaven's Door
  8. You Could Be Mine
    --- Dizzy Reed Piano Solo ---
  9. The Blues
    --- Richard Fortus Guitar Solo ---
  10. Out Ta Get Me
  11. November Rain
  12. I.R.S.
    --- Bumblefoot Guitar Solo ---
  13. Don't Cry
  14. Rocket Queen
  15. Used To Love Her
  16. My Michelle
  17. Patience
  18. Nightrain

  19. Chinese Democracy
  20. Madagascar
  21. Paradise City

GUNS N' ROSES

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服部寄席

2007/7/20 @服部幼稚園

  • 桂 しん吉 「時うどん」
  • 笑福亭 生喬 「相撲場風景」
  • 笑福亭 生喬 《舞踊》 「奴さん」
  • 月亭 遊方 「ゴーイング見合いウェイ」
  • 桂 あやめ 「義理ギリコミュニケーション」

※ 第 1 回


 阪急「服部」駅と云うと 越前屋 くらいしか思い付かないんですが、まぁそんなことは関係なく落語会に行くわけです。あやめさんと遊方さんが出て前売り予約で 1,000 円。開演が 19 時半とちょい遅めなんも助かりますね。
 この日はあいにくの雨でしたが、それでも 120 人以上は入ってたんじゃないでしょうか。幼稚園の講堂はええ具合に満員です。
 世話人の方と遊方さんやあやめさんがお知り合いのようで、服部商店街の活性化の一環で地域寄席をスタートさせたそうです。


 開口一番のしん吉のベタな定番マクラでも良く笑う。開演直後からええ雰囲気。昔の時刻の解説から「時うどん」を。2 人ヴァージョンをトントントンとテンポ良く。サラの客が多いようで、うどんを食べる所作でも反応が大きい。

 つづく生喬は刑務所での余興のエピソードから、相撲取りに間違われた話へとマクラをつないで「相撲場風景」へ。がっちり・きっちり・たっぷり。じょんじょろりんも盛大。
 終わってから、空気を戻す意味でか、舞踊「奴さん」を披露。粋な踊りをあいだにはさんで、より寄席らしい雰囲気に。

 遊方は落語マニアに「ベタなネタですみません」と、マクラで母親のお節介の話。共感を得やすいエピソード多数で、マクラから良くウケる。
 ネタの「ゴーイング見合いウェイ」に入ってもそのままの流れでええウケ具合。ムリヤリ見合いをすすめてくる掃除のおばちゃんに辟易するサラリーマン。後半の逆転がたのしい。

 トリのあやめはマクラいろいろ。『徹子の部屋』に出演したときのエピソードが興味深い。阪神・淡路大震災で被災した芸能人として、トーク番組のゲストとして出演してるのに、すべて黒柳徹子主導で進行したそう。
 ネタの「義理ギリコミュニケーション」は、二代にわたる嫁姑戦争の噺。いつの世代でも嫌味を利かせる姑が貫禄十分。こちらも共感を得たか、おおいにウケる。


 前半に古典、後半に新作、生喬さんの踊りもあって、なかなかバラエティーに富んだ番組でした。観客の雰囲気も良く、第 1 回は大成功でしょう。次回以降も定期的に開催されると思います。

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八方繁昌亭

2007/7/19 @天満天神繁昌亭

  • 月亭 八方 《八方楽屋ばなし》
  • 八方・政之祐 《対談》
  • 今藤 政之祐 《長唄》 「たぬき」
  • 月亭 八方 「稽古屋」
  • 月亭 遊方 「飯店エキサイティング」 (作:月亭遊方)
    ―― 中入り ――
  • 《はなしか団地》 「次の御用日」

※ 第 2 回


 東京から夜行高速バスで帰宅し、風呂に入って出社。なもんで、眠たいのなんの。それでもたのしみにしてた八方一門会へ。
 今回が第 2 回となってますが、第 1 回はどうも昨年 11 月の 月亭八方プロデュースの会 だったようです。
 前売りでほぼ完売だったようですが、指定席ゆえ空席もチラホラ。長唄の今藤政之祐さんがゲストと云うことで、長唄関係のお客さんも多かったようで。


 まずは八方の楽屋ばなし。吉本が発売する漫才の DVD に八方のコメンタリーが収録されるそうで、懐かしの芸人のエピソードをたっぷりと。
 そのまま今藤政之祐を呼び出して対談。政之祐は八方の義理の息子だそうで、ふたりともなんとなく気恥ずかしそう。インタビュー形式で八方がいろいろと質問。子どもの頃から歌舞伎ファンだと云う政之祐に、歌舞伎役者のものまねをさせたり。
 対談ののち、政之祐による長唄「たぬき」。

 八方の落語は、陣内智則と藤原紀香の結婚を皮切りに少子化問題の解決法を提案し、「稽古屋」へ。モテるために稽古屋を訪れる男のキャラが極端で、とにかく手っ取り早くモテたいことが前面に出まくってて、かなりたのしい。この男の性急さと、どっしり構えた稽古屋の師匠との対比が緩急に。

 中トリの遊方は、マクラで八方が古典芸能に目覚めたって話。長唄は娘の指示で稽古に行くようになったが、それに触発されて八天や八光も長唄を始め、さらには一門でもないのに桂きん枝までが三味線を始めたとか。
 さらに、某スーパーでのエピソードでたっぷり笑わせてから、「飯店エキサイティング」へ。夫婦喧嘩が絶えない中華料理屋でのひとコマ。店主のムチャさが度を超してて爆笑。

 中入りを挟んで、はなしか団地(鹿芝居)で「次の御用日」。配役は、遊方が天王寺屋藤吉、八天が堅気屋佐兵衛ほか、八光が丁稚の常吉、八方が堅気屋の娘と西町奉行。
 鳴り物に桂あやめと林家染雀が入ってたこともあってか、娘のいとに扮した八方は完璧な白塗りで登場。奉行になっても白塗りのままで、歌舞伎役者とバカ殿の狭間と云った様相。この八方がとにかくノリノリでたのしい。
 最後は極悪メイクの遊方と白塗りの八方が「あーっ!」の応酬。しっかり稽古したそうで、にぎやかにテンポ良く。


 とにかくノリノリの八方さんがたのしかったですねぇ。落語ももちろんたのしみなんですが、コントや大喜利での八方さんのはじけ具合がたのしみですね。
 この会はこれから定期的に開催されるとのことで、次回のゲストもすでに決まってるそうです。ただ、開催日は未定だとか。ここらが八方一門らしいですね。

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GUNS N' ROSES - World Tour 2007

2007/7/18 @日本武道館


 名古屋公演中から足腰に疲れを感じだしたんで、その日はホテル近くの銭湯へ。電器風呂やらどくだみの湯で疲労回復効果をなんとなく感じつつ、広い湯船でリラックス。かなり疲れが取れた気がしました。
 翌日は ぷらっとこだま で名古屋から東京へ逆戻り。新宿のコイン・ロッカーに荷物を放り込み、帰りの夜行高速バスを調査したり。ブラブラしてから松屋で腹ごしらえして日本武道館へ。
 建物がほぼ正八角形ってことで、アリーナの後方ブロックでもかなり近い。これまででいちばんステージに近かったです。

 この日は MUCC のスタートから会場にいましたが、観客のリアクションはなかなか好意的。この日は 30 分ほどで終了。


 19 時過ぎに GUNS N' ROSES のショウがスタート。炎は出るがパイロが使えず少々地味。まぁでも、やや近くで観られるアクセルの勇姿に感動。そして「ブドーーーカーーーン!」と叫ぶアクセルに、テンションの高揚を感じずにはいられない。
 この日のサプライズはショウの終盤、“My michelle”のあとにアクセルの紹介で バブルス が登場し、“Liquor & Whores”を歌ったこと。正直、会場は「こいつ、誰やねん?」的ムードに包まれてましたが、アクセルがたのしそうで。さらにその後の“Used To Love Her”に感動。こちらは会場も盛り上がってました。
 やはり武道館も音響が良く、それだけに曲がこちらへ良く届く。が、ショウの後半から音量が上がりすぎ、割れ気味でグシャグシャに。ほぼ PA 前で聴いてたんでオペレーターにも似たような聞こえ方になってたはずだが、なんでそんなバランスにするのか不思議。大きけりゃ良いってもんでもなかろうに。(価値観の違い?)
 それと、この会場で両サイドのスクリーンはいらんでしょう。契約上、設置が義務付けられてたのかもしれませんが。
 おまけサプライズもあって 2 時間ちょいって感じ。満足度高し!でした。

 清濁併せ呑んだ感じではありましたが、ロックの殿堂とも云える会場で堪能する GUNS N' ROSES、感慨深いものがありました。観客の雰囲気も良かったですし、なんと云ってもアクセル自身がゴキゲンで、観てるこっちもうれしくなってきました。
 旅日程はこれにて終了で、夜行高速バスにて家路に。

 ゲストのバブルスのことを調べてたら、テレビ番組のキャラクターで、これの映画版のサントラに RUSH のゲディとアレックスが絡んでることが発覚。こらまた散財です。


    --- Opening ---
  1. Welcome To The Jungle
  2. It's So Easy
  3. Mr. Brownstone
  4. Live And Let Die
    --- Robin Finck Guitar Solo ---
  5. Sweet Child O' Mine
  6. Better
  7. Knockin' On Heaven's Door
  8. You Could Be Mine
    --- Dizzy Reed Piano Solo ---
  9. The Blues
    --- Richard Fortus Guitar Solo ---
  10. Out Ta Get Me
  11. November Rain
  12. I.R.S.
    --- Bumblefoot Guitar Solo ---
  13. Don't Cry
  14. My Michelle
  15. Liquor & Whores (featuring with Bubbles)
  16. Used To Love Her
  17. Patience
  18. Nightrain

  19. Madagascar
  20. Paradise City

GUNS N' ROSES

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GUNS N' ROSES - World Tour 2007

2007/7/17 @日本ガイシホール(旧称:レインボーホール)


 ぷらっとこだま で東京から名古屋へ、ビール片手にほろ酔い気分で移動。ホテルにチェックインし、ちょっとのんびり休憩。頃合いを見て CoCo 壱番屋で腹ごしらえし、いざ会場へ。
 日本ガイシホール(旧・レインボーホール)は初めてですが、JR 笠寺駅から通路が直結してて便利。なかは大阪城ホールよりちょい広い感じです。今回のツアーでここだけがアリーナ座席指定。日程延期の影響で、アリーナでも空席がチラホラ。しかも確保した席がかなりうしろの方で、ちょっとテンション下がりました。

 例によって入場した頃には MUCC が演奏中だったんですが、この日は 20 分ほどで終了。これやったら無理に前座セッティングせんでも良かったんでは?


 19:15 頃に GUNS N' ROSES のショウがスタート。“Welcome To The Jungle”のオープニングからパイロ炸裂! ビバ規制緩和! テンション上がる!
 が、ギター・ソロなんかになると、まわりの客は座りだし、チラシを読んでツレと話したり。そんなんは帰りにでもせえよ!と文句云いたくなります。テンション下がる。
 スタンディングと違って客の密集度も低いですし、なによりチラホラ気になる空席と、かなりうしろの方だったこともあって、一体感がいまいちでした。
 多目的ホールとは云え、音響は幕張メッセに比べて格段に良い。とくにヴォーカルとドラムスの割れがかなり解消されてました。セット・リストはほぼ固まったようで、この日はサプライズもなく「基本セットを演りました」って感じですね。きっちり 2 時間くらいでした。


 会場の利でもあるんでしょうが、音響が改善されて曲を堪能できた点では非常に良かったと思います。が、盛り上がりの点ではいまいちかなぁ。昔からよく云われる「名古屋だから‥‥」とは思いたくないんですが、やはり大会場で一般層を巻き込むと弊害もありますね。


    --- Opening ---
  1. Welcome To The Jungle
  2. It's So Easy
  3. Mr. Brownstone
  4. Live And Let Die
    --- Robin Finck Guitar Solo ---
  5. Sweet Child O' Mine
  6. Better
  7. Knockin' On Heaven's Door
  8. You Could Be Mine
    --- Dizzy Reed Piano Solo ---
  9. The Blues
    --- Richard Fortus Guitar Solo ---
  10. Out Ta Get Me
  11. November Rain
  12. I.R.S.
    --- Bumblefoot Guitar Solo ---
  13. Don't Cry
  14. My Michelle
  15. Patience
  16. Nightrain

  17. Madagascar
  18. Paradise City

GUNS N' ROSES

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大銀座落語祭 2007

2007/7/16 @JUJIYA ホール

【小佐田定雄の世界 II 〈その二〉】

  • 小佐田定雄・都丸 《対談》
  • 林家 花丸 「お父っつぁんは魔法使い」
  • 桂 都丸 「鶴亀捕物帳」
  • 桂 雀三郎 「G & G」


 なか卯で腹ごしらえして会場へ。ホールと云うよりパーティー会場のようなところで、150 席くらいじゃないでしょうか。ギッシリ椅子をならべた感じでした。


 まずは小佐田が着物姿で登場し、台風や地震の話題を絡めてごあいさつ。都丸も登場し、ともに 30 周年と云うことで、記念の会の話などを。都丸の話に小佐田が解説的フォローを入れて、上方落語初心者にもわかりやすそう。
 米朝一門での余芸の話になり、雀々と都丸でピンク・レディーを演ったり、吉朝・都丸・む雀で宮川左近ショウを演ったときのエピソードも。宮川左近ショウ用の衣装は米朝事務所が作ってくれたそうな。
 小佐田作品以外に三枝作品も演るようになり、それにまつわるエピソードも。

 落語は花丸から。いつもの芸名と和菓子のマクラから上々のウケ。
 「お父っつぁんは魔法使い」は、借金に困った男が、魔法使いだと云う父親の力を借りて問題を解決しようとする噺。落語のネタをパロディーにした魔法がたのしい。以前よりもメリハリのある印象。

 つづいて都丸はマクラで、自分の入門時だけ任侠の世界のような儀式があったってな話を。いかにもざこば(当時・朝丸)らしいエピソード。
 「鶴亀捕物帳」は、頼りない岡っ引の親分のもとに、質屋の息子が弟子入りしてくる噺。質屋の息子が月謝を払ってまで子分になり、財力と人海戦術で事件を解決。主従逆転からサゲの妙が心地良い。

 トリの雀三郎に「待ってました!」の声がかかる。落語の会場にまつわるエピソードをマクラに、「ここは屋根もあって壁もあって、非常に演りやすい」と。
 「G & G」は、老人バンドの噺。後半、バンドの練習と云うことで、老人の自虐的メッセージを懐メロにのせた替え歌に。これを雀三郎自身がギターの弾き語りで歌う趣向。このためだけに作られた噺で、歌のうまさも手伝って拍手喝采。最後は「ファイヤー!」。


 小佐田さんの予告どおり、ちょうど 2 時間くらい。最初の対談で会場がほぐれたせいか、どのネタもよくウケてました。

大銀座落語祭 2007

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大銀座落語祭 2007

2007/7/16 @銀座ブロッサム 中央会館

【究極の東西寄席 G ブロック】

  • 加藤 武 《朗読》 『宮本武蔵』火の巻より「風車」 (作:吉川英治)
  • 小沢 昭一 《朗読》 「榎物語」 (作:永井荷風)
    ―― 中入り ――
  • 桂米朝・小沢昭一 《対談》
    ―― 中入り ――
  • 柳家 小三治 「天災」


 GUNS N' ROSES の合間に『大銀座落語祭』へ。観たかった小三治師匠の会がこの日で、奇跡の日程です。
 千葉から東京へ移動し、東京⇔名古屋往復の ぷらっとこだま を購入。平日なんで、すんなり希望便で取れました。
 東京駅から会場の銀座ブロッサムまで歩いて。台風一過で時折晴れ間も。移動があるんで曇ってるくらいがちょうど良いくらい。
 なんと最前列のド真ん中と云う、かなり緊張する席です。これで今年の運をすべて使い果たしたような気がします。


 緞帳が上がると、見台を前にした加藤武が板付き。とくに前振りもなく、吉川英治の『宮本武蔵』より、宮本武蔵と、鎖鎌の達人・宍戸梅軒との対峙を朗読。俳優らしい重厚な語り口で、たっぷり 40 分。

 一旦緞帳が下がり、再度上がると今度は小沢昭一が釈台を前に、まわりに木魚や砂張をならべて登場。こちらは永井荷風の「榎物語」を朗読。寺に伝わる文庫から出てきた、数代前の住職がしたためた懺悔の手紙。木魚をポクポク叩いたり、砂張をゴーンと入れたりしながら語るも、これが「~候」「~候」の連発で、内容がまったく頭に入らず。こちらも 40 分ほど。
 途中、「只今準備中」の札を出しての休憩タイムに、中学時代からの付き合いだと云う加藤武との思い出をあれこれ話したが、これがおもしろい。漫談の方が良かったかも。

 中入りをはさんで、米朝と小沢昭一の対談。まず小沢が登場し、「人間国宝のお話を、人間国辱が聞きます」と笑わせる。
 小沢が米朝の落語観をいろいろと聞き出すうちに、ふたりの師匠の正岡容の話に。そこからボケの話などへ。最後に小沢が「また『地獄八景(亡者戯)』なんか聴きたいですね」てな、無茶な要望。それを受けた米朝が「あれを通してはちょっと‥‥」と、マジの返答。ここらにふたりの性格が垣間見えるよう。やや短めに 20 分少々。

 再度中入りをはさみ、小三治。緞帳が上がって名ビラが見えただけで拍手が起こる。観客の期待感がうかがえる。
 台風 4 号の話からマクラをいろいろ。この会が《やなぎ句会》のメンバーで組まれてることに、「ただ老人が演りたいことを演ってるだけの会」と自虐的に評し、先の対談で米朝をいたわる小沢に対して「小沢さんに(身体は大丈夫か)訊きたいよ」。自身について考えると、今年 5 月の浅草演芸ホールで「茶の湯」を演ったときに《根岸》と云う地名が出てこなかったり、御隠居のお手製のまんじゅうを仕込み忘れたり。
 台風の話に戻り、自身のマネージャーが台風のなかサーフィンをしてきたことを聞いて「親不孝だ」と。しかし、自身も若い頃、スキーやバイクをたのしんでいたときに先輩芸人から諭されたことを思い出したり。
 演し物は、マクラからテーマがゆるぅ~くつながる「天災」。八五郎の短気にやや物足りなさを感じつつも、夫婦喧嘩や母親を足蹴にするくだりの噺のふくらませ方はさすが。登場人物をいきいきと、こまかいクスグリもたのしい。マクラも入れて、たっぷり 1 時間。


 米朝師匠の対談がやや物足りなくもありましたが、あとの小三治師匠で帳消し。こちらの緊張感をほぐす、とぼけた味わいを堪能しました。
 終演後、会場を出たところで桂あさ吉さん、林家染左さん、林家和女さん御一行に遭遇。ホンマに銀座かいな!?!?

大銀座落語祭 2007

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GUNS N' ROSES - World Tour 2007

2007/7/15 @幕張メッセ 9・10 ホール


 昼間に小松崎茂の絵を観に 昭和ロマン館 へ行ったんですが、定休日でした。ちゃんと調べとけば良かった‥‥。
 JR「新松戸」駅からかなり歩かされたんでヘトヘト。しかもえらい坂道で汗だく。さらに定休日でしたから、テンション急降下。とりあえず駅前に戻り、マクドで時間つぶし。台風の影響で電車が間引き運転してるようだったんで、ちょっと早めに出発。案の定、乗り継ぎ毎にえらい待たされました。

 なんやかんやで開演前には到着したんですが、おみやげ用のグッズを買ったり、またまたトイレに列んだりしてるうちに MUCC がスタート。地ベタへ座って聴いてましたが、どの曲もドラムスの密度が高めで、ずっと聴き続けるのがしんどい。それと、ヴォーカルのパフォーマンスが単調で、観るたのしさが少ない。そんな印象を受けましたが、野次るほどでもないと思います。謙虚にがんばってました。
 持ち時間は 50 分に拡大。しばらくして「BGM 代わりに」と、さらに 10 分ほど。どうもスタッフから急遽延長を申し渡されたようでした。

 会場は 9・10・11 ホールを半分に仕切って使用。よって、9 ホールと 10 ホールの半分となってますが、ステージおよび観客エリアは 9 ホールで、10 ホールの方は待合い・休憩用(おそらく調整用)に割り当てられてました。
 PET ボトル等の飲料は持ち込み禁止でしたが、飲食物販売テントが出てました。

 で、しばらく待ってると場内アナウンスが入って、列車の運行状況が悪いため、アーティストの要望により開演時間を遅らせる、とのこと。判断としては親切ですが、余裕を持って来てる人からすればええ迷惑だったと思います。
 MUCC が終わったのが 17 時過ぎで、次に客電が落ちたのが 19 時ジャスト。お待ちかねの GUNS N' ROSES 登場!


 セット・リストは前日とほぼいっしょで、曲順が変わった程度。バンブルフット(G)のソロから“Don't Cry”の流れも組み込まれてました。どうも初日は演り忘れてたようですが、きっちり最後に演ってくれたあたりは、よほど機嫌が良かったんでしょうね。
 音響はかなり改善されたようで、音割れがあまり気にならなくなりました。そのせいか、全体的にまとまった印象で、“Better”や“I.R.S.”の印象が良くなりました。アクセル・ローズ(Vo)の声も、前日より聴き取りやすかったです。
 中央にセキュリティーの通れるブロック分離帯がステージから後方のミキサーまでつながってるんですが、そこにバンブルフットがギターを弾きながら降りてきました。サービス精神旺盛です。やっぱりみんな、花道を誰かが通ると肩を叩きたくなるんですね。相撲やプロレスといっしょです。
 今回は前日より前方にチャレンジしてみたんですが、ステージが良く見えるポジションを確保できてラッキーでした。とくにフラットなフロアーだと前に背の高い人がいたら終わりですから、ポジショニングが非常に重要ですね。なかには踏み台を持ってきてる人も。
 アンコール 1 曲目に“Chinese Democracy”を演奏。連日行くことの恩恵にさっそくあずかりました。もっとも、あらかじめ曲リストがあって、演る順をアクセルがその都度指示してるような感じですね。
 最後もちろん“Paradise City”で大団円。最後の最後にマイクを観客に投げ込むほど、アクセル自身もテンション上がってた様子。充実の 2 時間 15 分でした。


 待たされた甲斐があるステージだったと思います。スタッフのがんばりに拍手。これでこの先、別の曲がセット・リストに入ってくれば云うことなしです。サプライズに期待!


    --- Opening ---
  1. Welcome To The Jungle
  2. It's So Easy
  3. Mr. Brownstone
  4. Live And Let Die
    --- Robin Finck Guitar Solo ---
  5. Sweet Child O' Mine
  6. Better
  7. Knockin' On Heaven's Door
  8. You Could Be Mine
    --- Dizzy Reed Piano Solo ---
  9. The Blues
    --- Richard Fortus Guitar Solo ---
  10. Out Ta Get Me
  11. November Rain
  12. I.R.S.
    --- Bumblefoot Guitar Solo ---
  13. Don't Cry
  14. My Michelle
  15. Patience
  16. Nightrain

  17. Chinese Democracy
  18. Madagascar
  19. Paradise City

GUNS N' ROSES

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GUNS N' ROSES - World Tour 2007

2007/7/14 @幕張メッセ 9・10 ホール


 台風の接近が遅れて新幹線はダイヤどおり運行。助かりました。一路、東へ。
 ホテルにチェックインして荷物を放り込み、幕張メッセに到着したのが開演 10 分前。とりあえず持ち込み不可の傘をそこらに結わえ付けてグッズを物色。T シャツ 3 枚に、カラビナ(使うんかいな?)とフラスク(酒を入れる金属製ボトル)を購入。この段階で 2 万円出費。
 すでに前座の MUCC がスタートしてましたが、トイレの長蛇の列にあせって、自分も列ぶことに。入るのに 15 分もかかりました。その間に MUCC を聴いてましたが、なかなか好感触。
 MUCC の持ち時間は 40 分で、そっからセット・チェンジ。30 分ほどで完了するも、なにやらもたもた。さらに 30 分ほど経ったところでとうとう暗転。オープニング SE が途切れたところで“Welcome To The Jungle”!


 いま、アクセルがそこにいるしあわせ。


 スタートからパイロ炸裂! 会場のせいで反響がやたら大きいのが気になるが、それよりも全体の音量が大きすぎるようで割れ気味。それは仕方ない。そんなことは些細な問題で、身体にすり込まれたおなじみの曲に身をゆだねる。


 いま、アクセルがそこにいるしあわせ。


 アクセルの軽快なステップは変わらずで、左右にスライドしまくり。さらにステージ狭しと走り回る。ハイ・トーンも出てます!
 未リリース曲への反応が悪い(反応がない)のは仕方ないが、個人的には“The Blues”がかなり良かったです。逆に既発曲に対するリアクションはどれも最大級。あたりまえですが。
 “Paradise City”が終わって大団円‥‥と思いきや、会場の「GUNS N' ROSES」コールにアクセルが再登場! おまけにもう 1 曲“Don't Cry”を熱唱! こんな構成って超レアちゃう!?!?


 いま、アクセルがそこにいるしあわせ。


 いやはや、充実の 2 時間でした。比較的おとなしめに観てましたが、それでもかなり汗かきました。心地良い疲労感です。
 やはり初日と云うこともあってか、観客の興奮度が高く、途中でアクセルが少し下がるように指示を出すほど。ブロック前方(ステージ前)はかなり危険な状態だったようです。

 あと 4 回行きますが、基本的にこの日とほとんど同じセットのようです。各回に 1 曲で良いからサプライズを盛り込んでほしい気がします。とくに関東 3 公演は複数回行く人も多いでしょうから、せめて曲順だけでも変えてほしいなぁ。もっとも、ついて回る客ってのはほんのひと握りですから、贅沢な注文なんでしょうけど。


    --- Opening ---
  1. Welcome To The Jungle
  2. It's So Easy
  3. Mr. Brownstone
  4. Live And Let Die
    --- Robin Finck Guitar Solo ---
  5. Sweet Child O' Mine
  6. Knockin' On Heaven's Door
  7. You Could Be Mine
    --- Dizzy Reed Piano Solo ---
  8. The Blues
    --- Richard Fortus Gutar Solo ---
  9. Better
  10. Out Ta Get Me
  11. November Rain
  12. I.R.S.
  13. My Michelle
  14. Patience
  15. Nightrain

  16. Madagascar
  17. Paradise City

    --- Bumblefoot Guitar Solo ---
  18. Don't Cry

GUNS N' ROSES

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UWAI STATION OSAKA

2007/7/13 @松下 IMP ホール


 某後輩 に誘われて上井駅へ。事前に知らされたカードのなか、鈴木みのると西村修の試合に新崎人生が絡むのが観たくて。
 もっと閑散としてるかと思いましたが、意外に入ってました。8 割方は埋まってたんじゃないでしょうか。恐るべし、プチシルマ。


 まずは駅長スタイルの上井二三彦の挨拶。「いずれはこの衣装を脱げるように‥‥」って、自ら駅と云うコンセプトを否定。それで良いのか!?!?

内田祥一 vs 黒影
 元・ラ・内田は、なんとも普通の若者で、マスクマンの黒影がパワー・ファイターに見える。どうも冴えないのに内田が勝ってしまった。‥‥

ドン荒川 vs 青柳政司
 全日のファミリー軍団の様相。荒川が浣腸攻撃から疑惑の裁定で勝利。

土屋クレイジー vs 角英輝
 キャラ先行でまったくレスラーらしくない体型の土屋が酷い。角への挑発が観客すらおちょくってるようで、猛烈な不快感を覚える。負けてもスッキリせず。

UWAI 231 号& 32 号 vs マッスル坂井&アントーニオ本多
 コント。リングアナが 231 号と 32 号を操縦。破天荒な本多と、進行を先導する坂井がすばらしい。空中殺法を連発する 32 号に驚愕。しかしながら、事前の打ち合わせが不十分だったようで、間延びしてグダグダ。

近藤哲也 vs 石倉正徳
 柔術の近藤と総合系の石倉。なんだか中途半端。

 ここでプチシルマンと体操のおねえさんにミヤマ☆仮面をまじえてプチシルマ体操の時間。これはいらん。その後、さらに休憩時間。

村浜武洋 vs 吉江豊
 小兵の村浜と巨漢の吉江、体重差 80 kg の異次元対決は、3 分 6 ラウンドでキック・ルールとプロレス・ルールを交互におこなう変則マッチ。村浜の説得力十分の蹴りが「よもや!?!?」と思わせる。最後は吉江に圧殺されたが、好試合。

鈴木みのる&NOSAWA 論外 vs 西村修&新崎人生
 鈴木と新崎の絡みが興味深く、鈴木をロープ渡りのお供に連れ立ったシーンには感動。西村も無我ムーヴ連発で応戦。鈴木の檄が飛びまくり、試合全体をコントロール。
 NOSAWA だけが格下で、ちょっとふざけすぎ。ラストはわかりやすい逆転劇で、西村が NOSAWA をフォール。もっと観たかった。

高瀬大樹 vs 須田匡昇
 寝技日本一の高瀬と、修斗王者の須田の格闘技戦。‥‥のハズが、須田はなぜかマスクをかぶって登場し、試合もそのままの姿で。しかし試合は格闘技戦で、なんとも変な雰囲気に。場外乱闘あたりから客席は水を打ったような静けさに包まれ、高瀬が須田のマスクを剥いでもリアクションなし。高瀬が勝つも‥‥どうなん?


 なんかもう、全体にグダグダ。リングが駅で選手・試合が列車と云うコンセプトのようなんですが、そこにこだわった演出も中途半端ですし、駅長自身がコンセプトを否定するようなことを平気で云ってるし。開催すること自体が目的のようになってる感があります。
 あ、ケロちゃんこと田中リングアナも来てました。

UWAI STATION official blog

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しぶちん

しぶちん
しぶちん
山崎豊子
(新潮文庫)

 先月の 『五日のあやめ』 で桂あやめさんが演られた落語「船場ぐるい」の原作を読んでみました。
 山崎豊子の処女短編集 『しぶちん』 には、表題作のほかに「船場狂い」「死亡記事」「持参金」「遺留品」の全 5 編が収録されています。


 落語「船場ぐるい」の原作はもちろん「船場狂い」。堂島に生まれ育ち、船場の暮らしにあこがれる主人公・久女くめの執着心を描いている。この久女の心情描写が事細かで、船場に猪突猛進なところが滑稽に思えるほど。

 振り返って、落語「船場ぐるい」は(あたりまえだが)会話劇を中心に構成されており、船場への執着心を内に秘めながらも外面は船場風を装う久女の心情を、ときに必死に、ときにいじらしく、落語ならではの笑いもまじえていきいきと描写。近所の子供が「船場の真似したはる人の真似してんねん」と云うサゲに、世間の嘲笑も耳に入らぬほど、入っていたとしてもどこ吹く風で船場への想いを初志貫徹した久女の本気がうかがわれる。
 久女の船場マニアと云う極端なキャラクターが、時代劇に親和性のある落語に上手く溶け込み、原作のおもしろさが活かされたエンターテインメントとなっている。


 とまぁ、理屈はどうあれ、とにかくおもしろかったです。大阪商人の真骨頂を描いた「しぶちん」も落語になりそうなおもしろさを秘めてますし、その他の現代劇もなかなかにたのしめました。
 なによりも、短編集なんで通勤途中に手軽に読み切れたってのが良かったのかも。

 女席亭の一代記を描いた 『花のれん』 も読みましたが、こちらもおすすめ。往時の実在の噺家の名前も出てきたりして、リアルな寄席の風景が浮かびます。

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坂口修一 Solo Act Live 『火曜日のシュウイチ』

2007/7/10 @in→dependent theatre 1st

※ Stage 28


 先月はギリギリ滑り込みでしたが、今月は初日の 2 ステージ目に参戦。入りは 40 人くらいでしょうか。
 今週と来週は in→dependent theatre Produce #10 『ポーカーフェイスアパートメント』の舞台セットで公演。10 畳ほどの古びたアパートの 1 室に革張りの応接セット。なんとも昭和な雰囲気。


 この日のメニューは↓こちら。

  • オープニング
  • 夏季集中講座「土ゼミ」 ~試験に出る土の会~
  • 舞台探訪
  • 『初めて海を見る少年のように』
  • シュウイチの輪
  • 『ミッド・ナイト・エクスプレス』 第 14 話 「父の日」
  • エンディング
  • おまけ:シュイチの部屋

土の会セレクション 夏季集中講座「土ゼミ」 ~試験に出る土の会~
 散らかりまくったアパートに住むサラリーマン。会社から帰ると、留守番電話が 10 件。‥‥
 幻(ボツ)となった処女作品を、ト書きも含めて朗読。
[作:坂口修一]

月替わりゲスト作家作品 『初めて海を見る少年のように』
 古びたアパートに住む落語家(?)が、ひょんなことからアパート立ち退きを賭けて「誰も観たことのない落語」を披露することに。期限は、明日。‥‥
[作・演出:山内直哉(隕石少年トースター)]

超短編連続ドラマ 『ミッド・ナイト・エクスプレス』 第 14 話 「父の日」
 大学進学と阪急電鉄入社の狭間で揺れる田々南徹。ようやく阪急電鉄への気持ちを固め、父親へ報告する。(全 50 話)
[作・演出:サシマユタカ]

 土の会ボツ作品は、セリフも笑い所も少なく、ちょっと重いラストもあって、上演にはかなりの技量を要求されそう。ボツになった理由は、単純に笑いの質と量だったのかも。

 着物に着替えて『初めて海を見る少年のように』へ。主役が落語家(?)なだけに、口から生まれてきたように軽薄にしゃべりまくる。「どんだけぇ~!?!?」を連発。
 で、勢いで「誰も観たことのない落語」を作るハメに。後半、それを披露するが、ものを食べる所作での扇子の使い方が逆で、しかも何度もするから気になって気になって。それでもさすがに役者だけあって、語りのテンポはなかなか。ネタがおもしろくないのは必然。
 本作は #10 とリンクする内容で、両方観るとおもしろさ倍増‥‥かも。

 シュウイチの輪に元 T∀NTRYTHM で #10 に出演する大林剛士が登場。リラックスしすぎた雰囲気になって、これと云った宣伝もせず。(そんなこともないか)

 『ミッド・ナイト・エクスプレス』は父親の理不尽な反対の裏にあるなにかが気になる展開。

 終演後、おまけコーナーのシュイチの部屋では、サシマユタカ、坂口修一、児島塁、山内直哉(以上、年功順)が登場。関西大学演劇サークル展覧劇場の OB がズラリ。よって、シュウイチの輪に輪をかけたグダグダさ。


 予定の 85 分を大幅に超えて、おまけも入れて 120 分。たっぷりたっぷり。あぁ、でも落語ファン的には気になるところがあちこちにあって、「木を見て森を見ず」になってたかも。そう云う意味ではニュートラルに観ることをおすすめします。通し稽古か、落語部分だけでも若手の噺家さんに監修してもらうとかした方が良かったかもね。
 いつもと違うセットは来週まで。急げ!

火曜日のシュウイチ
坂口修一の日記

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講談文月毎日亭

2007/7/10 @雀のおやど

  • 旭堂 南青 『太平記』
  • 旭堂 南湖 『赤穂義士伝』
  • 旭堂 南海 『浪花侠客伝』

※ 10 日目


 前日、南湖さんがあんまりなところで切るもんですから、気になって気になって。で、なんとかやり繰り算段して昼席に。(道楽者)
 昼席で天気も悪かったんですが、もうちょっとでつ離れするってくらいの入り。想像以上でした。どこにでも道楽者っているもんですね。(失礼)


 まずは南青の『太平記』。正中の変が失敗に終わり、佐渡へ流刑となった日野資朝が処刑されると聞いた息子の阿新丸くまわかまるが、父に会うため佐渡へ渡る。なかなか興味深い展開。「日野俊元の東下り」の朗読を挟んだり、構成の工夫も。

 つづいて南湖の『赤穂義士伝』。元禄 14 年 3 月 14 日の朝、浅野内匠頭が江戸城へ向かうところから。吉良上野介の無慈悲無礼な振る舞いに、堪忍袋の緒が切れた浅野内匠頭が斬り付ける。しかし、刀が短く致命傷に至らず、取り押さえられる。殿中にて刃傷を働いた浅野内匠頭は即日切腹を申し渡され、被害者の吉良上野介はおとがめなし。
 刃傷の場面の盛り上げ方が臨場感抜群。そして、浅野内匠頭切腹と云う、前半のもうひとつの山場へ見事な橋渡し。まだまだ聴きたくなる。

 最後に南海の『浪花侠客伝』。八軒屋の源兵衛に出刃を向けた音吉であったが、父親の説得で出刃を取り落として頭を下げる。源兵衛に愚弄された音吉はその夜、出刃を懐に忍ばせ源兵衛の館へ乗り込む。
 音吉の心情の揺れが手に取るよう。違袖音吉の墓や鯉塚のある大長寺の解説から、観音正寺の河童のミイラの話など、閑話もおもしろい。


 やはり続けて聴くと話の理解も深まって、おもしろさも倍増。とくに南湖さんの『赤穂義士伝』は山場だけに緊迫感がスゴかったです。南海さんの『浪花侠客伝』の、音吉のその後も気になる!

旭堂南海 FUN
正直南湖
旭堂南青「みなみの青大将」

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講談文月毎日亭

2007/7/9 @雀のおやど

  • 旭堂 南青 『太平記』
  • 旭堂 南湖 『赤穂義士伝』
  • 旭堂 南海 『浪花侠客伝』

※ 9 日目


 きのう、南湖さんのサイトの掲示板にご本人が「いよいよ明日は刃傷、松の大廊下。これを聞かずば、何を聞く!」と書かれてまして、まさに山場中の山場を聴き逃す手はない!と出掛けました。
 開始直後は入りが少なかったそうですが、この日は 20 人弱。まずまず形になってきてるようです。


 まずは南青の『太平記』。後醍醐天皇による鎌倉幕府討幕計画が事前に露顕する、「正中の変」のくだり。とくに後半、次の句に詰まる場面が目立つも、毎日ネタ下ろしであることを考えるとしっかりした語りでたっぷりと。

 つづいて南湖の『赤穂義士伝』。饗応役となった浅野内匠頭は、家臣の手助けもあって、吉良上野介からの度重なるいやがらせにも耐えてきが、饗応役の重要な作法を聴き逃す。指南役の吉良上野介にすがるも、振り払われた浅野内匠頭。その頭から冠がこぼれ落ち、カッとなった浅野内匠頭が脇差を手に吉良上野介に斬りかかる! ‥‥と、ここからがおもしろいところだが、ちょうどお時間。
 淡々と語りつつ、徐々に最高潮の盛り上がりへ。グイグイ引き込んで、やっぱりそこで切るか!と云う終わり方。ズルい!

 最後は南海の『浪花侠客伝』。大坂で活躍する仲仕連中のいざこざを。若くして網島の漁師頭となった音吉が、父親とともに京橋の市へ魚を運ぶ途中、荒くれ者の源兵衛の裾を濡らしてしまう。源兵衛は有無を云わさず音吉を水溜まりへねじ込む。怒った音吉は懐から出刃を抜き、荒くれ連中と対立。これからどうなる!?!?
 侠客物をテンポ良く。天満界隈を現在の地理に重ね合わせてわかりやすくするなど、工夫が随所に。


 それぞれ興味深いネタで、しかも次回への引きが強い。とくに南湖さんはズルいくらいの引き。想定の範囲内ではありましたが、それでもあそこで切られると「次も聴かねば!」と思わされます。恐るべし、講釈師。

旭堂南海 FUN
正直南湖
旭堂南青「みなみの青大将」

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カシミヤ落語会 笑福亭たまのカシミヤ 100 %

2007/7/7 @カシミヤ

【七夕 Special】

  • 笑福亭 たま 「ドーベルマン刑事」 (作:笑福亭たま)
  • 月亭 遊方 「たとえばこんな誕生日」 (作:月亭遊方)
  • 笑福亭 たま 「延陽伯」
    ―― 中入り ――
  • たま・遊方 《七夕短冊トーク》

※ 第 8 回


 難波から、忘れ物を取りに会社を経由して、中津へ。なか卯で軽く腹ごしらえしてカシミヤへ向かう途中、浴衣姿で走るたまさんに追い抜かれました。そのせいか(?)開場がちょっと遅れてました。
 入りは 40 人くらい。やや減ってる!?!?


 まずはたまが、探りさぐりでいろいろとマクラをつなぐ。つかみきれぬまま「ドーベルマン刑事」へ。ドーベルマンのシナモンを相棒に持つ犬飼警部と新米の田中刑事が麻薬捜査に‥‥って噺。初演時よりもややまとまった印象。あいかわらず翻訳ネタがおもしろい。

 ゲストの遊方は、街で見かけたカップルの話から、イヴェントつながりで誕生日の話へとつないで「たとえばこんな誕生日」へ。誕生日に交通事故に遭った男の噺。何度か観てるが、かなりまとまってきていて、さらにクスグリも追加。ええ感じ。

 ふたたびたまで、ゲストの遊方についておもしろエピソードをあれこれ。何度か聴いたネタながら、何度聴いてもおもろい。
 本題の「延陽伯」は、たまでは初めてかも。やもめが風呂屋へ行ってからは「不動坊」でのクスグリも。風呂から帰って嫁が来るのを待つ間に妄想で大騒ぎしてると「二番煎じ」でおなじみの宗助はんが小言を云いに。
 長い名前で困ることを考え出すと、風呂屋へ行くとき、火事のときに加えて、便所を変わってもらうとき。いろいろ考えてから「‥‥嬶、云うたらええか」。サゲは「酒飲んだら『酔ぉて(依って)件の如し』やな」。

 中入りを挟んでの《七夕短冊トーク》は、観客が短冊に書いた質問にふたりが答えると云うもの。落語の話や私生活の話など、いろいろ。一門による新年会の違いは、なるほどと思わせるカラーがそれぞれに。聞き手のたまが本人から引き出す遊方エピソードがマニアックでなかなか興味深い。


 たっぷり 2 時間オーヴァー。落語もたのしめましたが、普段から仲の良いふたりのトーク・コーナーがたのしかったです。たまさんは「このあと我々は反省会いたします」と云われてましたが、なんのなんの、特別料金 2,000 円の価値ありでした。

らくごの玉手箱
遊方 FOR YOU!
カシミヤ

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快楽亭ブラック毒演会 in 大阪

2007/7/7 @TORII HALL

【開票遅報の巻】

  • 快楽亭 ブラック 「宮戸川」
  • 快楽亭 ブラック 「次の御用日」
    ―― 中入り ――
  • 快楽亭 ブラック 「文違い」
  • 快楽亭 ブラック 「野ざらし」


 ひさびさにブラックさんの会へ。これまでの入りを考慮してか、座席がごく控え目に準備されてました。入りはザッと 40 人くらい。


 まず 1 席目は、某病院を舞台にした某産婦人科医の巨悪をマクラに、始まったのが「宮戸川」。焼き肉屋の息子のハン・シチとパチンコ屋の娘のオウ・ハナの噺になってて、韓国版に。お花半七がオウ・ハナ・ハン・シチになってて、ちょっとしたクスグリが変わってるくらいで、「道具屋・松竹篇」ほどのアレンジがなかったのが残念。

 つづいて、関西圏外人の関西弁についてマクラを振って、上方落語の古典で「次の御用日」を大阪初口演。
 やはり訛りが若干気になるも、後半の御白州の場面は邦画ファンのブラックならではの語り口。「アッ!」は絶叫型で。

 中入りを挟んで、吉原や江戸四宿(新宿、品川、板橋、千住)の解説、遊郭での男女の気持ちをマクラに「文違い」へ。遊女のお杉に二十円の無心をされた半次だが、十円しか用意できず。お杉は別の客、角蔵から十五円を引っ張って‥‥ってな噺。遊女・お杉を中心に、男連中が金を取ったり取られたり。
 本席は古典をきっちりたっぷり。お杉のしたたかさとけなげさをくっりきと。

 最後はタレント議員の話をマクラに「野ざらし」へ。八五郎が骨釣りに出掛けて大暴れする場面では、懐メロしりとり歌合戦に。ここらがブラックの真骨頂で、小林旭の“ダイナマイトが百五十屯”に“七色仮面の歌”に石原裕次郎の“嵐を呼ぶ男”。そっから邦画ネタへ移行し、日活ロマンポルノに思いを馳せてひとりもだえる。


 正統派古典(?)をたっぷり 4 席、なかなかめずらしい番組構成だったと思います。が、これは次回への前振りで。

 次回の 10 月 6 日(土)は大阪での年内最終公演。真打昇進ブラック襲名 15 周年記念として 15 席 3,000 円の会を予定しているとか。これは注目ですよ!

快楽亭ブラックの出直しブログ

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染丸ワイワイ一座

2007/7/6 @天満天神繁昌亭

【艶笑噺大会】

  • 林家 卯三郎 「阿弥陀池」
  • 桂 米平 「お玉牛」
  • 林家 染丸 《染丸のおもしろ落語講座》
  • 林家 染丸 《寄席の踊り》 「館山」
  • 桂 春若 「有馬小便」
    ―― 中入り ――
  • 姉様キングス 《音曲漫才》
  • 林家 染丸 「辻占茶屋」

※ 第 4 回


 開口一番の卯三郎は「阿弥陀池」をきっちりテンポ良く。会の趣旨を意識してか、和光寺事件で尼僧が胸元をおもいっきり開く。抜き身も大きめ。

 つづく米平は太ってることをマクラに「お玉牛」へ。陽気でカラッとした語り口。夜這いされてるのが牛なら、してる方も牛のよう。
 のちの染丸によると、このネタはみな春團治から付けてもらうそう。

 ここで染丸による艶笑噺の解説。その起こりや性質(御座敷で旦那衆や芸妓・舞妓相手に演った)など。サンプルに艶笑小咄をいくつか口演。
 その後、踊りを披露。後家が亭主の墓前でもだえると云うもので、見台&膝隠しの上に酒の箱を置いて墓に見立てて。仕草のクサさがおかしみに。

 中トリの春若は、詳細な血液型分析から「有馬小便」へ。竹筒と小便担桶を持って、2 階に居る人に小便をさせて銭を取ろうと云う噺。汚い噺をあっさりした語り口で聴かせる。

 中入りを挟んで、染丸曰く「究極の色物」の姉様キングス。あやめは別の現場からタクシーで駆け付け、その車中で白塗りに。染雀の「お姉ちゃん、わりとまともな会よ」に、あやめは「エロエロナイトちゃうの!?!?」。
 この日のネタは、都々逸、ちょんこ節、阿呆陀羅経。ひさびさのちょんこ節は原語連発。阿呆陀羅経は姉キンのキンキンづくし。終始ノリノリでにぎやかに。

 トリの染丸は「辻占茶屋」。難波新地の女郎、神崎屋の梅乃に惚れた源兵衛が、梅乃の本心を確かめるために心中を持ちかける‥‥と云う噺。
 梅乃を信じたい源兵衛をごくごくカラッと演って、嫌味よりも滑稽味を前面に。ハメモノも入って、こちらもにぎやか。


 めずらしい噺もあり、会としてはなかなか良かったと思います。が、会の趣旨を考えると、ネタのチョイスがお上品でやや食い足りない感じで、それっぽかったのは姉キンと落語講座くらい。ここらはもうちょっとネタ選びで冒険してもらいたかったです。
 もっとも、個人的には姉キンで元取れたかなって感じではありましたから、満足感はありましたけど。

 次回の 8 月 3 日(金)は《怪談噺の夕べ》です。

染丸@web

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平成創作落語の会

2007/7/4 @天満天神繁昌亭

  • 桂 歌之助 「はなしか入門」
  • 林家 そめすけ 「人生相談」
  • 笑福亭 仁智 「大阪の歩き方」
    ―― 中入り ――
  • 桂 三風 「下町通り商店街の人々」
  • 笑福亭 福笑 「瀞満峡」

※ 第 71 回
※ とくに記載のない場合は自作ネタ


 チと値段が高いこの会。福笑&仁智効果か、1 階はほぼ満席、2 階にも入るなかなかの入り。


 トップは歌之助「はなしか入門」は、ある噺家が稽古中の「道具屋」のクスグリに納得がいかず、あちこち相談してまわる噺。落語マニアの歯科医がツボ。全体にちょっときれいにまとまり過ぎな感じ。サゲくらいはもっと弾けても良さそうな。

 つづくそめすけは得意のジャグリングで軽くほぐしてから、ものまね満載の「人生相談」。ポストに子どもが放り込まれてたと人生相談コーナーに来た夫婦は磨りガラス&ヴォイス・チェンジャーで、相談を受けるのは司会の仁鶴を始め、みな芸人。さながら『生活笑百科』の趣。小技に走り過ぎな気もするが、なかなか良く出来たネタ。

 中トリの仁智はモンゴルや上海の話やなんかから、スケッチ・ブックに書いたキーワードをもとに「大阪の歩き方」を紹介。さながら《絵のない鉄拳》って感じのノリで、小ネタ数珠つなぎの様相。落語と云うより漫談に近い感じだが、仁智らしい視点がたのしい。

 中入りを挟んで、三風は某コーヒー・ショップでの困惑話から最近の商店街の様子をマクラに、商店街復興策を会議する「下町通り商店街の人々」。桂小春團治の「職業病」にも云えるが、葬儀屋が出てくると俄然おもしろい。

 トリの福笑は、なんでもカタカナ表記されることに物申す。「フード・ファイター? ただの大飯食らいや。ギャル曽根? 結構私、ファンでんねん」。
 ネタはリゾート地へキャンプに向かう一家を描いた「瀞満峡」。車が故障して地元の老人に馬車で送ってもらうが、アパッチに襲われたりターザンに助けられたり。福笑らしい言葉の笑いも満載で、時空を超える SF 的な展開になるが、そのムチャさもブラック・ホールがすべてをつなぐ。変幻自在な発想・着想に脱帽。


 今回は全体にややあっさりした印象の会でした。そんななか、やっぱり福笑さんはさすがですね。クスグリ密度が圧倒的に高く、笑わずにはおれないです。

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可朝・福團治 二人会

2007/7/1 @天満天神繁昌亭

  • 桂 福丸 「東の旅 発端~煮売屋」
  • 桂 都んぼ 「みかん屋」
  • 桂 福團治 「藪入り」
    ―― 中入り ――
  • 桂 福楽 「代書」
  • 月亭 可朝 「住吉駕籠」
  • 月亭 可朝 「出てきた男」

※ 第 1 回


 とうとう可朝さんが繁昌亭に登場!と云うより、ひさびさに公の場に姿を現した!って感じでしょうか。かなりたのしみにしてた会です。
 客席は補助席も出る大入り。


 開口一番の福丸に客席から「待ってました!」の声が掛かる。この日が初めての繁昌亭の高座で、親類縁者が多く詰めかけていたよう。福丸自身はかなり緊張してる様子。
 上方落語の起こりをごく簡単に紹介して「東の旅」の発端から。一瞬言葉に詰まってしまう場面もあったが、野辺へ掛かると落ち着きを取り戻したよう。緊張からか、全体に覇気が感じられなかったが、ネタの方はきっちり丁寧。

 つづく都んぼは口開けからテンション高し。自身の初舞台の思い出をマクラに「みかん屋」を。トントントンと小気味良い。テンポが良すぎてメリハリに欠ける感もあったが、みかん屋をすることになった男のチョカ具合が都んぼのニンにぴったり。

 中トリの福團治は扇子に身体をあずけて、毎度おなじみ「‥‥疲れた‥‥」ってな立ち上がり。昔よく演ったと云う《ペケペン落語》の一節を披露。これがなかなかたのしい。内弟子修業時代のエピソードをマクラに「藪入り」へ。
 丁稚奉公している息子が藪入り(休暇)で帰ってくる、それを喜ぶ気むずかし屋の父親の心情を丁寧に。他人には憎まれ口を叩くも、子煩悩な思いを切々と。

 中入りを挟んで、なぜかテンションの高い福楽。無筆の小咄に福楽らしい分析を加え、おなじみの「代書」は福楽流のクスグリ満載でたのしい。
 履歴書を書いてもらいに来た男を、最初はおもしろがってた代書屋も、男のあまりのアホさ加減に徐々にイラつきだす、その様がありありと。時間の都合で《ガタロ》のくだりはカットし、上手くまとめる。総じて良い仕事。

 トリの可朝はカンカン帽に眼鏡にチョビ髭でゆらゆらと登場。ひときわ大きな拍手で迎えられる。かなり大きい結び柏の紋をあしらった黒の羽織を立ったまま脱ぐと、座布団へ落ち着くなり「座るまでにだいぶ疲れますわ」。その後はおなじみ「いやぁホンマにねぇ、ホンマだっせ」。取材が入ってたようで、カメラのシャッター音も。
 横山ノックのネタから乗り物の話いろいろと、あれこれマクラをつないで「住吉駕籠」へ。ほとんど落語を演ってないだろうから、抜けや間違いがあっちこっちに見受けられ、正直、落語の出来自体はそれほど良くない。それでも独特の雰囲気と語り口は妙味で、桂米朝直系をまざまざと感じさせる。さすがは筆頭弟子。
 なんとか「住吉駕籠」を演り終えて、ボーナス・トラックに「出てきた男」を弾き語り。ここらは可朝の真骨頂。観客のウケも上々で大団円に。


 一応、可朝さんと福團治さんとの二人会となってますが、福團治さんが可朝さんを引っ張り出したって感じですね。引っ張り出された可朝さんもサービス満点でトリを勤め上げ、観客もみな大満足だったと思います。弾き語りで歌まで聴かせてくれて、可朝ワールドを満喫しました。

 次回は 8 月 1 日(水)がすでに決定しています。いまからたのしみで。

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