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池田で亥会

2007/8/5 @池田市民文化会館 小ホール

【六年前の忘れものを探しに】

  • 《口上》
  • 桂 佐ん吉 「いらち俥」
  • 桂 阿か枝 「竹の水仙」
  • 桂 吉弥 「肝つぶし」
  • 桂 三ノ助 「天狗裁き」
    ―― 中入り ――
  • 桂 よね吉 「皿屋敷」
  • 桂 歌之助 「つぼ算」
  • 桂 まん我 「桜の宮」
  • 笑福亭 由瓶 「はてなの茶碗」
    ―― 中入り ――
  • 桂 三金 「鯛」 (作:桂三枝)
  • 桂 三弥 「読書の時間」 (作:桂三枝)
  • 林家 染左 「写真の仇討ち」
  • 林家 染左 《舞踊》 「奴さん」
  • 桂 紅雀 「池田の猪買い」


 昭和 46 年・亥年生まれの噺家 11 人が寄っての会。チラシには小さく「二一六〇〇秒落語会」と書かれていて、つまり 6 時間くらいになるとのこと。気になる噺家さんも多く、値段もお手頃と云うことで池田へ行くことに。
 阪急「石橋」駅から暑いなかを徒歩 10 分ほどで会場へ。後方に空席があるも、ええ感じの入り。


 まずは口上。緞帳が上がると、舞台上手から出演順に 11 人が黒紋付き袴姿でズラリ。先頭の阿か枝から順に、小学校の卒業式のような呼び掛け風に。

 開口一番に亥会メンバーよりひと回り若い佐ん吉が登場し、「僕が出ること、みなさんご存じでしたでしょうか?」。「いらち俥」をテンポ良く。

 阿か枝は青汁のドキュメント番組風コマーシャルにボヤいてから「竹の水仙」を。とにかくきっちり丁寧で、聴いてて心地良い。若手ながら、引き芸の極み。

 吉弥はダイエットの話をマクラに、唐突に「肝つぶし」へ。マクラから余裕の感じられる高座で、噺の方も適度に力の抜けた感じがええ具合。

 先の吉弥の高座で初めて「肝つぶし」を知った三ノ助は、夢の噺でネタが付くことを断りながら「天狗裁き」を。やや棒読み口調ながら、丁寧に。

 中入りをはさんで、ひさびさのよね吉。じらしつつ「皿屋敷」へ。師匠の吉朝がよく「クサ過ぎる」と云っていたことを、いまようやく実感。それでも町内の若い連中がおびえながら初めて皿屋敷へ行く場面など、クサさがおもしろさに転換。

 歌之助はマクラで大阪のおばちゃんの話。駆け込み乗車の話から、振り込め詐欺被害に遭わないって話へとつないで、詐欺のような噺で「つぼ算」へ、と云う流れ。時間を気にしてか、古手屋でのたとえ話は端折って。買い物天狗の徳さんと瀬戸物屋の番頭との丁々発止のやり取りを軽妙に。

 まん我は季節外れの「桜の宮」。登場人物の演じ分けが的確・明瞭で、しかも陽気でたのしい雰囲気。芝居の真似事をたのしみながら、本物の侍に追いかけられてもドタバタ感でたのしそう。

 由瓶のこの日の主張はまず、帯源でのまん我との(一方的な)意地の張り合い。次にこの日の MVP に、会を見事に仕切る阿か枝よりも、音の鳴る楽屋口の扉に KURE 5-56 を差した染左を押す。
 「はてなの茶碗」は、ネタはきっちり入っててこなれてはきているものの、背伸びしていてニンに合ってないとの感は否めない。油屋のキャラクターをもっとふくらますなり、自分流へのアプローチが必要かも。

 再度の中入りをはさんで、メンバーのなかでいちばんのキャリアを誇るも着物はいちばん安い三金。デブネタいろいろのマクラにてダイエットでの名言(名言?)は「痩せる前にリバウンドが始まってる」。
 師匠の三枝作品「鯛」を「タイですよ。フグじゃありませんよ」との注意を入れて。活け魚料理屋のいけすの鯛同士の会話劇で、漫画的な噺が三金のニンにぴったり。中国産だの段ボールだの、最近の話題もクスグリに。

 三弥も三枝作品で「読書の時間」。息子が学校での読書の時間用に父親の本棚から持っていった本が、実は官能小説で‥‥って噺。こちらはほぼきっちり師匠の演り方を踏襲しているよう。

 染左はめずらしいところで「写真の仇討ち」。自分をだました遊女と無理心中する代わりに、その女の写真を刺してその場の気を晴らす、と云う噺。クスグリも少なく笑い所の少ない噺をきっちりと。
 ついでに「奴さん」を踊る。ここらが林家流。

 大トリは紅雀。今回の出演順はあみだくじで決まったそう。「せっかくですから‥‥」と「池田の猪買い」を。猪肉を買いに行く男のチョカ具合が紅雀にぴったり。口跡良く心地良い。


 予定は 6 時間でしたが、みなが時間を気にしてテンポ良く進んで 5 時間丁度くらいに。たっぷりの会でしたが、それぞれ色があってダレずにたのしめました。
 終演後は残ってたメンバーがお見送り。この会、またあるんですかねぇ。6 年後に期待、です。

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コメント

こんにちは!
追記されるのを心待ちにしていました。
私も亥会に行きました!
楽しいし会でしたね。
ブログを読んで、当日の様子が思い出され、二度楽しめた気がします。

投稿: 十七子(となこ) | 2007.08.19 09:47

>> 十七子(となこ) さん
そないに待ってもらうようなもんでもありませが、たのしんでいただけたならうれしいです。
遅れ気味ですが、ぼちぼち更新しますんで、ときどき覗いてやってください。

投稿: わさび | 2007.08.19 20:24

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