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納涼お笑い怪談噺

2007/8/10 @天満天神繁昌亭

【今夜はネられない。バカバカしくて眠れない。お化けも出ま~す!】

  • 笑福亭 たま 「七度狐」
  • 林家 染雀 「化け物使い」
  • 桂 米左 「皿屋敷」
    ―― 中入り ――
  • 旭堂 南鱗 「淀の月」
  • 笑福亭 福笑 「じたじた」

※ 5 日目


 福笑さんプロデュースの怪談の会。5 日間のうちの最終日に行ってみました。会場入口の太鼓の台に、どことなくかわいい幽霊がお出迎え。
 入りの薄い日もあったそうですが、最終日とあってなかなかの入り。


 緞帳が上がると、後方を暗幕で隠し、上手側には墓場、下手側には柳に灯籠と、それっぽい装飾が。

 開口一番のたまはマクラ代わりにショート落語をいくつか演ってから「七度狐」へ。ハメモノを効果的に‥‥と云いたいところだが、銅鑼の入りが毎回のように遅れて妙な間が。尼寺の安寿さんがいつになく妖しかったり、お小夜後家は棺桶ごと暴れたり、細かいところもちょこちょこ手が入れられてる。喜六と清八はもうちょっとビビっても良かったかも。

 染雀はマクラでの年齢と風格の話から、本格怪談「悪の十字架」で風格を示し、鼻で笑われる。
 「化け物使い」は、嫁使いの荒い亭主が宿替えしてきた先に出る化け物を手先のように使う。亭主が云い付ける用事が見事な立て弁で、しかも神経質で細かいところがおかしみに。

 米左は「私のところは休憩時間としてお使いください」との自虐的マクラから「皿屋敷」へ。基本通り丁寧にきっちりと。前半の皿屋敷の因縁話を説明するあたりは雰囲気抜群。陰から陽に切り替わる後半、やや息切れしたか、ところどころブレるも、読み過ぎたお菊とのやり取りは勢い良く。

 中入りをはさんで、南鱗はマクラに怪談豆知識をいろいろ。上方講談に怪談がほとんど残っていないのは、三代目・旭堂南陵が怖がりだったからだそう。
 「淀の月」は、自殺しようとしていた女を助けた男が、実はこの女の仇だった‥‥と云う話。あり得ないような運命の出会いも、交通の未発達な時代にはままあったのかも。淡々とした語りが緊迫感を増す。

 トリの福笑。おなじみの「電子音が気になる」って話でたっぷり笑わせ、「怪談噺っておかしい。怪談が怖い話のことやから、怪談噺は怖い話の噺」ってな感じで言葉へのこだわりをひとしきり。ここらは福笑らしい。
 怪談の決まり文句「さて恐ろしき、執念じゃなぁ~」の解説から本題へ。「じたじた」は「まんじゅうこわい」の途中に入る怪談部分。自殺しようとしていた女を通りかかった男が助けようとするが、死なねばならぬとあまりに強情な女に業を煮やし、男は女を川へ突き落とす。序盤のシチュエーションは「淀の月」と似ているが、後の展開が異なるとエクスキューズを入れる。徐々に照明が落ちてゆき、雰囲気を盛り上げる。
 女が追いかけてきたところで暗転。墓場には吉崎律子(三味線)の幽霊、客席には染雀の幽霊が。ふたりとも雰囲気たっぷり。染雀幽霊が客席をぐるっと回ってから恨み節を語ると、いつの間にやら着替えた福笑が高座に。最後は決まり文句で。


 思いのほか雰囲気を盛り上げるための演出が凝らされてて、良い趣向でした。とくに福笑さんの高座は照明やハメモノのきっかけもきっちり仕込まれてて、裏方さんにも拍手を送りたいです。
 ただ、5 日間同じネタだったってのはどうなんでしょうね。入りとか考えると金土日の 3 日間にするとか、土日で福笑さん以外はネタを変えるとかすれば、もうちょっと集客があったのかも。

 終演後は外も暗くなり、幽霊もちょっと怖さを増してました。

幽霊

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