さん三の会
2007/10/1 @上方亭 (ワッハ上方 小演芸場)
【3 + 3 合同説明会】
- 三幸・さん都 《ごあいさつ》
- 桂さん都 「池田の猪買い」
- 桂三幸 (地球に優しい父親の噺)
- 桂雀太 「宿替え」
―― 中入り ―― - 《合同説明会》
※ 第 1 回
三幸さんもさん都さんも、前座で出てるのは何度か観たことありますが、今回のような若手だけで組んだ会だとのびのびしておもしろくなりそうだったんで、行ってみました。
入りは 30 人弱。この日は『TORII 寄席』が古今亭志ん朝さんの追善企画ですから、真っ当な落語ファンはみなあっちへ行ってたのかもしれません。(失礼)
派手なオープニング・ミュージックに乗って三幸とさん都が登場。コンセプトが《プレゼンテーション》と云うことで、ふたりともスーツ姿。(着物でプレゼンもできると思うが、おそらく企業の説明会をイメージしてると思われる)
さん都によると『さん三の会』は『さんざんのかい』と読むそう。三幸は「やっぱり、そう読むん?」って、知らんかったんかい!
着物に着替えて、まずはさん都。「みかん屋」率が高いと指摘されてることから、なかばヤケクソ気味に《「みかん屋」は演りません》宣言。ひさしぶりと云う「池田の猪買い」を。ネタはきっちり入っているが、やはりこなれていない場面も。汗をかきかきの熱演。
つづく三幸は自作の新作ネタ下ろし。環境問題にうるさい機械音痴の父親について、母親と息子があれこれ思いめぐらせる‥‥って噺。時事ネタをクスグリにいろいろ盛り込んで、笑い多し。整理されれればもっとテンポが出て良くなりそう。
ゲストの雀太は、マクラ代わりに三幸とさん都についてのプレゼンテーション。さん都は落語に出てくる喜六のような男で、失敗談多し。三幸は‥‥特になし。
自身の引っ越しの話から「宿替え」へ。枝雀の型で、新しい長屋へ荷物を持っていくところから。きっちり丁寧にたっぷりと。
中入りをはさんで、合同説明会。三幸とさん都はスーツ姿だが、ゲストの雀太は私服で。(ここらは統一しといた方がおもしろいのに)
さん都の進行で、自分のこれまでの人生の浮き沈みを折れ線グラフで紹介したり、それぞれの一門の特長を紹介したり。ネタはたっぷり仕込んでるのに、段取りの打ち合わせが不十分で、わちゃわちゃして思い通りに進まない。しかも進行のさん都を三幸と雀太がイジりまくるもんで、時間がなんぼあっても足りない。どんどん押して 21 時半ギリギリになり、ムリヤリ終演宣言してバレ太鼓が鳴るなかで高座のバラシが始まると云う、なんともグダグダなエンディング。
予想どおり、おもしろい会になりました。なんと云うか、とにかく最後の企画コーナーがグダグダで、それがまたおもしろかったです。あとが盛り沢山なのに「池田の猪買い」みたいな長いネタを掛けてしまうさん都さんは、やっぱり天然ボケなんでしょうね。ボケのさん都にツッコミの三幸と云うコンビもなかなか。
それに加えて、ゲストの雀太さんがまたおもしろい。落語はきっちりですし、マクラやトークもなかなか。ちょっと気になってきました。
次回は 3 月 1 日の予定、また『TORII 寄席』の裏です。
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