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柳家三三 桂吉弥 ふたり会

2007/11/3 @天満天神繁昌亭

  • 桂吉の丞 「子ほめ」
  • 桂吉弥 「ちりとてちん」
  • 柳家三三 「不幸者」
    ―― 中入り ――
  • 柳家三三 「釜泥」
  • 桂吉弥 「くっしゃみ講釈」


 こちらではなかなか観る機会のない三三さんと、お仕事きっちりな吉弥さんの組み合わせ。東西注目の中堅若手ふたりの競演で、ハズレ指数の極めて少ない会です。
 カメラが入ってて 1 階後方の補助席は少なめでしたが、2 階に立ち見も出る盛況ぶり。座ってみられる幸せをかみしめました。(大げさ)


 開口一番の吉の丞は「米朝の弟子の吉朝の弟子の吉の丞」を念押し。「子ほめ」は大人をほめる(年を若く云う)くだりは仕込みのみで、伊勢屋の番頭とは会わずに自分の家へ帰り、すぐに子どもが産まれた隣の竹やんの家へ。あいかわらず口跡良く、極端な入れ事がなくても吉の丞らしさがそこここに。
 この日は前座で短縮版だったが、全長版が観たい。

 吉弥の 1 席目は、ネタ出ししていた「持参金」に替えて「ちりとてちん」を。NHK の『ちりとてちん』絡みのマクラで掴んでから本編へ。
 幇間風の喜六もさることながら、旦那が最初っからイチビリな感じに。嫌味な竹が長崎を「長ぁ~い町です、ヨッ!」と話すあたり、南光から付けてもらったか。安定感抜群だが、クサいと云うかクドいと云うか、前半はやや演出過剰な感じ。後半はそれがぴったりはまってくるんで、バランスも難しいところ。

 三三の 1 席目は、今夏の浴衣事情から「近頃の若者は‥‥」みたいな話へマクラをつないで「不幸者」を。芸者遊びが過ぎる道楽息子を下男に化けて迎えに行った旦那が、偶然にもそこで昔の女と出会う。物置のなかで旦那と女が誤解を解き合い、手に手を取って‥‥と云う大人の恋を艶っぽく。告白し合うふたりの心情の揺れを見事に。いやらしくなる手前でサゲる、粋な噺。

 中入りをはさんで三三の 2 席目は、『ちりとてちん』に出演する吉弥に対抗して映画出演した(けど、まったく気付いてもらえなかった)話からいろいろと、たっぷりのマクラ。さらに犯罪の話から「釜泥」へ。豆腐屋の老夫婦のやり取りがのんびりほのぼのとたのしい。

 吉弥の 2 席目は、なんじゃかんじゃとマクラを振ってから「くっしゃみ講釈」を。師匠の吉朝の型を継承しつつ、軽快なテンポで。後藤一山の「難波戦記」がくっしゃみにいたる前、修羅場読みとは云え後半は速すぎるようにも。


 三三さんも何度目かになりますが、上方にはなかなかないタイプのあっさりした芸風で、しかもきっちりしてて上手いですし、良いですねぇ。もっと観たいです。
 三三さんと組むと、吉弥さんでも濃いですね。しかもこの日はちょっと肩に力が入りすぎてたような気がします。ネタのチョイス次第なところもあるとは思いますが。
 とは云え、この日は前座の吉の丞さんも含めて「これぞ落語会!」って感じの高座で、満足感はかなり高かったです。このふたり会、ぜひ今後も継続してもらいたいです。

 ところで、三三さんの「釜泥」、観た記憶はないけどどっかで聴いたような‥‥と思ってたら、 ぽっどきゃすてぃんぐ落語 で聴いてました。

柳家三三 オフィシャルサイト
桂吉弥 ホームページ

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コメント

うわ~うらやましい会ですね、三三ちゃんと吉弥さんとは。 

三三ちゃんの出演の映画は「しゃべれども、しゃべれども」の寄席のもぎりのお兄ちゃん役のことでしょうか? 
三三ちゃん、小三治師匠の前座さんで何回も拝見しましたが、ほんとあっさり、でもきちんとツボは抑えているという、やっぱり小三治師匠のお弟子さんよね~と思います。
吉弥さんが濃ゆく見えてしまうのですか。
「くっしゃみ講釈」はきっちりと文楽劇場で予習だったのかな?

投稿: えみゅ吉 | 2007.11.07 12:47

>> えみゅ吉 さん
この日の吉弥さんは「笑わせまっせぇ~」って感じが出まくってたんですよね。
なもんで、三三さんとの対比で余計に濃い印象になってました。

投稿: わさび | 2007.11.07 22:27

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