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エレベーター企画 『ベルナルダ・アルバの家』

2007/12/1 @芸術創造館

【S.O.K. プロジェクト 1 オペラ・コンテンポラリー】

原作: ガルシア・ロルカ
翻訳: 牛島信明
演出: 外輪能隆
作曲: 大西有紀
出演: 当重茜、大橋ジュン、井門亜美、木澤香俚、本田華奈子
ピアノ: 榊原契保
リュート&ウード: 高本一郎

 アンダルシアのとある村で、夫の死を悼み、喪に服すことを 5 人の娘に強要する母親。長女の結婚を機に、牢獄のような家の均衡が崩れる。‥‥


 エレベーター企画初のオペラ作品。どんな感じになるのか、かなり気になるところでした。値段もちょっと高めの設定なんで入りも心配でしたが、最近はコンスタントに 100 人近くのお客さんが入ってるような気がします。


 長方形の舞台は会場を分断するよう中央に設置され、客席はその両側から舞台を挟むように設けられており、サンドウィッチ状の設営。
 舞台には床から 1 m くらいの高さに無数の金属製ボウルが仰向けに吊り下げられており、その中に仕込まれた電球で舞台に立った役者の上半身だけを照らし出せると云う演出効果。ほかにもできるだけ対面の観客を意識させないよう、照明には気を遣われてるよう。
 舞台中央にスクリーン代わりの暗幕。ここに白字の補助字幕が投影される。

 登場人物は喪に服していることを印象付ける黒ずくめの衣装。
 舞台は当然のことながら歌によって進行。5 人の娘を 5 人の役者が歌い、母親と祖母のパートは全員で歌うと云う趣向。この演出は、観劇時の混乱を避けるために事前に知らされていたが、なかなかおもしろい手法。母親の声が、抗うことのできない神の声のような印象を与える。
 40 歳近い長女の結婚に、心乱される 20 歳の五女。徐々に 5 人の姉妹の心情が変化することが歌い紡がれる。救いのないラストに五女の白い衣装が強いインパクトを与える。
 不安感を表現するためか、ピアノのパートは不協和音を多用した曲がほとんど。時折挿入されるリュートの音色が印象的。


 正直、オペラと云う様式には観る側に慣れが必要だとは思いましたが、外輪演出との親和性は高いと感じました。《S.O.K. プロジェクト》とは、外輪・大西・木澤の頭文字を取ったもので、《1》と付けてるくらいですから《2》への発展構想は持たれてると思います。今後の可能性に期待です。

 次回公演は来年 2 月 2 日(土) ~ 3 日(日)にプラネットホールにて『後瀬の花・安穏河原』が上演される予定です。

エレベーター企画

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