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福楽の底力

2007/12/21 @上方亭 (ワッハ上方 小演芸場)

  • 桂佐ん吉 「狸の賽」
  • 桂福車 「掛け取り」
    ―― 中入り ――
  • 桂福楽 「死神」
  • 福楽・福車 《古今東西噺家形態模写》

※ Vol. 12


 繁昌亭での『たまのフレンドリー寄席β』とぶつかってかなり迷ったんですが、福楽さんが「死神」をネタ出ししてたんで、それをお目当てにこちらへ。
 心配した入りは約 30 人とまずまず。


 トップの佐ん吉はおなじみ星占いのマクラから、博打の小咄を演って「狸の賽」へ。ひさしぶりだったが、さすがに演り慣れてて安定感あり。

 チラシではここで福楽の「月並丁稚」だったが、福車が登場。福楽の気力がみなぎるまでしばらくかかりそうなんで、先に出てきた、と。楽屋の様子がちょっと心配。
 大師匠の春團治のエピソードが秀逸。同い年の文枝が亡くなって 1 か月後に春團治曰く「まぁ文枝君も年だしね」。
 12 月 13 日の《事始め》は正月の準備を始める日で、お歳暮は本来この日以降に持って行くべきだそう。
 いろいろとマクラをつないで「掛け取り」へ。追い返されたのは、狂歌好きの家主と、喧嘩好きの炭屋。クスグリで「今度はややこしいのが来た」「福楽か?」「違うがな。あの人もややこしいけど」とやったり、かなり演り慣れてて余裕のある口演。

 ここで中入り。この会で中入りは異例。

 中入り後にようやく福楽が登場するも、表情が硬い。「医者の誤診で違う薬を処方され、手足が震えて舌もつってる」と云う。声も出しにくそう。「死神」はイタリアのオペラを三遊亭圓朝が落語化したってな話をマクラで振るも、座布団を枕にして横になったり、本当にしんどそう。
 ようよう「死神」に入るも、それも所どころ休憩しながら。死神を退散させる呪文は「天満天神繁昌亭 福楽師匠はええ男」。死神が妙に陽気だったり、福楽らしさも散見されたが、なんとか演りきったと云う感じで、サゲもあやふや。

 おまけで古今東西噺家形態模写。まずは福車が、春團治、松鶴、五郎兵衛、文我(先代)、文紅、福團治。とくに春團治の「代書屋」の入りの部分が秀逸。《福車》は《複写》から来てるそうな。
 つづいて福楽が、談志、彦六、三平、小三治、圓楽、志ん朝。東京の噺家はあまり馴染みがないが、それでも談志や志ん朝などはなかなか。


 この日は魔日と云うほかないですね。福楽さん自身がかなりツラそうで、観ていて痛々しかったです。「死神」の 1 席だけになってしまいましたが、それでもあの状態でよく最後まで演れたなと思います。体調万全のときにまた「死神」をお願いしたいです。

 次回は来年 2 月 22 日(金)です。次回から会場が繁昌亭に移るそうです。ゲストは福笑一門のお二方。いまから期待させられてます。

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