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東西笑いの喬演

2008/2/29 @ワッハホール

  • 桂吉の丞 「米揚げ笊」
  • 柳家喬太郎 「猫久」
  • 笑福亭三喬 「住吉駕籠」
    ―― 中入り ――
  • 笑福亭三喬 「子盗人」
  • 柳家喬太郎 「ハワイの雪」 (作:柳家喬太郎)

※ 第 4 回


 前回は諸般の事情で行けなかった三喬さんと喬太郎さんの二人会へ、満を持して。補助席も出る大入り満員。何の気なしにコンビニで前売り買ったらこれが指定席で、最前列の端っこの方に。もうちょっと事前に情報を調べとくべきでした。


 開口一番の吉の丞は、得意の「米揚げ笊」。毎度ながら、笊屋が売り子の男に尻からげをさせる場面がたのしい。売り子が米相場師をしくじる手前まで。

 喬太郎の 1 席目は「馬に止動の誤りあり 狐ケンコンの間違いあり」の解説を云い間違えて「猫久」を。普段から猫みたいにおとなしい八百屋の久六が、血相を変えて刀を取り出し出て行ったそのわけを、近所の連中があれこれ。あの夫婦は変わってる、いや変わってないと、通りがかりの侍も交えてあれこれ。後半、近所の男が自分の女房に説教をする場面が「天災」のようでたのしい。

 三喬の 1 席目は、タクシー運転手の東西の違いで笑いを誘ってから「住吉駕籠」へ。茶店の主人、手づくしの値切り、侍、酔っぱらい、と云う構成。最後は酔っぱらいを乗せて、スズメ駕籠にカラス駕籠にツル駕籠。にぎやかでたのしく、サゲもわかりやすくてきれいに決まる。

 中入りを挟んでの三喬の 2 席目は、得意の盗人噺で「子盗人」。女房に金を無心されて盗人に出かける旦那が、入った先で子どもをあやす。そのさまが三喬のやわらかい表情と語り口にぴったりで、なんともかわいい。所々に入るダジャレも味が変わって効果的。

 トリの喬太郎は、マクラに師弟の話。師匠と自分の関係を客観的に見ていると、とても弟子を取る気にはならないそう。師弟関係の流れで、ドラマ『ちりとてちん』の感想も。ちょっとおかしく感じる場面も「大阪ってこうなんだ」と納得。貫地谷しほりなら弟子に取りたい、とも。
 「ハワイの雪」は、新潟に住む頑固ジジイのもとへハワイの女性から手紙が届き、孫のサポートでなんとかハワイへ行こうとする噺。爆笑の押しと人情の引きのコントラストが凄まじい。しかも押したり引いたりの繰り返し。終盤は客電も落とされ、しみじみした展開にグイグイと引き込まれる。


 とにかくトリの喬太郎さんには圧倒されました。おなじみのジジイのキャラもスゴいんですが、ひとつの噺のなかでの振れ幅の大きさがスゴいです。喬太郎さんは東西の壁を軽く越えてくる噺家さんですね。
 一方の三喬さんも、ほんわかたのしい雰囲気で、憎みきれない盗人がたのしかったです。

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コメント

鳴り物はいらなかったような…。
あの三味線と太鼓の雪により、「不動坊」や「猪買い」の笑いの部分のイメージが既に刷り込まれている上方落語ファンでもある私は、最後に素に戻ってしまいました。

投稿: どーらんのこーすけ | 2008.03.10 19:27

>> どーらんのこーすけ さん
江戸落語ではハメモノを入れる演出はまれですし、あのラストを考えると、特に関西圏外では効果的だと思います。
ただ、ハメモノが入ってから降ってくる雪に気付く、と云う構成の方がより効果的だったのでは?とは思いました。
感じ方は様々ですね。

投稿: わさび | 2008.03.10 22:12

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