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喜寿記念桂春團治落語会 東西華の宴

2008/3/30 @ワッハホール

  • 《三代目桂春團治の歩み》
  • 桂春菜 「七度狐」
  • 笑福亭三喬 「月に群雲」 (作:小佐田定雄)
  • 桂歌丸 「紙入れ」
    ―― 中入り ――
  • 桂福團治 「長屋の花見」
  • 桂春團治 「代書屋」

※ 三日目・夜の部


 文の里から難波へ急いで移動。こんなときはギリギリに到着しても OK な指定席はありがたいですね。
 この日も満員。補助席も。


 春菜は軽いおしゃべりで客席をほぐしてから「七度狐」へ。時間の都合でべちょたれ雑炊のくだりはカット。口跡良く進むも、妙な入れ事が気になる。狐の尾かと思ったら‥‥のサゲ。

 三喬はマクラでゲストの歌丸を持ち上げる謎掛け。これが上手い。プチ「我が家のアルバム」から、盗人ネタで「月に群雲」。盗品流しの道具屋でのやり取りの噺。喜六・清八風の盗人コンビのやり取りもさることながら、合い言葉と云う様式美に陶酔する道具屋もたのしい。

 三喬の謎掛けを受けて歌丸も。これはどうも‥‥。『笑点』ネタから川柳の話へとマクラをつなぎ、間男を詠んだ川柳をいろいろと紹介してから「紙入れ」へ。女房のしたたかさが光る。

 中入りを挟んでの福團治は、この日は普通に始まるかと思いきや、すぐさまいつもの自虐的マクラに。「長屋の花見」は「貧乏花見」と同趣向ながら、家主が酒肴(風)を用意し、家賃を盾にムリヤリ花見に付き合わせられる長家の連中のボヤキがたのしい。おそらく江戸落語の型。

 トリの春團治は慇懃な挨拶から「代書屋」を。じっくりたっぷり笑いも多し。ボケとツッコミの対比がいつになく明瞭で、なんとも良い出来の高座。


 春團治師匠は記念の会を飾るにふさわしい高座でした。まだまだお元気ですから、体調を気遣っていただき、できるだけ落語で高座を勤めていただきたいと、ますます思いました。
 助演では三喬さんが光ってましたね。さすが盗人ネタの権威です。福團治さんの「長家の花見」は上方ではめずらしい型で、よく観られる「貧乏花見」との対比もたのしめました。

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月亭会

2008/3/30 @アークホール

  • 月亭八方 《ごあいさつ》
  • 月亭八光 「動物園」
  • 月亭遊方 「酔いどれ交番所」 (作:月亭遊方)
  • 千樂一誠 《創作舞踊》
  • 月亭八方 「崇徳院」

※ 第 4 回


 雨のなかをアークホールへ。それでも予約でほぼ満席に。高座まわりが徐々に進化し、木製の仕切や名ビラも。どんどん落語会らしさが。


 まずは恒例の八方の前説。諸注意にも笑いを交え、タクシー運転手の話をいろいろ。以前に聞いた話もあったが、繰れてておもしろさ倍増。

 八光は元プロボクサーの井岡弘樹の「事実は小説よりも奇なり」な不思議エピソードをたっぷり。ネタの「動物園」は全体にザックリした感じ。

 遊方は天王寺界隈の民族性の話をマクラに、最近よく掛けてる「酔いどれ交番所」を。酔っぱらいのボケ具合がとにかくおもろい。狭い高座ながら後半も熱演。

 千樂一誠の創作舞踊コーナーでは、リクエスト 3 曲「ねこじゃねこじゃ」「氷雨」「まつり」をメドレーで踊る。

 八方はマクラで昨今の恋愛事情を軽く語ってから「崇徳院」へ。親バカの旦那や熊五郎の女房に八方特有の押しの強さが効果的。熊五郎のトホホ具合もなかなか。サゲは「割れても末に‥‥」。


 時間枠は前説+約 2 時間くらいに落ち着いた感じです。いつもながら八方さんのサービス満点の会で、毎度のことながら前説も落語もたっぷりたのしませていただきました。遊方さんも師匠の前で演るってことで、いつも気合いが入ってます。八光さんはネタの掘り下げが必要でしょう。

 次回は 5 月 11 日(日)です。

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育っちゃったまつり!

2008/3/29 @天満天神繁昌亭

  • 桂あやめ 「朝起きたら‥‥」 (作:桂あやめ)
  • 旭堂南湖 『寛政力士伝』より「雷電の初相撲」
  • 桂三金 「隣の桜」
  • 笑福亭たま 「ぶりぶり」 (作:笑福亭たま)
  • 月亭遊方 「コンビニストアの人々」 (作:月亭遊方)
  • 桂三風 「愛宕山」
    ―― 中入り ――
  • 《コント》 「算段の平兵衛」
  • 《総踊り》 「堀江の盆踊り」


 ワッハホールから繁昌亭へ移動すると、開場までまだかなり時間があると云うのに、すでに入場を待つ列が。さっそく列ぶとそれがどんどんのびて大阪天満宮のなかまで。もちろん大入り満員で、入場をお断りしたくらいだとか。まさに超満員札止め。早めに列んで正解でした。


 トップはあやめ。マクラで、この日に放送終了したドラマ『ちりとてちん』や、そのなかで出てきた「愛宕山」や「算段の平兵衛」のことを話すと、客席からかなりの好リアクション。あとで「愛宕山」を演る三風にプレッシャーをかける。
 「朝起きたら‥‥」は、酔っぱらって記憶が飛び、朝起きたら見知らぬ部屋で寝ていた女が、前日のことを必死で回想する噺。シチュエーションと云い、小ネタのハマり具合と云い、実録落語の趣。

 南湖はスッと「雷電の初相撲」へ。30 分くらいできるネタを 15 分くらいで演るため、田舎から出てきた男が雷電として初土俵を踏むところを山場に、ダイジェスト版をやや早口で。何度聴いてもおもしろい。

 相撲取りの話のあとに相撲取り体型の三金が相撲取りに間違えられた話をマクラに、季節ネタで「隣の桜」を。相撲取り体型なのに丁稚がなんともかわいい。

 たまは小咄やラジオの話をマクラに、自作の「ぶりぶり」を。産婦人科で妊婦に間違えられた男が復讐する噺。スカ屁連発からえげつないラストへ。

 遊方は三風へのプレッシャーをダメ押ししてから「コンビニストアの人々」へ。コンビニの新人アルバイトを店長が指導する噺。客を鋭く観察・分析する店長のセリフがなんともおかしい。

 三風はマクラで「愛宕山」の時代背景を解説するも、やはりややカタい。それでもネタに入ると落ち着いた雰囲気に。よく聴くたまや米朝一門のとはまた違った構成で興味深い。土器投げに工夫があり、幇間の一八が竹を引き寄せる所作が抜群。

 中入りを挟んでコント「算段の平兵衛」のメイン・キャストは、遊方が平兵衛、あやめが平兵衛の女房、三金が庄屋。ノリノリのあやめのアドリブに遊方がドギマギ。基本は火サスな展開だが、頓死した庄屋を平兵衛が背負うだけで笑いになるが、さらに客席を一周。隣村の盆踊りの場面では、他のできちゃったメンバーとともに桂さろめも。とにかくワチャワチャしてておもろい。
 最後は全員で「堀江の盆踊り」を、チラシに「全員で総踊り」と記載したんで、一応。


 中入り前の本芸の方はやや詰め込み過ぎな感じでしたが、とにかく中入り後のコントが最高におもしろかったです。小ネタがいちいちおもしろくて、演ってる方もたのしんでるのが伝わってきてました。遊方さん、どんだけアドリブに弱いねん!ってとこもおかしかったです。
 最後に遊びにこられていた神田山陽さんが顔見せされました。

 次回は 4 月は 25 日(金)にレギュラーの『できちゃったらくご!』がレイトショーで。イヴェント企画は 8 月 27 日(水)、28 日(木)の 2 夜連続で『できちゃったまつりザンショ!』が開催予定。いまからたのしみです。

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喜寿記念桂春團治落語会 東西華の宴

2008/3/29 @ワッハホール

  • 《三代目桂春團治の歩み》
  • 桂壱之輔 「手水廻し」
  • 柳家喬太郎 「擬宝珠」
  • 笑福亭福笑 「葬儀屋さん」 (作:笑福亭福笑)
    ―― 中入り ――
  • 笑福亭鶴瓶 「Always お母ちゃんの笑顔」 (作:笑福亭鶴瓶)
  • 桂春團治 「お玉牛」

※ 二日目・昼の部


 当座の豪華ゲストをズラリと並べた春團治師匠の喜寿を記念した落語会。とくにこの会は強力ゲストで、“テレビの人気者”鶴瓶さんの効果もあってか、前売り券は 10 分ほどで完売。よく取れたもんです。
 もちろん満席で補助席までギッシリ。


 オープニングは映像(写真とナレーション)でつづる三代目春團治の歩み。写真には、桂米朝、笑福亭松鶴、桂文枝の《上方落語四天王》や、柳家小さん、古今亭志ん朝の姿も。

 “繁昌亭で一番最初に落語を演った噺家”壱之輔は「手水廻し」。田舎弁が途中からあやふやになるも、最後まで手堅い運びで。

 つづいて東京からのゲストで喬太郎が、JR の喫煙者迫害を立ち上がって切々と訴え、ウルトラマン(初代)と帰ってきたウルトラマンのスペシウム光線の発射ポーズの違いを実演で詳細に解説し、ギザ十への思いを語ってから、「崇徳院」かと思わせて「擬宝珠」を。金気の物をなめるのが趣味の若旦那がわずらう噺で、喬太郎が埋もれた古典を発掘・再構成したそう。気持ち悪さ満載で、お得意の落語世界を崩すクスグリも随所に。

 福笑の登場に大向うも。物忘れの小咄から、「死ぬのは先の人から順番」とか、ムチャな前振りから「葬儀屋さん」へ。遺産相続でもめる兄弟と葬儀屋とのあれこれ。いつもより勢いはやや抑えめながら、福笑ならではのブラックなチョイス。

 中入りを挟んで、鶴瓶は開口一番「福笑云う人、おかしいでしょ?」。松鶴へ入門するとき兄弟子の福笑に金を取られかけた話から、福笑のムチャなエピソードいろいろ。春團治師匠とのエピソードも挟んで、唐突に「Always お母ちゃんの笑顔」へ。学少年(鶴瓶)と母親とのビックリ合戦。ネタに入ってからはやや走り気味で、笑い所も流れた感じ。

 トリの春團治登場に、あちこちから大向うが掛かる。記念の会と云うことで、マクラの挨拶に笑いも交えてきっちりと。
 「お玉牛」は、前半の村の若い連中のワチャワチャと、後半のムチャ者の夜這いが見もの。とくに牛の尾の動きが秀逸で、この場面は何度観てもおもしろい。


 ゲストはかなり濃い組み合わせでしたが、それだけに満足度もひとしお。とくに喬太郎さんは東京からのゲストと云うことを逆手に取って、こんな記念の会でも演りたい放題でした。
 春團治師匠は、口跡はやや頼りないところもありますが、厳かなたたずまいと美しい所作はまだまだ健在です。表情もクルクル変わりますし、まだまだ現役でがんばっていただきたいです。

 それにしても、客席から携帯電話の着信音が頻繁に。緊急電話を気にしなければならない人は落語会なんかにきてる場合ではないでしょうし、そうでない人はマナー・モードではなく電源を切っていただき、切り方がわからない人は携帯してこないように。

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ALICE COOPER - Japan Tour 2008

2008/3/27 @松下 IMP ホール


 アリス・クーパー、奇跡の来日!
 日本じゃ人気もないし、アルバムも出てないし、日本公演の理由が見つからないんですが、ファンとしては生で観られるってことなんですから、やっぱり素直にうれしいです。

 会社帰りのオール・スタンディングなんで後方で観ようと開場後に会場へ行ったんですが、外に「本日は自由席となりました」との張り紙。「なんじゃ?」と思いながら会場入りすると、椅子が出てました。入場整理番号が 4 番だったんで、こんなことなら早く行くべきでした。ガックリ。
 気を取り直し、後方ブロック最前列を確保してグッズ売り場へ。オフィシャル・グッズを買う機会なんてもうないだろうと、パーカーと T シャツを購入。


 ステージは ALICE COOPER の名前入り幕で覆われており、客電が落ちるとそこにアリスのシルエットが。さらにその後ろから別の男のシルエットがあらわれ、手に持ったサーベルでアリスをひと突き! 幕が引き落とされると、刺されたのは偽者で、サーベルを持っていたのが本物のアリス! このオープニングだけで大興奮!
 アリスは黒を基調とした衣装で、アップな“Under My Wheels”、スローな“I'm Eighteen”と、人気曲にしびれる。新しめの“Lost In America”や“Feed My Frankenstein”もフォローしてるあたり、アリスに否定する過去はないよう。

 それにしても、アリスはステージを右へ左へよく動く。走り回ると云うことはないが、ムチなんかの小道具を使って視覚的な演出をたっぷり。愛娘のキャリコ・クーパーも登場してステージを彩る。
 途中、キャリコが黒装束の連中を引き連れ、アリス専用のマイクが持てるよう片手の先だけ開いている拘束服でアリスを捕縛。それをアリス自ら引きちぎることでまた大盛り上がり。
 人気曲がメドレーで次々と流れるなか、キャリコが乳母車を押して登場。アリスがこれを奪うと、乳母車を自ら押しながら、なぜか乳母車に設置されたマイクで歌いつつステージを移動。
 再びアリスが黒装束の連中に拘束服で捕縛され、今度は下手から絞首刑台があらわれ、ついに死刑執行! そこで流れるのが“I Love The Dead”! もちろん大合唱!
 そして何事もなかったように白装束に着替えたアリスが登場し、大人気“School's Out”で本編終了。

 アンコールでは、サーベルに刺したアリス紙幣を客席にバラまきながらの“Billion Dollar Babies”、ヒット曲“Poison”、星条旗をあしらった衣装で“Elected”と、おおいに盛り上がって大団円。


 途中で巨大風船が客席に投げ込まれたり、キャリコが唐突にバレエを踊ったり、とにかく観客をたのしませる演出てんこ盛りです。曲は全体的にポップですし、ロック好きならかなりたのしめたと思います。私も大満足!
 でも‥‥もう来日公演はないでしょうねぇ。


  1. It's Hot Tonight
  2. No More Mr. Nice Guy
  3. Under My Wheels
  4. I'm Eighteen
  5. Is It My Body?
  6. Woman Of Mass Distraction
  7. Lost In America
  8. Feed My Frankenstein
  9. Be My Lover
  10. Dirty Diamonds
  11. Muscle Of Love
  12. Desperado
  13. Halo Of Flies
  14. Welcome To My Nightmare
  15. Cold Ethyl
  16. Only Women Bleed
  17. Steven
  18. Dead Babies
  19. Ballad Of Dwight Fry
  20. Devils Food
  21. Killer
  22. I Love The Dead
  23. School's Out

  24. Billion Dollar Babies
  25. Poison
  26. Elected

ALICE COOPER

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坂口修一 Solo Act Live 『火曜日のシュウイチ』

2008/3/25 @in→dependent theatre 1st

※ Stage 100


 とうとう 1 年間つづいた『火曜日のシュウイチ』も最終ステージ。
 かなりの予約が入ってたようで、初めて入場整理番号札が配布されました。両サイドの通路にも補助席が置かれ、100 人くらい入ってたと思います。通路が完全に埋まってました。
 客入れにかなり時間が掛かり、20 分遅れでスタート。


 最後のメニューは↓こちら。

  • オープニング
  • 『天にのぼりたいとふとおもい』
  • シュウイチの輪
  • SyuTube
  • 『ミッド・ナイト・エクスプレス』 第 50 話 「生誕」
  • エンディング

月替わりゲスト作家作品 『天にのぼりたいとふとおもい』
 自宅の部屋に突如現れた見知らぬおっさんの幽霊は、11 歳のときに自殺した同級生だった。
[作・演出:鈴江俊郎(office 白ヒ沼)]

超短編連続ドラマ 『ミッド・ナイト・エクスプレス』 第 50 話 「生誕」
 駅ホスト対決から 10 年後、月面列車開発の責任者となった田々南徹。現場の指揮をしなければならない立場のはずが、開通直前になって単独地球へ。(全 50 話)
[作・演出:サシマユタカ]

 月替わりゲスト作家作品も、なんだか浮き足立った感じでスタート。さすがに 4 週 8 ステージ目と云うだけあって、全体にこなれた印象。逆に云えば、引っかかりが少し少なくなってたかも。ちょっとイラッとさせられるような、不思議な空気感は健在。

 「シュウイチの輪」では T∀NTRYTHM メンバーが勢揃い。加三修、田所草子、菊池秀之、大林剛士に加え、『火曜日のシュウイチ』レギュラー・スタッフのサシマユタカ、児島塁、そして坂口修一。解散後に全員が揃ったことはなかったそうで、ちょっとした同窓会みたいな雰囲気に。

 「SyuTube」のコーナーにも、最後と云うことでたくさんの投稿が。なんだか《100 文字以内》と云う縛りが形骸化してるようだったが、まぁそこらはお遊びコーナーゆえ、誰もツッコまない。(以前は坂口自身が時々ツッコんでいたが)

 そして最後の『ミッド・ナイト・エクスプレス』はハッピー・エンド。田々南徹とシルバーフォックスとの宿命は次世代へ。
 最後に 1 年間のキャストをつづったスタッフ・ロールが圧巻。そして最後まで遊びが多い。こんな準備を短時間でこなしていることに脱帽。

 最後の「火曜日のシュウイチ! 終わりだよ」コールのあと、カーテン・コールで戻ってきた坂口にはスタンディング・オベーションで惜しみない拍手が。感慨無量。


 終演は 23 時前で、ちょうど 2 時間くらいのステージでした。
 本公演の DVD が急遽発売されることになり、月替わりゲスト作家作品 12 巻と、『ミッド・ナイト・エクスプレス』全 6 巻の、計 18 巻。サントラ CD も併せて大人買い。

 とにかく手作り感満点でチープなはずなのに、毎回なんともあったかいステージでした。今回は 100 ステージ完走されたお客さんへの表彰もあったりしましたし、ステージと客席とのつながりが演劇を超えた独自のイヴェントに変えた一因だったと思います。
 演劇版寄席って感じで、毎週火曜日にあそこへ行けば坂口修一ショーが観られるって云う、よくよく考えれば贅沢な 1 年でした。
 坂口さん自身はこのあとも参加公演が目白押しで休む間もないって感じですが、しばらく充電して、いつかよりパワーアップした『火曜日のシュウイチ セカンド・シーズン』を届けていただきたいです。

 坂口さん、スタッフのみなさん、1 年間お疲れさまでした。
 そして、ありがとうございました。

火曜日のシュウイチ Stage 100

火曜日のシュウイチ
坂口修一の日記

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名探偵ナンコ よみがえれ!探偵講談

2008/3/23 @本遇寺

  • 旭堂南湖 『太閤記』より「天王山の取りやり」
  • 旭堂南湖 『大疑獄』より「多湖探偵登場」
    ―― 中入り ――
  • 芦辺拓・南湖 《対談:探偵講談と探偵小説あれこれ》

※ 第 39 回


 久々に名探偵。交通費節約のため、地下鉄「肥後橋」駅から小雨の降るなかテクテクと。到着すると丁度準備中で、ちょっと手伝ったり。
 入りは 15 人ほど。まずまずでしょうか。


 入門して 10 年になり、これまでを振り返って講談師生活への思いから、旭堂南左衛門の新弟子・旭堂南舟の話題など。さらに『名探偵ナンコ』の歩みも振り返る。何度かの再演も含まれているが、隔月とは云え 30 本以上のネタおろしはスゴい。

 まずは古典『太閤記』より「天王山の取りやり」。本能寺の変のあと、明智光秀と羽柴秀吉の天王山をめぐる攻防。秀吉方がいかにして天王山を手中にしたか、その顛末をたっぷりと。

 つづいてエミール・ガボリオの『ルコック探偵』を丸亭素人が翻訳した『大疑獄』の導入部。舞台は 150 年ほど前のフランスはパリ。夜警中に死体が発見され、逮捕された容疑者は殺害を否認。やや未整理ながら、ミステリーの導入をたっぷり。続きが気になる。

 中入りを挟んで、芦辺拓(作家)と南湖との対談。『ルコック探偵』にまつわる話をたっぷり。講談界の過去・現在・未来についての話題も。
 これまで『名探偵ナンコ』で演られた作品から、次回の 40 回記念会へのリクエストを会場アンケート。結果、次回は「ルパン対ホームズ」に決定。


 『大疑獄』は雀のおやどでの『講談毎日亭』で演られるようです。ミステリー物の続き読みがちょっと気になります。
 南湖さん自身は探偵講談や古典講談を分類することなく、すべて講談であると云う視点で会の再編を考えているようです。

 次回の 40 回記念会は 5 月 25 日(日)です。

正直南湖

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第六次 雀三郎みなみ亭

2008/3/22 @TORII HALL

【雀三郎長講の巻】

  • 桂雀太 「天災」
  • 桂雀三郎 「地獄八景亡者戯」
    ―― 中入り ――
  • 林家染二 「近日息子」
  • 桂雀三郎 「らくだ」


 早くからお客さんが詰め掛け、150 人くらいの大入り超満員札止め。中央の通路にも丸椅子が置かれて、後方には立ち見も。ものすごい入りです。こんなに入った TORII HALL は初めて。
 この日は雀三郎さんが長講 2 席を演ると云う趣向。


 超満員に配慮してか、早めに二番太鼓が入り、5 分ほど早く雀太が登場して開演。「天災」はいらちの男のキャラが強烈で、ゲンコツで鼻っ柱めがけての「ここや、バーン! 鼻血、ダー!」の繰り返しが効果的。

 雀三郎の 1 席目は、まず会の趣向について。客足のテコ入れに長講の会を企画するも「私の『地獄』は長いことないですし、『らくだ』もサゲまで演るわけじゃありませんし」に客席から「ぇえーーー!」。
 雀三郎の「地獄八景亡者戯」はトントントンと軽快に。閻魔の庁での一芸披露では自虐的な一瞬芸が見物。ネタは 50 分ほど。

 中入りを挟んで、染二は息子のエピソードから「近日息子」へ入るも、なぜかカミカミ。後半、近所の連中のやり取りでキレる場面は染二の真骨頂。

 雀三郎の 2 席目は、スッと「らくだ」へ。こちらもテンポ良く。脳天の熊五郎の迫力もさることながら、酔った紙屑屋の人の変わりようが秀逸。焼き場へ行くところまでで 35 分ほど。


 たしかに雀三郎さんの「地獄」と「らくだ」はいずれもテンポ良くて、時間的には他の方が演るよりかなり短めでした。それでもあちこちに雀三郎さんの人柄がにじみ出た感じになっていて、独特の味わいと満足感がありました。

 ただ、この日は開場時にドタバタがあり、その際に猛烈に気分を害しました。雀太さんの充実の高座である程度は気分が晴れた感もありましたが、笑いを求めに行ってるのに苦々しい心持ちで帰ることになるとは‥‥。
 雀三郎さんに責任はありませんし、事前準備である程度回避できたことではありましたが、今後は会のチョイスさえ慎重にならざるを得ません。まぁ「観なくても死なない」と思って取捨選択すれば良いと云うことでしょう。人の振り見て我が振り直します。

歌う落語家・桂雀三郎

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TOKIO Live Tour 2008 “SUGAR”

2008/3/20 @大阪城ホール


 なぜかチケットが廻ってきまして、いつもの落語倶楽部のメンバーで TOKIO のライヴへ。初ジャニーズです。繁昌亭に寄ってたもんで会場着がギリギリになり、グッズ売り場をのぞけなかったのがチと残念。
 この日は立ち見も出る大入りで、当たり前ですが女性客が 99 % 近いです。

 ステージ・セットがかなり豪華で、メイン・ステージとセンター・ステージとバック・ステージをつなぐ花道がアリーナ中央を縦断。メイン・ステージの両翼の迫り出しもかなりあり、メンバーができるだけファンに近づけるような配慮がなされてます。
 メイン・ステージは和風の装飾で統一されており、スタンドの迫り出しには電飾が設置され、とにかく金がかかってます。


 暗転して 1 曲目の“宙船(そらふね)”は歌い出しをア・カペラで。観客が意外とおとなしい。予習用 MD で楽曲は聴いていたが、後方にブラスとストリングを従えて、音はかなり厚め。サウンド・バランスは取れていている印象。
 長瀬智也〈Vo〉もほとんどの曲でギターを弾くが、それよりステージを動いた方が観るライヴになって良いような。城島茂〈G〉や山口達也〈B〉はそこそこ動いている。

 途中、メンバーがセンター・ステージに集まってわりと長めのトーク・コーナー。前日の大阪公演のあと、フィギュアスケート番組のために東京へ戻っていた国分太一〈Key〉の話から、楽屋話的なゆるぅ~いグダグダ感がなんとも独特の雰囲気。

 “本日、未熟者”での松岡昌宏〈Ds〉の和太鼓ソロはイケてるのか!?!? 所々の不思議な演出をのぞけば、普通のロック・バンドのコンサートでたのしみやすい。不思議な演出もおもしろいが。
 終盤の“JUNBO”で観客がジェット風船を発射。長瀬からのメッセージのあとの“sugar”で本編終了。
 最後の最後の“城島ソング 2008”はメンバーが出演する CM で構成されたメンバー紹介曲。パターンはいろいろあるみたいだが、ラストの“城島ソング”は毎回恒例とか。
 全部終わってからメンバーがステージを練り歩いてお愛想。ここらはアイドルらしい。


 予習用 MD で助かったところもありますが、もともと知ってた曲も多かったですし、想像以上にロック・バンドっぽくて、普通にたのしめました。お客さんがもっとキャーキャー云ってるかと思ったんですが、経を聴いてたのしんでる感じでした。
 それにしても、メタボなお姉さまが多かったのは気のせい!?!?


  1. 宙船(そらふね)
  2. 青春(SEI SYuN)
  3. AMBITIOUS JAPAN!
  4. do! do! do!
  5. Sweet Sick Honey
  6. ALIVE-LIFE
  7. undid
  8. リプライ
  9. ひかりのまち
    --- Talk ---
  10. どいつもこいつも
  11. Stardust Lover Orchestra
  12. 本日、未熟者
  13. ラン・フリー(スワン・ダンスを君と)
  14. LOOP ~愛しい日々のメロディー~
  15. 明日を目指して
  16. SONIC DRIVE!
  17. JUNBO
  18. sugar

  19. Cadence
  20. 城島ソング 2008

TOKIO

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坂口修一 Solo Act Live 『火曜日のシュウイチ』

2008/3/18 @in→dependent theatre 1st

※ Stage 98


 とうとう『火曜日のシュウイチ』もラス前。『ミッド・ナイト・エクスプレス』の第 50 話はエピローグ的な内容になるため、今回の第 49 話が実質的な最終話になると云うアナウンスがされたこともあってか、70 人くらいの大入り。
 ようやくスタンプ・カードに 12 個貯まったんで、ミニ座布団をゲット!


 この日のメニューは↓こちら。

  • オープニング
  • 『天にのぼりたいとふとおもい』
  • シュウイチの輪
  • SyuTube
  • 『ミッド・ナイト・エクスプレス』 第 49 話 「ミッド・ナイト・エクスプレス」
  • エンディング

月替わりゲスト作家作品 『天にのぼりたいとふとおもい』
 自宅の部屋に突如現れた見知らぬおっさんの幽霊は、11 歳のときに自殺した同級生だった。
[作・演出:鈴江俊郎(office 白ヒ沼)]

超短編連続ドラマ 『ミッド・ナイト・エクスプレス』 第 49 話 「ミッド・ナイト・エクスプレス」
 終電の出た深夜の阪急「梅田」駅のホームに現れたのは、押し工養成装置を整備した車両だった。(全 50 話)
[作・演出:サシマユタカ]

 最後の月替わりゲスト作家作品は、幽霊らしくない幽霊のひとり語り。最後の最後にひとり芝居らしいひとり芝居。尺もほど良く、坂口の良さがたっぷりにじみ出た雰囲気。

 「シュウイチの輪」には、赤星マサノリ(sunday)が登場。旧知の間柄でええ具合のグダグダ感。次回のお友達紹介では、なんと東京に活躍の場を移した元 T∀NTRYTHM の加三修を。これには坂口もビックリ。

 最後が近いと云うことで「SyuTube」に投稿。ネタ系投稿でゆるい笑いを誘えたんで、まずまず成功。ひと安心。

 物販コーナーにて 300 円で売られていた T シャツに登場人物の名前が入っており、それを買った観客が『ミッド・ナイト・エクスプレス』劇中にエキストラとして登場。これでもひとり芝居!?!?
 押し工養成装置の乗客としてこれまで登場したキャラクターを総動員。名前すら出てこなかったようなこまかい超脇役までをも引っ張り出しての大団円。そのほかの観客も走る列車の背景として参加し、まさに会場が一体となった瞬間。


 観客をも巻き込んでの演出に脱帽です。まさに大団円で、満足感に満たされました。反面、これがもう終わるのかと云う一抹の寂しさも。
 とにもかくにも次回がラスト!

火曜日のシュウイチ
坂口修一の日記

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月亭遊方・三遊亭白鳥 二人会

2008/3/17 @天満天神繁昌亭

  • 遊方・白鳥 《ごあいさつ》
  • 匿名希望 「 」
  • 月亭遊方 「酔いどれ交番所」
  • 三遊亭白鳥 「ナースコール」
    ―― 中入り ――
  • 月亭遊方 「ペンギン・ア・コーゴー」
  • 三遊亭白鳥 「ハラペコ奇談」
  • 遊方・白鳥 《ごあいさつ》

※ 第 2 回
※ すべて自作ネタ


 いまノリにノッてる遊方さんと、関西でも人気が定着しつつある白鳥さんによる、繁昌亭での二人会の第 2 弾。期待感も手伝って、かなり気合いを入れて前売り買ったんですけど、フタを開けてみると 1 階席に 8 割程度とやや少なめ。この日はいろいろと会が重なったのが原因だと思います。
 今回は《変な子ちゃん》特集と云うことで、遊方さんと白鳥さんがちょっと(かなり?)変わった女の子の出てくる噺をそれぞれ口演すると云う趣向。


続きを読む "月亭遊方・三遊亭白鳥 二人会"

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こごろうの会

2008/3/15 @太融寺本坊

  • 桂ひろば 「阿弥陀池」
  • 桂こごろう 「崇徳院」
  • 桂雀松 「稽古屋」
  • 桂こごろう 「一文笛」

※ その 14


 ひさびさのようでじつは 1 回抜けただけだったこごろうさんの会へ。
 土曜の昼の勉強会は初めてで、こごろうさんにとって土日の昼は独演会なんかの特別な会のためのとっておきだったそう。土曜の昼に開かれる桂千朝さんの勉強会がいつも大入りだったんで自分でも‥‥と思い立ち、その思惑どおり 100 人以上の入りに。


 開口一番はインドひとり旅から帰国したばかりのひろばは、日に焼けてやや浅黒く、精悍な面持ち。インドでだまされまくった話の詳細を知りたい方は ブログ で、とのこと。
 「阿弥陀池」は後半がやや走り気味になってしまったが、メリハリが効いててなかなか良い感じ。全体のバランスが取れてくればかなり良くなりそう。

 こごろうの 1 席目は会の案内ハガキの失敗談から。曜日を間違って記載してしまい、しかもそんなときに限って自身の名簿に併せてラクゴリラの名簿でも送っていて、訂正の案内ハガキでえらい出銭に。おまけでひろばのおもしろエピソードをたっぷり紹介。
 「崇徳院」はクスグリてんこ盛り。熊五郎のキャラが秀逸で、耳馴染みのない言葉を聞き取れなかったり、表情の変化がクルクル変わったり。笑いたっぷりで、最後は「一対の夫婦ができると云う‥‥」でほっこりと。

 ゲストの雀松は自身の勉強会『雀松向上委員会』での《雀松時遊本舗》的ダジャレをマクラに「稽古屋」を。あいかわらず登場人物がみなかわいらしい。稽古屋での場面もやわらかで、サゲは地唄の「すり鉢」を使ったもの。

 こごろうの 2 席目は、次回の予告だけして本題へ‥‥のはずが、ここでも日を云い間違える。本人は気付かないままネタおろしの「一文笛」へ。
 序盤は快調だったが、ネタが入りきっていなかったのか、それとも迷いがあったのか、途中から言葉を探りさぐり選びながらと云った感じになって、どうにもリズムが悪い。


 「一文笛」はこごろうさんのニンに合ってそうで期待してましたが、チと残念な出来でした。次回以降に期待です。逆に「崇徳院」はこごろうさんの味が出まくりで、爆笑の連続でした。
 高座と客席にマイクが設置されていて、こごろうさんの高座は録音され、昔の音源と併せてデジタル・ラジオで放送されるそうです。デジタル・ラジオはまだ試験放送中で、聴取機器もあまり出回ってませんが、古典コンテンツが次世代メディアに乗るってのもおもしろいですね。

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南湖だんご 旭堂南湖話術研究会

2008/3/14 @上方亭 (ワッハ上方 小演芸場)

【赤穂義士伝 其の五 堀部安兵衛 3】

  • 旭堂南湖 『紙芝居 原始怪物ガニラ』
  • 旭堂南湖 『赤穂義士銘々伝』より「喧嘩安兵衛と呼ばれる事」

※ 38


 雨の金曜日と云うことで難波周辺の道路が大渋滞。バスで移動してたんで遅刻しかけましたが、開演ギリギリに滑り込み。
 最近はなかなかツ離れしなかった『南湖だんご』ですが、この日は 15 人ほどの入り。だんごになにがあったんでしょう?


 この 4 月で入門 10 年目を迎えることから、亡くなられた師匠の三代目・旭堂南陵のことや初舞台のことなど、講談師になってからの思い出をいろいろ。
 この日は『原始怪物ガニラ』の作画者・左久良五郎(酒井七馬)のご遺族が来られていると云うことで、 昨夏の横浜公演 以来は封印していたガニラを第 3 話まで特別上演。商売としての紙芝居の成り立ちや、講談との類似点などを合間に挟みつつ。

 本題は『赤穂義士銘々伝』より堀部安兵衛の話。中山家の安左衛門の息子・安太郎が芸者・こさんと駆け落ちし、ふたりの間に生まれた安之助が後の堀部安兵衛。こさんは安之助を産んですぐに亡くなり、病気がちの父を献身的に看病する幼い安之助。祖父・安左衛門と偶然出会い、強盗に殺された父・安太郎の仇を 9 歳にして討つ‥‥と云う、前回までのあらすじをダイジェストで。
 祖父を頼って武士となった安之助は、名前を安兵衛と改める。文武両道の見事な侍となるも、酒におぼれる。金のない安兵衛は、喧嘩の仲裁を名目に酒にありつく。
 何度かしゃべっている前半に比べ、後半はやや未整理ながら、安兵衛の人間クサさをたっぷり 1 時間強。


 ガニラで程良く客席がほぐれ、堀部安兵衛も所々に笑いをはさんで、終始なごやかな雰囲気の約 1 時間半の公演でした。
 堀部安兵衛の方は年末の読み終わりを目標に少しずつの読み進めですが、未整理部分が少し気になりますね。おそらく後半は初演でしょうから、ここらは今後に期待!でしょう。

正直南湖

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枚岡寄席

2008/3/8 @枚岡神社 鶏鳴殿

【枚岡で桂都丸の落語を聞こう!】

  • 桂さん都 「つる」
  • 桂都丸 「宿題」 (作:桂三枝)
  • 桂春團治 「祝いのし」
    ―― 中入り ――
  • 桂都丸 「百年目」

※ 第 10 回


 『枚岡寄席』は、都丸さんを主任に年 1 回のペースで開催されてるそうで、今年で 10 周年とのこと。ラジオ・フリークの C さんが KBS 京都ラジオ『桂都丸のサークルタウン』で招待券をゲットされまして、そのおこぼれに。ありがたやぁ~。
 近鉄「枚岡」駅すぐの枚岡神社へ。早めに着いて席だけ確保し、近くの梅林へ。まだまだ 3~ 5 分咲きって感じでしたが、天気も眺めも良くて心地良し。
 しばらくして会場へ戻ってみると、お客さんでごった返してえらいことに。公式発表で 296 人とのことで、立ち見のお客さんも。太融寺での『吉朝学習塾』を思い出しました。


 開口一番のさん都は「つる」を口跡良くトントンと。欲を云えば、物知りの甚兵衛が喜六的男に鶴の名前の由来を訊ねられたり、喜六的男が鶴の名前の由来を話そうとして間違えたりするところで、もう少し困りがほしいところ。今後の成長に期待できる高座。

 都丸の 1 席目は、最近の噺家の高学歴化に対して「大学を卒業してどうすんねん。卒業でけへんから噺家になるわけです。京都大学の経済学部を卒業して噺家になったと云う、アホがおるんです」と嘆きつつ、世界各国の外国語講座で爆笑を誘ってから「宿題」へ。小学生の息子が塾から持って帰ってくる算数の宿題に悩む父親の噺。問題を読み解こうとする父親の様子を、誰にもわかりやすいように丁寧に、それでいて困り具合に得も云われぬリアリティーを。

 ゲストの春團治は十周年の挨拶を自己紹介とともに至極慇懃に、記念の席では定番の「祝いのし」を。マイクなしの大広間で声が通るか心配したが、それも杞憂で、しっかりした発声に会場の反応も上々。

 中入りを挟んで都丸の 2 席目は、北新地の寿司屋で師匠の桂ざこばをしくじった話をマクラに、番頭が旦那をしくじる「百年目」を。番頭の厳しさのなかにもやわらかさが感じられ、旦那も同様のやさしさが感じられ、都丸自身の性格が投影されたよう。たっぷり 1 時間に迫る熱演。

 終演後、サイン色紙と CD と携帯ストラップのセットが 10 名に当たる抽選会。サプライズの連続でおおいに盛り上がる。


 ゲストの春團治師匠に負けじと、都丸さんの熱演が印象的でした。番組も良かったですし、これで 1,000 円はかなりお得な会だったと思います。(私はタダでしたけど)

都丸倶楽部

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染二未来十八番

2008/3/7 @天満天神繁昌亭

【三代目林家染二襲名十周年記念】

  • 桂吉坊 「米揚げ笊」
  • 林家染二 「宿替え」
  • 桂春團治 「代書屋」
  • 林家染二 「立ち切れ線香」
    ―― 中入り ――
  • 林家染二 「蛸芝居」

※ 弐之席 初日

 今年のテーマのひとつに「いろんな噺家さんの『立ち切れ線香』を観る」ってのがあって、染二さんがネタ出しされてたんで、この日もチョイス。
 この日も満員で、補助席の数もさらに増やされてました。


 開口一番は染二の高校の後輩にあたる吉坊。よく若く見られると云う話で軽くほぐしてから「米揚げ笊」を。基本に忠実な構成できっちりと、口跡も良く心地良い。とくに後半、米相場師の旦那に、師匠の桂吉朝の演出が色濃く。笊売りの男のしくじりをうまくカットして「つぶれるような品物と、品物が違います」のサゲへ。

 染二の 1 席目は、自身や師匠の林家染丸の引っ越しにまつわる話をマクラに「宿替え」へ。亭主が風呂敷に家財を詰めて運ぼうとする場面から、夫婦のワチャワチャした会話がたのしい。引っ越し先の隣の家でのノロケもテンション高く、プチ下ネタも。サゲは「酒飲んだら我を忘れてしまいます」。

 ゲストの春團治は染二襲名十周年の挨拶を至極慇懃に、あいかわらずの「代書屋」を。河合浅治郎(履歴書を書いてもらいにきた男)のなぜかたのしそうな表情や、代書屋の困惑した表情など、とにかく表情が豊か。代書屋のイラつき加減も秀逸。春團治が目当ての観客も多かったようで、ひとつひとつのクスグリに好リアクション。充実の高座。

 染二の 2 席目は、自身の(後援会長に連れられての)祇園でのエピソードなんかをマクラに「立ち切れ線香」へ。ネタはしっかり繰られていて染二らしい味付けも感じられ、人物のセリフがこまかく場面もわかりやすい。ただ、全体的に駆け足気味でどうも落ち着かない。

 中入りを挟んで染二の 3 席目は「蛸芝居」。こちらも全体にやや性急で、芝居の真似事をする場面もハメモノより所作が先走ってる感じに。


 この日の染二さんの 3 席は滑稽噺に人情噺に芝居噺とバラエティに富んだ番組でしたが、なぜか染二さんの高座がどれも気ぜわしい感じでもったいなかったです。「宿替え」はともかく、「立ち切れ線香」と「蛸芝居」はもっとゆったりとした間合いでたっぷり演ってくれたらかなり印象が変わったと思います。ゲストの春團治師匠とトップの吉坊さんが良かっただけに、チと残念に思いました。

林家染二 オフィシャル・ホームページ

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染二未来十八番

2008/3/2 @天満天神繁昌亭

【三代目林家染二襲名十周年記念】

  • 桂こごろう 「動物園」
  • 林家染二 「軽業講釈」
  • 月亭八方 「始末の極意」
  • 林家染二 「不動坊」
    ―― 中入り ――
  • 林家染二 「らくだ」

※ 壱之席 楽日


 染二さんが襲名十周年を機に、将来の十八番にしようと云うネタを掛ける会です。2 週に渡って週末の金・土・日に各日 3 席ずつ口演。私は 6 日間のうちから 2 日をチョイス。まずは 1 週目の楽日へ。
 通し券のお客さんも 40 人ほどおられたそう。もちろん満員です。


 開口一番のこごろうは自身の十八番「動物園」を。出番位置と時間枠のためか、はたまた客層を察知してか、いつもよりもクスグリがやや少なめであっさり味。最後も「前田はーん!」ではなく「前田さーん!」と。それでもキッチリええ具合に客席を温める。

 染二の 1 席目はマクラで見台や下座の解説からハメモノの例など、初心者向けの落語講座。「軽業講釈」は講釈師のキレッぷりが染二のためにあるような噺。軽業の綱渡りの場面もたのしい。

 ゲストの八方はマクラで沸かせる。東京と大阪のタクシー運転手のエピソードや、病院の医師不足についてなど、いちいちオチがついてておもろい。ここらの話術はさすがとしか云いようがない間合い。
 《MOTTAINAI》にまつわる少年時代のエピソードへと話題をつないで、ここでもしっかり笑わせてから「始末の極意」へ。適度に刈り込んでテンポ良く、緩急自在で心地良い。始末の極意の伝授では、達人のモノローグになって、最後に見習の手をクローズアップすると云う演出。

 染二の 2 席目は「不動坊」は、利吉からボロクソに云われた 3 人と講釈師の表情が豊かでたのしい。天窓から吊るされた講釈師が利吉に恫喝され、紐で吊るされてることを見つけられて「ちょうどいま、私が迷うております」でサゲ。

 中入りを挟んで、染二の 3 席目は「かんかんのう」で登場。西成区の銭湯での風景をマクラに、アウトローの出てくる「らくだ」を。死んだらくだの兄貴分の熊五郎もさることながら、長屋の家主がまた憎々しくて因業そう。紙屑屋の酔態がこれまたスゴい。登場人物みなが悪辣とした表情で、そこがまた人間クサい。


 ゲストの八方さんがいちばんのお目当てだったんですが、マクラはさすがのおもしろさですね。話の内容もさることながら、独特のテンポがあいかわらず心地良かったです。
 染二さんはどのネタも表情が活き活きとしてて良かったと思います。とくに「らくだ」では、熊五郎→家主→紙屑屋と、どんどんワル度が上がってました。

林家染二 オフィシャル・ホームページ

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片塩寄席

2008/3/1 @片塩コミュニティーセンター

  • 桂文鹿 「貧乏花見」
  • 旭堂南湖 『寛政力士伝』より「谷風の人情相撲」
  • りんりん亭りん吉 「鯛」 (作:桂三枝)
  • 桂三金 「二人癖」

※ 第 13 回


 近所の定例会と云うことでのんびり出掛けたんですが、のんびりし過ぎて開場後に到着したらえらい人・ヒト・ひと。会場は超満員で「立ち見になります」と云われたんで、帰ろうかと思ったくらいです。結局、立ち見で参戦しました。入りは 130 人越え。
 あとで知ったんですが、この日出演のりんりん亭りん吉ちゃんのことが讀賣新聞や 奈良新聞 に載って、近所の小学 3 年生の女の子が演じる落語をひと目見ようと云うお客さんが押し寄せたようです。スゴいですね。取材のカメラも入ってました。


 主任の文鹿が番組構成上、致し方なくトップのポジションに。番組紹介から季節の話へとマクラをつないで「貧乏花見」を。教科書どおりと云った丁寧な口跡が心地良い。玉子焼きに見立てた沢庵を音を、立てずに食べようと口の中でねぶりにねぶって、それでも飲み込むのに苦労する、その表情がたのしい。

 南湖は真田十勇士や赤穂義士四十七士で講談の雰囲気を紹介しつつ、大相撲大阪場所の季節に『寛政力士伝』より「谷風の人情相撲」。横綱の谷風が貧乏の佐野山を気遣ってそれらしく負けてやる片八百長の話。朝青龍ネタを随所に挟み込んで笑いを誘いつつ、谷風のええ人ぶりをたっぷりと。

 お待ちかねのりん吉の登場に拍手喝采。初めて観るが、声量こそないものの、物怖じしないしっかりしたしゃべり口調にビックリ。魚偏の漢字いろいろのマクラから桂三枝・作の「鯛」へ。活け魚料理屋のいけすの鯛たちの噺。さすがに長老のジンジロはムリがあるも、ネタはキッチリ丁寧に。オリジナルのサゲにひと工夫してわかりやすく。

 トリの三金が始まると、立ち見客を中心に 30 人ほどが退場。さらにマクラで鳴った携帯にその場で出てしまう始末。これはチと気の毒。それでもたっぷりめのマクラでガサガサしてた客席を落ち着かせてから「二人癖」を。とくに「一杯飲める」の男の表情が秀逸。だましだまされの展開が小学生にもバカウケ。


 バラエティに富んだ番組で、あっと云う間の 2 時間でした。立ち見で中入りなしはツラいかなと思いましたが、後ろの壁にもたれられましたし、りん吉ちゃんが終わったら空席ができて三金さんは座って観られましたし、疲労はさほどでもありませんでした。なによりどの高座も熱演でウケも上々で、たっぷりたのしませていただきました。
 それにしてもりん吉ちゃんはスゴいですねぇ。すでに 7 本ほど持ちネタがあるそうです。丁稚や子どもの出てくる噺はたのしいでしょうね。また観てみたいです。

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