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文楽 4 月公演

2008/4/13 @国立文楽劇場

【第 1 部】

  • 競伊勢物語はでくらべいせものがたり
    • 玉水渕の段
    • 春日村の段
  • 勧進帳かんじんちょう

【第 2 部】

  • 日吉丸稚桜ひよしまるわかきのさくら
    • 駒木山城中の段
  • 桂川連理柵かつらがわれんりのしがらみ
    • 石部宿屋の段
    • 六角堂の段
    • 帯屋の段
    • 道行朧の桂川

※ 第 110 回


 今回は『勧進帳』が掛かると云うことでか、前売りの出足が早かったです。こんなとき、週末しか行けないサラリーマンはツラいですね。仕方がないんで、第 1 部はサイドの高台から鑑賞。こっから観るのは初めてでした。
 その第 1 部は 9 割以上の入り。ちょっと早めに行って予習をしとこうと、ロビーでパンフレットを読んでたんですが、団体客がかなり多かったです。


 『競伊勢物語』は在原業平が絡む時代物で、皇位継承権をめぐるふたりの親王の争いに業平が巻き込まれる。これがかなりややこしい展開で難しい。
 業平をかくまう豆四郎の女房が、母親に処罰の手が掛かるのを避けるためわざと自分を勘当させるよう仕向けるが、このときの云い草が「風呂が沸いてない? 娘を風呂に入れたくないのか!」みたいな感じで、思わず吹き出しそうに。

 『勧進帳』は義経と弁慶の話で、これも時代物。関所を通過するときに見つかりそうになった義経を、弁慶が「おのれが義経に似てるから疑われるのじゃ!」と金剛杖で打ちすえ、その場をやり過ごす。主君を思うがゆえに手を上げねばならない弁慶のつらさが伝わってくる。
 弁慶の舞に見られる静と動のコントラストや、六方を踏んで退場する弁慶など、演出の随所に様式美を感じる。


 第 2 部までの短い入れ替え時間に遅めの昼食をとダッシュでロビーへ出ると、人間国宝・竹本住大夫の御姿が! 我が目を疑いつつカレー屋へ。
 昼食後、ホッとひと息つきつつ会場へ。落語ファン的には第 2 部のお半長がお目当てなんですが、こちらは 6 割程度の入り。


 『日吉丸稚桜』は日吉丸(後の豊臣秀吉)の出生から描かれた時代物で、「駒木山城中の段」は墨俣の一夜城以後の話。とにかく人間関係が複雑で、ほとんど内容を理解できず。しかも唐突に自害する者がいたり、それを放ったらかしで話が進んだりと、構成にも無理があり、どうも入り込めずうつらうつら‥‥。

 『桂川連理柵』は落語「胴乱の幸助」でもおなじみの世話物。継母おとせに長右衛門が詰め寄られる「帯屋の段」には笑いもあり、長丁場を感じさせない構成の妙。
 親子ほども年の差のあるお半と長右衛門の道行は因果のようでいて、それを引き寄せてしまっているのが人間の業であることと、そしてなによりも、死ぬことでしか悲恋を終結させることのできない時代の窮屈さを感じさせる。


 今回はとにかくお半長が良かったです。もともと興味があったこともありますが、ドラマとしてのおもしろさを堪能できました。
 一方、やっぱり時代物は難しいですね。『勧進帳』は物語よりも演出でたのしませる構成だったんで理解も容易でしたが、『競伊勢物語』と『日吉丸稚桜』は人物の相関関係が複雑で、「実は‥‥」と云うトピックスも多く、鑑賞中はほとんど理解できず、勉強不足・予習不足を痛感しました。

国立文楽劇場

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