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さざんか寄席

2008/8/31 @大和高田さざんかホール・小ホール

  • 林家染雀 「化け物使い」
  • 桂あやめ 「義理ギリコミュニケーション」 (作:桂あやめ)
  • 笑福亭鶴笑 「パペット落語 立体西遊記」 (作:笑福亭鶴笑)
    ―― 中入り ――
  • 姉様キングス 《音曲漫才》
  • 笑福亭松枝 「花筏」

※ 第 13 回


 地元のさざんかホールで毎年おこなわれてる『さざんか寄席』へ。当日券も出てたようですが、230 席余りの会場はほぼ満席に。


 トップの染雀は、夏休みで客席に子どもも多かろうと云うことで「化け物使い」を。宿替え先が化け物屋敷だと云う噂を聞いて怯えてしまった女房を里へ帰らせ、亭主はひとりでのんびり‥‥と云う型で、これは笑福亭鶴瓶に付けてもらったそう。化け物に物怖じしない亭主と物喜びしない染雀とが妙にマッチ。

 あやめは先週の昼席同様、『徹子の部屋』に出演したときの話で笑わせてから「義理ギリコミュニケーション」を。嫁姑二代の軋轢をコミカルに。嫁のハイテンションもさることながら、姑のチクチクネチネチ具合がなんとも云えない。歴史は繰り返す、のおもしろさ。

 鶴笑は出てくるなりたのしい。マクラ代わりの日本昔話(桃太郎、花咲か爺さん、鶴の恩返し)で笑わせて、紙切り(浦島太郎、ミッキーマウス、似顔切り)でガッチリつかむ。高座と客席の間に距離があってパペット落語「立体西遊記」はちょっと演りにくそうだったが、それでも大爆笑。

 中入りを挟んで、究極の色物の姉様キングス。登場するなり受け入れられた感ありのリアクション。この日は A 面仕様で都々逸、ストトン節、阿呆陀羅経。

 トリの松枝は上方落語協会での会長選挙の模様をマクラに、「花筏」を丁寧に。最後はたっぷりの落語できっちり締める。


 姉キンがお目当てだったんですが、鶴笑さんでも爆笑でしたし、満足度の高い会でした。よくよく考えてみると、色物 2 本ですよね。まぁおもしろかったんで全然 OK です。

大和高田さざんかホール

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好二郎・由瓶 ふたり会

2008/8/30 @天満天神繁昌亭

【好二郎真打ち昇進二日前、繁昌亭に見参!!】

  • 由瓶・好二郎 《ごあいさつトーク》
  • 桂雀五郎 「手水廻し」
  • 三遊亭好二郎 「宗論」
  • 笑福亭由瓶 「はてなの茶碗」
    ―― 中入り ――
  • 笑福亭由瓶 「看板の一」
  • 三遊亭好二郎 「猫の災難」


 9 月に真打ちへ昇進して兼好となる好二郎さんを迎え、由瓶さんとの二人会。東京では年 3 回のペースで 3 年くらいつづいてるそうですが、大阪では初となります。
 2 階を閉鎖し、1 階がほぼ満席。当日券が伸びたそうで、上々の入りでしょう。好二郎さんをお目当てに各地から遠征されてたようです。


 開演ちょっと前に緞帳が上がって由瓶と好二郎でうだうだトークを 15 分ほど。東京では開場と同時にスタートして 30 分ほどしゃべってるそう。由瓶の必死さと好二郎のさわやかな毒気の対比がなんともおもしろい。

 雀五郎は厳しい修行のマクラから「手水廻し」を。繰れまくりで細部までかなり工夫が施されていて、かなりおもしろい。

 由瓶の 1 席目は自虐的マクラたっぷり。「はてなの茶碗」は、演出面はきっちり丁寧だが、やはりイントネーションが気になる。
 2 席目の「看板の一」は、江戸っ子の親父っさんと上方連中との対比がなかなか。ただ、最初に一に張る肝心なセリフが流れてしまったり、残念な場面があちこちに。

 好二郎の 1 席目は「待ってました!」の大向うに迎えられて、マクラで自己紹介から真打ち披露会見の話など。二世の噺家の話題から親子の話へとつないで「宗論」へ。キリスト教徒の息子の納まり具合と妙な抑揚、父親のボケを含んだツッコミがおかしい。
 2 席目の「猫の災難」は、弟分の酔態にやや不自然さが感じられるものの、隣家からもらった猫のお余りの鯛の尾頭(のみ)に(思いこみで勝手に)振り回される兄貴分がなんとも気の毒。


 好二郎さんは上手さが光ってましたが、ちょっとイヤミなキャラが出てくる噺ならもっと真価を発揮すると思います。兼好になって、もっと来阪していただきたいですね。
 雀五郎さんもメキメキ腕を上げてますね。今後がたのしみです。
 由瓶さんは自分の会でリラックスした感じではありましたが、なまりを矯正することと、ニンに合った噺をチョイスすることが必要と思います。

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月亭会

2008/8/30 @アークカルチャースタジオ

  • 月亭八方 《ごあいさつ》
  • 月亭八天 「まんじゅうこわい」
  • 月亭方正 「猫の皿」
  • 月亭遊方 「飯店エキサイティング」 (作:月亭遊方)
  • 月亭八方 「大丸屋騒動」

※ 第 7 回


 ひさびさの『月亭会』は 80 人くらいで満員。いつも良く入る会です。お囃子さんも入り、お茶子は八光さん。


 まずは恒例の八方による前説。やはり触れねばならない月亭可朝の話題は、前日よりやや突っ込んだ感じ。「半年ぐらいは月亭はみな自粛して、半月亭か三日月亭で行こか」と云うのが笑える。

 八天は怪談入りの長尺版「まんじゅうこわい」を、独自のクスグリも入れつつ丁寧に。終盤、「布団かぶって寝てるわ」を「まんじゅうかぶって‥‥」と云い間違い、あまりのバカバカしさに自分でツボにはまって笑ってしまう。なんとか立て直してサゲまで。

 方正(山崎邦正)は自分のフィギュアがネット・オークションで 300 円で出品されてたことをマクラに、「物の価値は様々‥‥」と「猫の皿」へ。古典の風合いだが猫を 5 千円で買おうとしたり時代設定があやふやで、イントネーションもやや気になるところが。ネタがきっちり入ってるのには好感。

 遊方は天王寺のスーパー T や某中華料理店でのおもしろエピソードをマクラに「飯店エキサイティング」を。夫婦喧嘩の絶えない中華料理店でのドタバタ。オーバー・アクションとムチャな勢いの繰り返しで凄まじいおもしろさ。

 八方はスッと「大丸屋騒動」へ。大丸屋の次男・宗三郎が祇園の芸妓・おときと恋仲になるも、祇園から直接嫁がせるわけにはいかぬと長男・宗兵衛のはからいでしばらく別々の暮らしに。宗三郎はおときと逢いたさに‥‥。
 番頭の京都の景観案内や、隣家から流れてくる「京の四季」に合わせて踊る宗三郎など、風情あふれる描写を雰囲気たっぷりに。妖刀・村正を腰に差して宗三郎が飛び出す中盤以降、徐々に満ちる狂気に緊迫感が満ちる。途中でガス抜きの場を挟みつつ、ネタおろしとは思えぬ口演。


 八方さんは『月亭会 in 繁昌亭』のためのネタおろしでしたが、上々の出来。ただ、「八方さんで笑うでぇ~」と云うお客さんが多数詰め掛けてるため、緊迫感の高まるシーンでもちょっとしたことで笑ってしまうのが残念でした。高座は演者と観客で作り上げるもんだと再認識した次第です。
 この会のお客さんは思ったことを口に出す、典型的な大阪のおばちゃんが多いですね。なもんで、演者の客イジリよりも客の演者イジリみたいな感じに。

 次回は繁昌亭にて『月亭会 in 繁昌亭』が 9 月 16 日(火)にあります。前売りは完売のようですのでご注意を。

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福楽の底力

2008/8/29 @天満天神繁昌亭

  • 桂福楽 《開口一番》
  • 月亭八天 「胴切り」
  • 桂福楽 「上燗屋」
  • 月亭八方 「稽古屋」
  • 桂福楽 「夏の医者」

※ Vol. 16


 ひさびさに福楽さんの会。ホントは Vol. 15 だったのが、手違いで Vol. 16 になってたみたいで、Vol. 15 は封印するそうです。
 入りは 1 階席が 7~8 割ほど。まずまずでしょう。


 開口一番として登場の福楽が「昔は客がいないときに高座に上がって『東の旅・発端』なんかでタタキを演りながら客入りを待っていた」と開口一番の解説。

 八天は「胴切り」。不思議な噺を丁寧に。

 八方は月亭可朝の話題にチラッと触れて「しばらく月亭は自粛」。男女の話題から色事の絡む「稽古屋」へ。八方のは稽古屋の生徒が帰った後で 1 対 1 で稽古を付けてもらう型。喜六的男がつまらん冗談を云うたびに出る師匠の「おもしろいですか?」の冷たいツッコミがおもろい。

 福楽の 1 席目は、酔っぱらいの○○上戸の話や酒飲みの小咄なんかをマクラに「上燗屋」を。何気なく演ってるようで、噺のなかの整合性を取ったり、こまかい演出が感じられる。
 2 席目はマクラで「《者》の付く職業は難しい」と、易者の話やヤブ医者の話から「夏の医者」へ。田舎弁が福楽のニンに合っててのんびりした雰囲気に。膝立ちになり、ウワバミが鎌首を持ち上げて振り返る様子を実演。「夏のチシャは腹にさわる」を念押しして、サゲもわかりやすい。


 福楽さんが軽めのネタ 2 席だったこともあって、100 分ほどで終演。個人的には「稽古屋」のこまやかさが良かったです。ただ、福楽さん、ちょっと元気がなかったかも。彦八まつりまでに気を揚げていただきたいもんです。

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育っちゃったまつりザンショ!

2008/8/28 @天満天神繁昌亭

【スポーツ噺特集】

  • 桂三金 「デーブズ・ブータ・キャンプ」 (作:桂三金)
  • 桂あやめ 「アタック!ナンバ一番」 (作:桂あやめ)
  • 月亭遊方 「パンチ!パンチ!パンチ!」 (作:月亭遊方)
  • 林家彦いち 「青畳のひと」 (作:林家彦いち)
    ―― 中入り ――
  • 《バラエティー: サイコロ・トーク & 1 位を当てたらいけまテン》

※ 2 夜


 前日につづいて『育っちゃったまつりザンショ!』の楽日へ。この日は《スポーツ噺特集》で、東京から林家彦いちさんがゲスト。
 この日は 1 階席が 9 割ほど埋まり、2 階席にもお客さんが流れるほどの入りに。トップの三金さんが調査すると、繁昌亭が初めて、落語ライヴが初めてってお客さんが多数。どんなアンテナに引っかかった!?!?


 三金はマクラに JR 環状線で腹が立った話や弱冷車へのアツい思いなんかをたっぷり。朝青龍の形態模写から「デーブズ・ブータ・キャンプ」へ。ダイエットに励む力士たちに業を煮やした親方が力士養成 DVD を作る噺。力士たちが DVD を再生すると、三金自身が立ち上がって DVD の内容を実演。「のどが渇いたらコーラを飲め!」がツボ。ちょいちょい出てくる「疲れたら休んでもいいんだぞ」は、息が上がった自分に云い聞かせてたような。

 あやめは水色の地に日の丸扇子を散りばめた着物に白いオバマ印の帯。幼き日に『サインは V』をまねて姉(林家和女)と X 攻撃の特訓をゴム風船でしたことをマクラに、スポ根バレーボール噺の「アタック!ナンバ一番」を。スポ根ヒロインの 3 条件(髪型は縦ロール、いつもまわりに薔薇を散らす、不治の病に冒されている)や裏条件(身内が不幸)など、あくまでも漫画ベースで、こまかいクスグリもおもしろい。ライバルのアタック《○○落とし》を受ける主人公に合わせてアクション過多。

 コガネムシに刺された遊方は、ガッツ石松の減量法や輪島功一の変則戦法をマクラに「パンチ!パンチ!パンチ!」を。双子の弟の代役でボクシングの試合に出ることになったお好み焼き屋の兄の噺。『あしたのジョー』や『ロッキー』をブレンドしたような展開で、会長が仕組んだ卑怯な作戦がことごとく失敗して絶体絶命の状況に。クライマックスでは音響効果に加えて今回は照明効果も入り、スローモーションのシーンも長めに。なんともたのしそう。

 彦いちは移動の新幹線が愛知県の集中豪雨で 2 時間半遅れ、開演ギリギリに到着したそう。マクラはその流れで、飛行機が遅れたときのロビーでの騒動や、新幹線で乗り合わせた空手家のトンチンカンな応対、内家拳法のセミナーでの経験談など、おもしろエピソードをたっぷり。
 「青畳のひと」は《鬼のキタガワ》と呼ばれる女子柔道選手が、あこがれの男性が応援にきて乙女チックになってしまう噺。柔道選手の心の揺れが笑いに。最後は座布団を相手に見立てて巴投げ。

 中入り後はバラエティー・コーナー。この日は三風が進行役。
 できちゃったメンバーと彦いちがズラッと並んで、まずは『ライオンのごきげんよう』風サイコロ・トーク。基本的にできちゃったメンバー全員が小堺一機役で、ゲストの彦いちがテーマに沿ってしゃべるスタイル。あまりにも場当たり的な進行に、彦いちは少々困惑気味。
 「上方の噺家」について、酔っぱらいの笑福亭福笑や時間に厳しい桂三枝の話など、「私のまわりの変な人」では川柳川柳のエピソードが。
 「名言」では、初めて寄席のトリを務める彦いちに向けて鈴々舎鈴之助の発した「兄さん、『当たってくじけろ』ですよ」。流れで月亭可朝の最新情報も。
 「落語以外の仕事」では、掣圏道の巡業でリング・アナウンサーをしたときのエピソード。かなりマニアック。
 つづいて、10 名の有名人を彦いちがを「スゴい人」と云う視点でランク付けし、できちゃったメンバーが 1 位を当てないよう順番に選ぶゲーム。往生際の悪いあやめとマジ度の高い遊方のおもしろさが光る。必死のできちゃったメンバーを見て彦いちもたのしそう。2 巡して最後の 2 択からたまがセーフを引き、自動的に順番が最後の遊方が負けに。納得できない遊方が「ひょっとしたら 11 ってなってるかも」と食い下がる。(1 位は手塚治虫)


 前半の落語の部はアクション満載で、後半のバラエティーもおもしろく、かなり満足度の高い会でした。この日はお客さんが多かったんで、雰囲気も良かったように思います。
 それにしても遊方さんはいちいちおもしろいですね。「三風さんは動揺したら乳首立つねん」とか云い出したり、得意満面になったり、意気消沈したり。

 来月はお休みで、次回は 10 月 25 日(土)のレイトショー『できちゃったらくご!』です。繁昌亭での『できちゃったらくご!』はこれが最終回になるそうです。

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育っちゃったまつりザンショ!

2008/8/27 @天満天神繁昌亭

【恋愛噺特集】

  • 桂三風 「又も華々しき華燭の典」 (原作:桂三枝)
  • 笑福亭たま 「NANA」 (作:笑福亭たま)
  • 旭堂南湖 「誕生日」 (作:旭堂南湖)
  • 神田茜 「初恋閻魔」 (作:神田茜)
    ―― 中入り ――
  • 《バラエティー: 1 位を当てたらいけまテン》

※ 1 夜


 発表時から、とくにバラエティーへの期待感がかなり高かった『育っちゃったまつりザンショ!』(『できちゃったまつりザンショ!』から改称)へ。2 夜連続の初日は《恋愛噺特集》で、東京から講談師の神田茜さんがゲスト。
 ムシムシするなか開場まで列んだんですが、入りは 1 階席が半分埋まるくらいと振るわず。うぅ~ん、なんか残念。そろそろ繁昌亭ブームも落ち着いてきたってことでしょうか。


 トップが三風でちょっとびっくり。弟弟子の桂三若の結婚話から披露宴の司会の話へとマクラをつなぎ、師匠の桂三枝作品「又も華々しき華燭の典」を、三風ならではの観客参加型で。結婚が 4 度目の新郎と 3 度目の新婦の結婚披露宴の噺で、観客を披露宴の招待客に見立てて。

 たまはマクラで、最近増えてきた女流噺家にまつわるおもしろエピソード。女性を敵に回すような発言を連発。大丈夫か!?!?
 「NANA」は、怪奇家族のひとりに取り憑いた霊を祓う噺。「ホッケーマスク」の改訂版だが、急造で未整理感&間延び感あり。通訳入れ替わりのクスグリは懐かしい。地口オチは、たまにはめずらしいかも。

 南湖は両親の出会いのきっかけが《合ハイ》すなわち《合同ハイキング》だった話から、自身の誕生日の思い出話へとつなぎ、いつの間にやら「誕生日」へ。思い出の母の味、フルーツポンチ。師匠の旭堂南陵の思い出。笑わされるところ、引き込まれるところ、振れ幅の大きい起伏のある思い出話を、心地良い語り口でたっぷり。

 ゲストの茜は、マクラ代わりに自作の変わり張り扇いろいろを紹介してから、自作の「初恋閻魔」を。貸衣装屋の閉店セールで争奪戦の末に圧死したおばさんが閻魔大王の前に。しかし、閻魔大王が逆に口達者なおばさんにさとされると云う始末。そして閻魔大王の恋。意外な展開と庶民的な展開がクロスして、ゆるいたのしさが。

 中入りを挟んでのバラエティー・コーナーは遊方&三金が司会。遊方がテーマに沿ってチョイスした 10 個のキーワードをゲストの茜がランク付けし、残りのできちゃったメンバーが 2 チームに分かれてランキング 1 位を当てないよう交互に選ぶゲーム。
 まずグーとパーで 2 チームに分けようとしたところで、遊方が口にした《グストンパー》にみんなが「なにそれ?」「そんなん知らん」となり、遊方が観客にたずねるも知ってる人はゼロ。ムキになる遊方に、いきなり大盛り上がり。結局、遊方による《グストンパー》の発声で、あやめ・たまチームと三風・南湖チームに分かれる。
 ゲームが始まるとそれぞれ個性を発揮。自分視点で予想するあやめ、誘導尋問で解答を引き出そうとするたま、理論的な推理で断定する南湖、まわりに押される三風、自分の理想とする展開から外れそうになると必死に流れを戻そうとする遊方、常に腹をさする三金。とくに遊方の迷司会っぷりがおもしろ過ぎ。
 1 問目の「出演したいテレビ番組」(1 位は「コントに出たい」で『SMAP×SMAP』)、2 問目の「行ってみたい関西の名所」(1 位は「めずらしいところに行きたい」でチキンラーメン発祥の地)と、連続してあやめ・たまチームが勝利し 2 ポイント獲得。ここでお約束の、3 問目に正解すると 105 ポイント与えられると云う《ジャンピング・チャンス》で、「ルックスで選ぶ芸能人」(1 位は「飽きなさそう」で阿部サダヲ)で三風・南湖組が勝利して大逆転。三風・南湖チームに投票した観客から抽選で『できちゃったらくご!』の招待券をプレゼント。


 やっぱりできちゃったメンバーのバラエティー・コーナーは盛り上がりますね。それぞれキャラが出まくりなんですが、とくに遊方さんのしっかりしてるようでヌケてるところが前面に出てて、かなりおもしろかったです。

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べにこご しゃべる紅雀×しゃべるこごろう

2008/8/26 @Salon de AManTO 天人

  • 桂紅雀 「看板の一」
  • 桂こごろう 「口入屋」
    ―― 中入り ――
  • ねこまんま 《漫才》
  • こごろう・紅雀 《トーク》

※ Vol. 51


 超ひっさびさの『べにこご』は、あの空間に 30 人弱の入り。多いなぁと思ってたら、常連さん曰く「これでも減った」とのこと。えらいご新規さんが増えてるんですね。女性がやや優勢で、男性はほとんど落語マニアみたいな感じでした。


 紅雀はマクラで、東京での『獅子十六の会 米朝一門若手大集合』にまつわる話あれこれ。いつも寡黙な雀五郎が打ち上げで酔っぱらって饒舌になってたそう。これについては こちら も参照されたい。
 閉店間際の居酒屋で、酔った男が頬の傷について語り始める‥‥と云うプロローグから「看板の一」へ。親父っさんのまねをして失敗し、ボコボコにされてできた傷。あちこち回ってるとき、子どもにいじめられてる狸を助け、その狸の化けたサイコロで‥‥と、「狸の賽」を絡めたエピローグ。なかなかおもしろい構成。

 こごろうは「口入屋」を。先日の 『らくご道』 でも演ったところだが、おぼえてるうちにさらっておこうと云うことだろう。こまかい修正が施されており、さらにスッキリやわらかに。

 長めの中入りを挟んで、こごろうと桂雀喜のコンビ《ねこまんま》の漫才。今年は『べにこご』の日に雀喜がフリーなら漫才をすることにしたそうで、これまで皆勤だとか。
 北京オリンピックをテーマにわちゃわちゃ。先日の『ジャッキー 7 ねこまつり』で演ったネタだそうで、ポンポンとたのしい。

 最後はこごろうと紅雀でアンケート・トーク。この日のテーマは‥‥

  1. ○○をオリンピック正式種目に
  2. この夏の思ひ出♥
  3. あなたの宝物はなんですか?


 紅雀さんの「看板の一」は、かなり大胆な構成でびっくりでした。こごろうさんの「口入屋」もこなれてきた感じで、落語の部も充実。後半もたのしく、満足度高し!です。
 22 時を超えることが多い会ですが、この日は 22 時前に終演。おやつもたくさんいただきました。差し入れてくださったみなさん、ありがとうございました。

 次回は秋分の日の 9 月 23 日(火・祝)です。

Salon de AManTO 天人

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たまの小劇場

2008/8/25 @common cafe

  • 笑福亭たま 《ごあいさつ》
  • 笑福亭喬介 「阿弥陀池」
  • 笑福亭たま 「書割盗人」
  • 桂雀五郎 「短命」
  • 笑福亭たま 「高津の富」
    ―― 中入り ――
  • 笑福亭たま 「煮売屋」


 月曜で、夕方から雨との天気予報で、8 日前に開催されたとこで、この日の入りは 30 人弱。まぁこんな日もあるでしょう。


 まずはたまが番組案内。前回たまが「阿弥陀池」を演ったが、喬介も同じネタで良いかアンケート。なんじゃかんじゃ云いつつ、結局そのまま「阿弥陀池」に。
 最近の話題で、上方落語協会事務局長(露の都の夫)から聞いた話(素人の話なのにオチ付き)や、岩手県出身の水商売の女性から聞いた話(にわかには信じがたい岩手の実情)なども。

 喬介のマクラは初めてかも。喬介によるひとり遊びの難易度ランキングでは、映画やカラオケが C ランク、ボウリングや動物園や水族館が B ランク、プールや遊園地が A ランクだそう。ランク外の《ひとりでお祭り》に挑戦した話にはオチもあり。
 マクラではやや余裕がなさそうだったが、「阿弥陀池」に入るとやや安定。師匠の笑福亭三喬の型をきっちりと「男の坊さん西宮、おかまの坊さん玉造」に「心オオアリクイ」。アドリブで前回「阿弥陀池」が掛かってたこともクスグリに入れる余裕。

 雀五郎のマクラも初めてかも。北京オリンピックの出場選手の名前についてあれこれ。軽いマクラだが、雀五郎ならめずらしい。
 「短命」は、亡くなった十一屋の旦那の悔やみに行こうとする男の、短命のわけがわかる前と後での表情の変化が大きく、おもしろさ倍増。

 たまの 1 席目「書割盗人」は、やもめの《つもり暮らし》が婚約者までにおよぶのがおかしい。描いてもらう絵の指示も細かく、とくに水屋や下駄箱からチラッとのぞく物が多め。盗人の失敗も痛さを強調。
 2 席目の「高津の富」は、序盤の泊まり客のホラ話はカットして、宿屋の夫婦の会話で簡単に。その分、高津の富で二番が当たると大騒ぎする男でたっぷり笑わせる構成。「当たらなんだらどないする?」「高津さんに火ぃ付ける」もおもろいが、泊まり客が高津神社を訪れたときの「ボヤがあった」がさらにおもろい。
 中入りを挟んでの 3 席目は「煮売屋」。ひっくり返して云う大阪の粋言葉のくだりから、煮売屋(居酒屋)でうだうだ。最後に侍が入ってきて「白狐はあらわれるか」「いえ」「おおかた人の説であろう」とのやり取りを受け、喜六が「脱肛はあらわれるか」「いえ」「おおかた人のケツであろう」でサゲるめずらしい型。


 今回はわりあいあっさり 2 時間ほどでした。それでもたまさんは勢いがありますから、満腹感はありますね。
 この会ではこれから「東の旅」をちょっとずつ紹介するそうです。ただ、たまさんは気まぐれですから、先がどうなるかは不透明ですが‥‥。

 次回は 9 月 8 日(月)、ゲストは浪曲の春野恵子さんと笑福亭松五さんです。

らくごの玉手箱
common cafe

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繁昌亭昼席

2008/8/24 @天満天神繁昌亭

  • 笑福亭瓶成 「いらち俥」
  • 笑福亭風喬 「犬の目」
  • 桂出丸 「上燗屋」
  • レツゴー正児 《漫談》
  • 笑福亭たま 「看板の一」
  • 桂あやめ 「義理ギリコミュニケーション」 (作:桂あやめ)
    ―― 中入り ――
  • 笑福亭由瓶 「強情灸」
  • 笑福亭仁昇 「つぼ算」
  • 桂米八 《曲独楽》
  • 笑福亭福笑 「きょうの料理」 (作:笑福亭福笑)

※ 第 100 週


 繁昌亭昼席もとうとう 100 週に到達。この週はたまさんが《第二回繁昌亭輝き賞受賞記念》と云うことで中トリ前の出番に。トリが福笑さんで師弟共演です。


 開口一番の瓶成はいつもの「いらち俥」ながら、最初の頼りない俥夫がいつまでも付いてきたり、独自のクスグリで進化。威勢の良い俥夫が客を乗せずに行ってしまうところまで。

 風喬は噺家の高学歴化の話から医者の話へとマクラをつないで「犬の目」へ。前日に観た松喬の型をきっちり。ドイツ語のクスグリは独自の工夫か、いまいち伝わりにくいが、ドイツ語をちょっとでも知ってるとこれはかなり笑える。

 出丸もさすがに昼席では写真撮影なし。地方公演なんかでは告知ポスターでも名前を書いてもらえず、酷いときには「出演:桂ざこば 他一名」となってたそう。「桂出丸」と「他一名」なら字数はいっしょなのに。「上燗屋」は、酔っぱらい方がちょっと変だったが、酔っぱらいの厚かましさがたのしい。

 レツゴー正児をピンで観るのは初めて。レツゴー三匹の近況やおもしろ歌謡曲をえらいスピードで。

 《繁昌亭輝き賞》のたまは、ショート落語ベストから「看板の一」を。猛烈なスピードのしゃべりのなか、親父っさんの納まり具合が良い対比に。この親父っさんの、看板のサイコロをしまうところがかわいい。後半の、親父っさんをまねての納まり具合は笑いたっぷり。終盤は走り過ぎのような気も‥‥。

 中トリのあやめは『徹子の部屋』に出演したときの話をマクラに、嫁姑二代を描いた「義理ギリコミュニケーション」を。共感できる話題を漫画チックに誇張して笑い多し。嫁がスナックで友達とグチる場面では“千の風になって”の替え歌入り。

 中入りを挟んで、由瓶、仁昇、米八はトントントンと。

 トリの福笑はマクラで、北京オリンピックにからめて中国ついてあれこれたっぷり。かなり強烈過激。ときどきフォローも入れるが、テンションはどんどん上がって行く感じ。
 云いたい放題しゃべり倒してから《北京五輪記念日中友好親善落語》と冠して「きょうの料理」を。男の料理番組でルー・チョンキ先生による中華料理。ルー先生がいちいち引き合いに出す中国のことわざがバカらしい。下ネタも勢いでガンガン飛ばす。


 福笑さんはさすがですね。この日は楽日と云うこともあってか、かなりノリが良かったです。
 一方、たまさんは受賞記念の出番なのに中トリ前と、なんとも中途半端な位置で、持ち時間はいつもとそれほど変わらず。ネタは浅い出番のときとは違ったのを演られてたようですが、「船弁慶」「蛸芝居」「くっしゃみ講釈」「寝床」あたりで中トリの出番もこなせると思うんですけどねぇ。

番組表

天満天神繁昌亭

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森下仁丹出前寄席

2008/8/23 @森下仁丹本社特設ステージ

  • 暁明夫・あきら 《音曲漫才》
  • 酒井くにお・とおる 《漫才》
  • 笑福亭松喬 「犬の目」


 知り合いの方に『仁丹玉造百年感謝祭』なるイベントを紹介され、フラッと行ってみると演芸コーナーが。ラジオ大阪(OBC)開局 50 周年記念特別番組として、かつての『サントリー出前寄席』を限定復活しての公開録音だったそうです。
 ステージ前にパイプ椅子で 100 席ほど用意されてました。雨がポツ、ポツと降り始めてましたが、席はほぼ埋まってました。まわりで立って観てる人も。私が行ったときには松喬さんの高座が始まってましたんで、上手側の外れの、ちょっと屋根になったところで立って観ることに。


 サラの客がほとんどで、松喬は小咄いろいろで落語の空気に。さすがに手慣れたもので、反応も上々。医者の小咄をいくつか演ってから「犬の目」へ。軽いネタをきっちり演った感じ。
 噺に入ると小咄よりも反応は鈍いが、野外ステージに強風でいまにも降り出しそうな天気と、悪条件でも要所でしっかり観客を笑わせるあたりはさすが。


 松喬さんの日記 によると、放送は 8 月 30 日(土)の 17:25 からのようです。当日は強風でマイクがノイズをかなり拾ってましたが、放送ではどうなるんでしょうか。

森下仁丹
OBC ラジオ大阪

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神田愛山独演会 IN 大阪

2008/8/22 @薬業年金会館

  • 旭堂南海 『寛政力士伝』より「小野川と雷電」
  • 神田愛山 『白子屋政談』より「続・髪結新三 鰹のゆすり」
  • 神田愛山 「高校三年生」 (作:露地野ぼん子)


 大坂での愛山先生の会も徐々に定着してきたようで、今回も 20 人ちょいの入り。東京方面から来られたお客さんの姿も。


 まずは南海が『寛政力士伝』を。小野川の弟子の八角を雷電が張り手で死なせてしまい、面目躍如のために小野川が雷電と命をかけた一番に。あちこちにクスグリを配しながらも、鬼気迫る一番を口跡なめらかに。

 愛山の 1 席目は「昔は大阪(の客の前)では演りにくかったが、最近はそうでもない」と云った意識の変化や、講釈の登場人物と実在の(実在した)役者との対比など、マクラたっぷり。愛山評では、清水の次郎長は黒川弥太郎がぴったりだが、髪結新三にハマる役者はいないそう。
 持参金目当ての結婚に目を付けた新三が金儲けを企むも、家主に上手く丸め込まれ、あげくに上前まではねられると云う始末。丁々発止のやり取りが心地良い。
 2 席目は舟木一夫への思いをマクラに、舟木の大ヒット曲をテーマにした「高校三年生」を。聾学校の教諭が突発性難聴になるも、担任する高三の生徒たちにメールで励まされる‥‥と云う話。創作ではあるが、しみじみと心温まる美談。とくにラストの卒業式の場面がすばらしい。


 ひさびさの愛山節を堪能しました。『白子屋政談』が良いところで終わったので、続きが気になるところです。
 前回は口演を終えて「また大坂へ来よう」と云う気になったそうですが、今回は始める前から次回への気持ちが高まってたそうです。このペースだと年末あたりに次回が期待できるかも。たのしみです。

神田愛山の話芸ドットネット

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遊方のゴキゲン落語会

2008/8/19 @上方亭 (ワッハ上方 小演芸場)

  • 月亭遊方 《幕開前戯噺》
  • 笑福亭扇平 「ちりとてちん」
  • 月亭遊方 「有閑マダムの赤い鳥」 (作:月亭遊方)
    ―― 中入り ――
  • 月亭遊方 「怪奇ホテル・オソレミオ」 (作:月亭遊方)

※ 第 26 回


 前回行けなくてひさびさ感のゴキゲン落語会。続々とお客さんが詰め掛けて 60 人くらいになって大入り満員。夏休みと云うことでか、子どももチラホラ。


 まずは遊方の前説。やはり月亭可朝の話や、京大西部講堂でおこなわれた 『UFO 祭』 に出演し、「戦え!サンダーマン』でダダスベリした話など、いろいろたっぷり。

 初めて観る扇平は若く見えるが芸歴 18 年でかなり落ち着いた感じ。「ちりとてちん」は演出的な起伏が小さく、前半は声も小さくて噺に入り込めず。

 遊方の 1 席目はペットの話いろいろをマクラに「有閑マダムの赤い鳥」。預かった鳥を逃がしてしまい、なんとかごまかそうとする噺。強引なごまかし方もさることながら、それを信じ込んでしまうあたりもおもしろい。

 中入りを挟んで遊方の 2 席目は、出てくるなり中座して音響の仕込み? 中座したお詫びにこれまたマクラたっぷり。師匠の月亭八方とホテルの余興に行ったとき控え室がスイートで「その分、ギャラくれたらええのに」。
 「怪奇ホテル・オソレミオ」は、ヤクザの取引がおこなわれるホテルに下っ端が安全確認のために前乗りさせられるが、幽霊が出ると云う噂が‥‥ってな噺。ホテルの従業員が怖おもろい。その後の騒動は勘違いの交錯が笑いに。


 やっぱり最近の遊方さんはノリノリで、たっぷり笑わせてもらった感じです。お客さんが多くて反応も良く、会場全体もええ雰囲気でした。

 次回は 11 月 18 日(火)で、なんと古典を 2 席演られるそうですよ。

遊方 FOR YOU!

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出没!ラクゴリラ

2008/8/17 @ワッハ上方レッスンルーム

  • 林家卯三郎 「延陽伯」
  • 笑福亭生喬 「時うどん」
  • 桂つく枝 「次の御用日」
    ―― 中入り ――
  • 桂こごろう 「夢八」
  • 林家花丸 「千両みかん」

※ 第 75 回


 中崎町から難波へと、同じように流れてこられた方もチラホラ。
 ラクゴリラ初の日曜開催は、公式発表で 101 人といっぱいの大入り。何度か膝送りがありました。


 開口一番の卯三郎は、入門前から結婚してたと云う話から「延陽伯」へ。オープニングをちょっとはしょり、「風呂へ行くとき‥‥」「火事になったとき‥‥」まで。きっちり丁寧にそつなく。やもめがついに女房をもらううれしさがもうちょっとほしいところ。

 生喬はまだラクゴリラで演ってないネタが 10 本ほどあり、今回はそのなかから「時うどん」を、となったそう。ネタが短めなんでマクラたっぷり。二人ヴァージョンをオーソドックスに、それでいてあちこちにこまかい工夫が生喬らしい。

 中トリのつく枝はマクラでダイエットに桂文三襲名とホットな話題を。「次の御用日」はまだこなれていないように感じられるも、前半の丁稚のかわいらしさはつく枝ならでは。後半の御番所での「あ゛ー!」の連発が秀逸で、むいた目が寄った苦悶の表情が漫画的でおもろい。

 中入りを挟んでこごろう。某ラジオ局の隣のとあるホテルに泊まったときの恐怖体験をマクラに、ちょっと気色悪い噺で「夢八」。八兵衛が夜番の小屋で弁当を食べる様子がいかにも美味そうで、なんとものんびりした雰囲気になり、その後の騒動との対比が大きく。

 トリの花丸は軽いマクラから苦労話につなげて「千両みかん」へ。番頭の、若旦那がほしがったミカンを求めて真夏の大坂を奔走する苦労、やっと見つけたミカンをひとつ千両と云われて驚嘆、しかも千両という大金を息子のためとは云えポンと出した旦那への羨望。様々な思いがない交ぜになって正常な判断ができなくなった番頭の最後の表情がなんとも良い。


 ラクゴリラにしてはあっさりした印象の会でしたが、どれもそれぞれの味が出てて、それでいてクドくなく、頃加減で良かったです。(もっともこの印象、昼のたまさんの会が濃過ぎたからかもしれませんが)

 次回は 10 月 20 日(月)です。

出没!ラクゴリラ

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たまの小劇場

2008/8/17 @common cafe

  • 笑福亭たま 《ごあいさつ》
  • 桂さろめ 「東の旅 発端」
  • 笑福亭たま 「阿弥陀池」
  • 桂ひろば 「遊山船」
  • 笑福亭たま 「くっしゃみ講釈」
    ―― 中入り ――
  • ナオユキ 《漫談》
  • 笑福亭たま 「つぼ算」


 『たまの小劇場』初の昼興行。この猛暑で列ぶのはツラいなぁと思ってたら早々に開場してくれてました。ありがたや~。
 ぼちぼち会場が埋まって、開演の頃にはザッと 60 人くらいに。女性率が高く、着物姿の方もチラホラ。開演までに会場を出演者のみなさんがウロチョロされてて、小洒落た茶臼山舞台のようになってました。


 たまの簡単な番組案内のあと、さろめが登場。たまからの「スベッても良いからおもしろいことを」との指示でマクラを振る。通信制大学のおもしろエピソード。
 「東の旅 発端」は『花花寄席』で何度も掛けてる成果か、イントネーションの気になるところも少なくテンポ良し。口上の内容を把握できる程度にもう少しゆっくりでも良いかも。

 たまの 1 席目「阿弥陀池」は、習ったときは 23 分かかったのが、いま演ると 16 分になってしまうそう。実際観てみると、上下振らないスタイルとも相まって猛烈なテンポ。たまにしてはオーソドックスな構成だが、抜き身の間違い描写は妙にリアルに。

 ひろばは《学歴はたまとちょっとの違い》と云うことを力説してから、大坂のあれこれへとマクラをつないで、師匠の桂ざこば直伝の「遊山船」へ。オープニングはハメモノなしでややおとなしめだったが、喜六のテンションが徐々に上昇。なかなか良い雰囲気。喜六が舞妓に太巻の食べ方を教えるところまで。

 たまは時間を気にして 1 席取り止めようとするも、観客に促されて 2 席目に「くっしゃみ講釈」を。落語と講釈で、小拍子&張り扇の叩き方の違いを実演解説をマクラに。喜六の脳天気さや、講釈師の後藤一山の納まった表情がたのしい。

 中入りを挟んでナオユキの漫談。ぶっきらぼうにボソボソと世間に毒づくスタイルがなんともおもしろい。たっぷり。

 たまの 3 席目はマクラで、ナオユキは舞台ではワルぶってるが実はええ人だとエピソードを重ねると、楽屋から「営業妨害や!」の声が。
 「つぼ算」は前日にアイディアを思いついて台本を大幅に書き換えたそう。終盤の瀬戸物屋が計算に困る場面で水つぼと同種のクスグリを重ねたり、「時うどん」のクスグリを持ってきたり。改訂直後で継ぎ目が目立つも、今後が期待できそう。


 たっぷり約 3 時間。昼公演と云うこともあってか、ひさびさにたまさんの自由空間になった感じでした。
 この日もたまさんは古典 3 席。もともと新作のテストの会だったはずが、どうでも良くなったようです。新作は『NIGHT HEAD』で?

 次回は 8 月 25 日(月)です。

らくごの玉手箱
common cafe

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繁昌亭昼席

2008/8/15 @天満天神繁昌亭

  • 林家市楼 「もぎ取り」
  • 笑福亭右喬 「看板の一」
  • 桂文華 「犬の目」
  • 宝来家一輝 《太神楽》
  • 桂春雨 「七段目」
  • 笑福亭仁智 「川柳はこの世の憂さの吹きだまり」 (作:笑福亭仁智)
    ―― 中入り ――
  • 笑福亭由瓶 「強情灸」
  • 桂枝三郎 「寝床」
  • AKO 《奇術》
  • 桂三枝 「宿題」 (作:桂三枝)

※ 第 99 週


 中トリの月亭可朝さんをお目当てに早々から前売り券を手配してたんですが、直前の 12 日に当の可朝さんがストーカー容疑で逮捕!
 14 日には繁昌亭ウェブサイトで代演が発表されてました。トリだった仁智さんが中トリに、トリには三枝さんと云う布陣。9 月 16 日は可朝さんがトリで、こっちも手配してたんですが、こちらは弟子の月亭八方さんが代演に。代演は悪くはないんですが、残念としか云いようがありません。


 トップバッター市楼は「もぎ取り」をそつなく。

 つづく右喬はひさしぶり。「看板の一」は親父っさんの納まり具合がなかなかで、それをまねる男がのりツッコミをしたりとたのしいが、やはり特異なイントネーションが気になって別種の笑いに。

 文華は軽いマクラから上手い流れで「犬の目」へ。きっちり完成されたなかにも、赤壁先生がくり抜いた目玉で「おい、鬼太郎!」とやったり、余裕の高座。

 一輝もひさびさ。傘に毬、バチに毬ときて、最後のくわえバチに土瓶が秀逸。以前にも観たが、格段にレベルアップしていた。派手さはないが、銭の取れる芸。

 春雨の「七段目」は、若旦那が 2 階で芝居の真似事を始めようとしたところで隣の稽古屋から三味線の音が聞こえてくるあたり、江戸の型か。芝居掛かったセリフは堂に入っており、独特の飄々とした軽さがたのしい。

 中トリの仁智はまず小咄をいくつか。サラの客が多く、よくウケる。自作の「川柳はこの世の憂さの吹きだまり」は、熟年夫婦の悲哀を川柳にのせて。あるある感が高めの年齢層にマッチして、これもよくウケる。

 中入りを挟んで由瓶が自虐的マクラから「強情灸」を。ネタはきっちり入っててそつないが、なまらないように意識してしゃべってるせいか、どうも硬い。

 枝三郎は上手くマクラをつないで「寝床」へ。町内の連中の断りは端折って、店の者中心で。きっちりわかりやすく、笑い多し。

 奇術の AKO はネタはやや稚拙だが、女性の高座で華やかな色変わりに。

 パンフレットにも三枝の出演は記載されてて出てくることはわかってるはずなのに、それでも出てきただけでざわめきが起こるあたりはお茶の間のスターならでは。
 夏休みと云うことで子どもの話題から「宿題」を。息子が塾から持ち帰る宿題に父親が四苦八苦する噺。計算量では「つぼ算」をはるかに超える難しさだが、それを笑いに転化する話術はお見事。


 トリ・中トリとも新作と云うことで、ちょうど 3 時間とややコンパクトに。バラエティーに富んだ番組でビギナーには良い番組だったんではないかと思います。欲を云えば、「遊山船」か「青菜」あたりの季節ネタが 1 本入ってればなお良かったかも。
 可朝さんに関しては誰も触れてませんでした。サラのお客さんが多いことを考えると、余計なことは云わない方が正解だったと思います。

天満天神繁昌亭

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らくご道 笑福亭生喬と桂こごろうの落語会

2008/8/12 @上方亭 (ワッハ上方 小演芸場)

  • 笑福亭生寿 「兵庫船」
  • 笑福亭生喬 「応挙の幽霊」
  • 桂こごろう 「口入屋」
    ―― 中入り ――
  • 生喬・こごろう 《対談:夕焼け日記》


 お盆の入口の『らくご道』にはザッと 35 人。いつでもこれくらいですが、生喬さんによるといつもと客層は違うそうな。


 開口一番の生寿は「兵庫船」で、船への乗り込みからワチャワチャと。国処の訪ね合いでは、おなじみの衆尽くしに、初めて聞く川尽くし。謎掛けにも初めて聞くねずみ尽くしが。初めて聞くようなクスグリがあちこちに入ってて、たっぷりきっちり。

 生喬はマクラで『通天閣劇場 TENGEKI』に出演した話から、1 週間ほど前にわずらった尿管結石の話。すでに 4 mm ほどの石が出たそうで、病院へ行く前から担当医の応対などをおもしろおかしく。
 円山応挙の解説をはさんで「応挙の幽霊」へ。古道具屋と掛け軸から抜け出した幽霊との酒盛り。幽霊が徐々に酔っぱらう様がたのしい。

 こごろうは口入屋の説明を軽くしてから「口入屋」を。古手屋の番頭が別嬪の女衆を待つあいだに様子する表情や、気取って「番頭でおます」と云うところがたのしい。女衆の特技に落語もあり、「地獄八景亡者戯」に「大ネタやないかいな」、「あかるい悩み相談室」に「珍品まですんのかいな」。
 奉公人が寝入ったところで様々な寝姿を描写し、これで夜が更けた感じがうまく出る効果に。夜中の台所でのゴチャゴチャもたのしく、膳棚を下ろせない理由もきっちりフォロー。

 中入りを挟んで対談コーナー。
 生喬の「応挙の幽霊」は、音曲が入る噺は稽古を付けてもらわないと難しいとのことで、林家染丸に付けてもらったそう。「応挙の幽霊」は先代の林家小染めも演ったとか。
 こごろうの「口入屋」は、桂米朝と桂枝雀のをベースに自身で仕上げたそう。高座に掛けるのは『こごろうの会』以来の 2 度目だそうで、立て弁がやはり難しいよう。生喬は「記憶力が衰えたいまからではムリ」と吐露。


 今回は落語たっぷりでした。生喬さんとこごろうさんはそれぞれの味が上手く出てて良かったんですが、びっくりしたのが生寿さんの「兵庫船」で、「これが全長版?」ってくらい初めて聞くクスグリがいろいろ入ってました。

 次回は 9 月 16 日(火)です。

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深脳落語会 NIGHT HEAD

2008/8/9 @天満天神繁昌亭

  • 旭堂南青 「具志堅用高物語」 (作:旭堂南青)
  • 笑福亭たま 《新作ショート落語》
  • 笑福亭たま 「代書屋」
  • 桂つく枝 「崇徳院」
  • 笑福亭たま 「ホッケーマスク」 (作:笑福亭たま)


 会社のカラオケまつりのあと、たまさんの繁昌亭レイトショー枠の会へ。入りは 1 階席が 4 割くらいですが、時間帯を考えるとまずまず入った方でしょうか。


 まずは南青が「具志堅用高物語」。具志堅用高の少年期の逸話(?)を講談化。本筋もおもしろいが、あちこちにクスグリがちりばめられてておもしろく聴ける。生活費に困った用高少年に友達が移動動物園の職を斡旋したり、マニア向けのネタも。沖縄の話でもあたりまえのように大阪弁が使われているが、特にチンピラの連中はどぎつい。

 たまの 1 席目は、またも東京の会でムカついた話がマクラ。ひとしきりグチを吐き出してから新作ショート落語を。時事ネタ中心ながら、深夜向けに(?)めずらしくエロ系下ネタも。
 「代書屋」はひさびさ。代書屋を訪れた客のテンションがやたら高く、訊かれたことの意味がわからないときに出る「ヒッ?」の繰り返しも効果的。「読む奴がおもろない」のところまで。

 シャープになったつく枝はマクラにダイエット話‥‥と云うか過食時代の話を、聞いてるだけで胸焼けするほどたっぷりと。
 「崇徳院」はおそらく初めて。つく枝は声が高いので、熊五郎の脳天気ぶりが強調されてたのしい。夫婦喧嘩はあいかわらずおもしろく、熊五郎と女房とのやり取りはさすが。こまかい工夫もあちこちに。

 たまの 2 席目は新作。この日の 19 時まで別のネタを書いていたが急遽、思いついてたギャグが 1 つだけでサゲも考えてないネタに切り替えたそう。
 閉店間際のラーメン屋で、客が店主に除霊にきてくれと頼む噺。客の家族がみな異常で、誰の除霊をするのやら‥‥な展開。さすがに未整理部分が多かったが、ラーメン屋の店主が選ばれた理由をもう少しふくらませて、客の家での構成が整理されたらおもしろくなりそう。


 23 時過ぎに終わる予定が 23 時半に。たまさんとつく枝さんの古典が良かったんで、満腹感がありました。たまさんの新作はややグダグダながら、最近の新作と色が違っててたのしめました。ひょっとすると来年の怪談噺の会用なのかも。

 次回は 9 月 13 日(土)です。

らくごの玉手箱

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お笑い怪談噺の夕べ

2008/8/4 @天満天神繁昌亭

【本物のユーレイも出るよ!】

  • 笑福亭たま 「Hospital」 (作:たまよね)
  • 林家染雀 「腕喰い」
  • 桂米左 「猫の忠信」
    ―― 中入り ――
  • 旭堂南鱗 「応挙と幽霊の花魁」
  • 笑福亭福笑 「真田山慕情」 (作:笑福亭福笑)

※ Vol. 2


 昨年も開催された福笑プロデュースの怪談噺の会です。今年も 5 日間興行ですが、今回は前半と後半に分かれてて、前半 2 日は昨年と同じ番組、後半 3 日は違う番組と云うことで、後半の方に。
 中日で平日と云うこともあってか、1 階席が 5 割ほどとさびしい入り。繁昌亭バブルもぼちぼち弾け始めてるってこと?


 たまは「怪談の会ですが(中入りまでの)前半は笑ってください」とお願い。「Hospital」はひさびさ。入院した病院の隣室で怪奇現象が起こる噺。かなり整理されててスッキリ。重篤の市川さんの「時うどん」が凄まじくおもろいが、様子を見にくる看護師長は凄まじく怖ろしい。

 染雀はマクラで最近いろいろと病気にかかった話。高座に復帰してるんで、もう大丈夫そう。怪談の会で祟られるかもって話から「腕喰い」へ。世話された嫁にひとつ傷が‥‥のパターンで、クスグリは勘当された若旦那の「おありがとぉ~さんでぇ~ござりますぅ~」くらい。きっちり丁寧な語り口で噺を運び、最後にストンと落とす。

 米左は「この時間はご自由にお使いください」と自虐的なマクラから「猫の忠信」を。こちらもきっちりと、教科書どおりと云った感じ。最後のニセ常吉の芝居掛かった独白はかなりクサめで、サゲはあっさり。個人的にはサゲ前に「似合いますかいな」「似合います」の繰り返しがほしいところ。

 中入りを挟んでの南鱗は落語会向けにか、怪談噺での失敗談などマクラいろいろ。円山応挙が病に伏した花魁に金を渡し、その花魁をモデルに幽霊画として描く。馴染みの居酒屋でその絵を見せると‥‥。幽霊画がつなぐ人の縁を、独特の調子でたっぷり。

 客席照明が落ちてトリの福笑。マクラで今回の企画に関していろいろ。翌日の宣伝も入念にするあたり、まだチケットがかなり余ってる様子。チラシ作成のためにネタ出しの必要に迫られ、語感だけで「真田山慕情」に決めたとぶっちゃけトークも。
 僧侶と密通する元芸妓の噺。ネタに入ると舞台照明も徐々に弱められ、福笑もヒソヒソと語って雰囲気を出す。地噺で展開するも、擬古典と云っても良いしっかりした構成。
 クライマックスで完全暗転し、舞台袖に幽霊の顔(三味線の吉崎律子)が浮かぶ。そして客席後方から幽霊(染雀)が登場。観客にこんにゃくをあてがって「甘辛う炊いて~」。最後に福笑が噺を締めて終演。


 福笑さんの新作はきっちり怪談になってて、美意識も感じられるあたりがさすがですね。ネタは怖かったのに幽霊役の染雀さんはノリノリでたのしそうでした。
 福笑さんによると、新作の福笑さんはもちろん、南鱗さんと米左さんも今回がネタおろしだったそう。そう云われるとやや乱れた場面もありましたが、みなさん 2 回目の高座とは思えない仕上がりでした。

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夏休み文楽特別公演

2008/8/2 @国立文楽劇場

【第 1 部 親子劇場】

  • 西遊記さいゆうき 悟空の冒険
    • 閻魔王宮の段
    • 桃薗より釜煮の段
    • 火焔山より芭蕉洞の段
    • 祇園精舎の段

【第 2 部 名作劇場】

  • お夏清十郎 五十年忌歌念仏ごじゅうねんきうたねぶつ
    • 笠物狂の段
  • 鑓の権三重帷子やりのごんざかさねかたびら
    • 浜の宮馬場の段
    • 浅香市之進留守宅の段
    • 数寄屋の段
    • 岩木忠太兵衛屋敷の段
    • 伏見京橋妻仇討の段

【第 3 部 サマーレイトショー】

  • 国言詢音頭くにことばくどきおんど
    • 大川の段
    • 五人伐の段

※ 第 111 回


 夏休みの文楽は 3 部構成で、まずは第 1 部の親子劇場。どっかで親子割引券プレゼントみたいなんを見かけたんですが、その効果もあってか補助席も出る大入り満員。私が知る限り(と云ってもここ 2 年ほどですが)文楽公演で補助席が出てたのは初めてです。


 『西遊記』は文楽のスタイルをとりながら、閻魔大王が閻魔帳と間違えて連絡帳を取り出したり、小ネタで笑わせるサービスぶり。宙乗りで地獄から生還する孫悟空は、操る勘十郎と一体化。最初からスゴい。
 英大夫の「火焔山より芭蕉洞の段」では、北京オリンピックに始まって、メガマックやギャル曽根まで飛び出す。孫悟空と牛魔王との対決では、悟空が獅子からくいだおれ太郎に化け、負けじと牛魔王は大蛇からグリコの看板に化け、これまた大ウケ。くいだおれ太郎が活き活きと。
 書割で平面的なセットのなかで、孫悟空を懲らしめるために出てくる大釜が立体的だったのが印象的。しかもグラグラ煮えたぎっている表現が擬人的でおもしろい。
 最後はお釈迦様まで出てきて大団円。カーテンコールのように出てきた三蔵法師ご一行が客席を練り歩き、ロビーでお見送り。お子様には折り紙セットとビスコのおみやげ付きで、至れり尽くせりのサービス。


 ここまでサービス満点になってるとは思いませんでした。伝統芸能の枠から大きく逸脱する演出は大英断と云えるんじゃないでしょうか。間の文楽教室もおもしろかったですし、お子様も大満足だったと思います。

 食事休憩をはさんでの第 2 部は 8~9 割の入り。


 『お夏清十郎』は、駆け落ちするも清十郎に先立たれたお夏が心狂う、その様を舞踊のように。
 『鑓の権三』は、お雪、お菊、おさゐ(お菊の母)の間で翻弄される美男子の権三を描く。不義密通の汚名を着せられた権三はおさゐと落ち延びるも、最後は師匠の市之進に討たれる。盆踊りの喧騒がもの悲しさを際だたせる。


 今回の演目でもっともややこしそうだと思われた『鑓の権三』も、なんとか筋を把握できました。もちろんパンフレットの下読みは必須ですが。

 コーヒー休憩をはさんでの第 3 部は 6~7 割入りと、チとさびしい。


 『国言詢音頭』は、入れ揚げた女郎の菊野に愚弄された初右衛門が、ついには怒りを爆発させる。発狂した初右衛門が茶屋で菊野を手始めに斬りまくる凄惨な場面に。とくに、頭を切り落とした菊野の首に初右衛門が自分の足をにじり込ませる場面は、あれはもう狂気としか云いようがない。茶屋を出て、手足や刀に水をそそぎながら冷静に血を拭う様子もまた空恐ろしい。


 最後は凄まじい舞台でした。ただ、胴や頭が真っ二つになる仕掛けに笑いが起こるのがどうも‥‥。いまの時代だと滑稽に映るのは仕方ないにしても、もうちょっとリアクションの仕方がありそうな気もします。

 今回はどれもたのしめました。第 1 部は理屈抜きにおもしろかったですし、第 2 部・第 3 部は世話物で、ある程度筋を理解できたのが大きかったですね。もうちょっと場数をこなして浄瑠璃に慣れればもっとたのしめるんでしょうね。

国立文楽劇場

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