繁昌亭昼席
2008/9/16 @天満天神繁昌亭
- 林家染太 「犬の目」
- 桂文鹿 「青菜」
- 笑福亭銀瓶 「千早振る」
- 桂三象 《踊り》
- 桂米左 「豊竹屋」
- 森乃福郎 「胴切り」
―― 中入り ―― - 林家花丸 「狸の鯉」
- 桂三風 「ああ定年」 (作:桂三風)
- 桂朝太郎 《マジカル落語》
- 月亭八方 「始末の極意」
※ 第 104 週
この日の昼席はもともと月亭可朝さんがトリで、それを目当てに早くから前売り券を手配してたんですが、例の事件で早々に八方さんの代演に差し替えられました。八方さんは好きなんで良いんですが、やっぱりトリや中トリが代わったら払い戻し対象にしてもらいたいです。
開口一番の染太は「犬の目」。時間調整のために導入部はカットしていたが、独自のクスグリも入ってテンポ良く。
文鹿は「青菜」を、朴訥とした雰囲気でやわらかく。ニンに合ってて聴き心地は良いが、もう少しメリハリがあればまだまだ良くなりそう。
銀瓶は飄々と、それでいて丁寧な語り口で「千早振る」を。独自の工夫が盛りだくさんで、力士の竜田川が出てきたら角界の時事ネタも。上手さが光る。
三象の踊りは藤あや子の「むらさき雨情」をフル・コーラス。おひねりも飛ぶ。
三象のあとで演りにくそうな米左。歌舞伎の大向うの解説から浄瑠璃の話へとつなぎ、浄瑠璃の笑い方サンプルをはさんで「豊竹屋」へ。マクラからすでに雰囲気たっぷりで、ちょいクサいくらい。
中トリの福郎は試し斬りの小咄から「胴切り」へ。全体にバタバタした印象。サゲは「あんまり女湯のぞかんように‥‥」の笑福亭の型。
中入りを挟んで花丸の「狸の鯉」は、導入部でタヌキをいじめている子どもの舌っ足らず加減が普通でない。後半は比較的普通だが、登場人物が表情豊かでたのしい。
三風は自作の「ああ定年」。定年退職になった亭主が居場所を求めてカルチャー・センターへ。ネタおろしのときよりかなり整理され、「席がない」クスグリは悲しくもおもろい。後半のカラオケ教室では、隠し持っていたマイクで「大阪ラプソディー」をワン・コーラス。自然と観客参加型に。
朝太郎は「Mr.マリックに挑戦します」と連発しつつ、いつもの小ネタを連発。
トリの八方は可朝の話題から、時事ネタやら社会ネタやら、マクラいろいろでたっぷり笑わせる。母親のケチっぷりを披露してから「始末の極意」へ。節約の例はいくつか抜いて短めに編集されてたが、緩急自在で心地良いテンポの語り口に身をゆだねる。
トリが代わったからと迷ってる場合ではなかったですね。当たりの日でした。可朝さんが欠席でチと残念ではありましたが、好番組で存分にたのしめました。八方さんも師匠の代役をそつなくこなしてました。
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