« 花花寄席 | トップページ | 花花寄席 »

笑福亭福笑一門会

2009/2/7 @天満天神繁昌亭

【たった二人の一門会】

  • 笑福亭たま 「ベルゼバブの蝿」 (作:笑福亭たま)
  • 笑福亭福笑 「油屋金兵衛」 (作:笑福亭福笑)
    ―― 中入り ――
  • 笑福亭たま 「高津の富」
  • 笑福亭福笑 「大道易者」 (作:笑福亭福笑)

※ Vol. 3


 この日はたまさんのハシゴ。純喫茶アメリカンにて『花花寄席』の感想戦のあと、繁昌亭へ移動。
 前売り完売してたとあって、ロビーは久々に大混雑で、客席後方は補助席でぎっしり。大入り満員の札止めです。おなじ満員でも昼席とは違い、期待感が渦巻いていると云うか、ロビーも客席もただならぬ雰囲気。


 たまの 1 席目は「気違いみたいな」ド派手な羽織と着物で登場。楽屋での福笑の反応は「おまえそれ着物か!?!?」だったそう。
 ミステリー好きの福笑は、アニメや洋画の吹き替え版では声優で犯人が即座にわかると云う話をマクラに、ミステリー仕立ての「ベルゼバブの蝿」を。書いてあることが起こる『呪いの原稿』が作家のもとへ送られてくる噺。作家宅でのやり取りや、「ムカデに魂を売ったとひと目でわかる男」など、従来の笑い所をベースにクスグリ増量。後半もすっきり改訂され、作品としてかなりまとまった印象。

 福笑は開口一番「異常な落語会になりつつあります」。
 1 席目は、金にまつわるあれこれをマクラに、シュプレヒコールによる民意誘導を紹介して、自作の擬古典「油屋金兵衛」へ。ケチで有名な油屋からなんとか金を借りようとする噺で、そこに福笑流の笑いが盛りだくさん。とくに決め台詞の「ここや!」「そこや!」の繰り返しがたのしい。

 中入りをはさんで、たまの 2 席目。自身が師匠の福笑の得意ネタを演らないように、その福笑も師匠の松鶴ネタをほとんど演らないそう。そこでたまは師匠が演らない大師匠の得意ネタ「高津の富」を手掛けることにしたそう。
 その「高津の富」は、ヒョロビリの男が宿屋を訪れる場面はカットし、宿屋の女房が亭主にボヤく場面から始まる。高津神社の場面では「二番が当たりまんねん!」の男が興奮し過ぎで周囲を巻き込み、ボヤ騒ぎまで発生。たま流に再構成されており、勢いよく笑い多めで、たっぷりの一席。

 福笑の 2 席目は、麻生総理の漢字の読み間違いを擁護しつつ、米團治はヨネ團治以外にも、コメ團治とも読める、ほかにもマイ團治、ベイ團治、メートル團治、ヤソハチ團治、アメリカ團治。
 いろいろとマクラをつなぎ、自作の「大道易者」へ。縁日の露店に並ぶ易者に見てみてもらう噺。どうにも怪しい易者の「黙って座ればピタリと当たる」の繰り返しがたのしい。飛び降り自殺騒動まで起こって大騒ぎだが、古典の「天王寺詣り」の雰囲気も感じる。


 この師弟ならではの笑いにこだわった 4 席で、たっぷり濃厚な 2 時間半でした。
 とくにたまさんは 2 席ともここ最近の高座のなかでは抜きん出ていて、「ベルゼバブの蝿」にいたってはネタ自体の進化もあり、かなり良かったです。「師匠の前でスベるわけにはいかない」と云う緊張感が良い方向に作用したんではないかと思います。

|

« 花花寄席 | トップページ | 花花寄席 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/24187/43938087

この記事へのトラックバック一覧です: 笑福亭福笑一門会:

« 花花寄席 | トップページ | 花花寄席 »