花花寄席
2009/4/11 @ヨシモト∞ホール OSAKA
- 桂三幸 「十徳」
- 桂三若 「ひとり静」(作:桂三若)
- 小泉エリ 《マジック》
- 林家小染 「試し酒」
―― 中入り ―― - 矢野・兵動 《漫才》
- 桂文華 「打飼盗人」
※ 第 53 回
『花花寄席日記』 に 「4 月 11 日はこれまでになく前売り券が出ているそうです」 なんて書かれてたんであわてて前売り券を買ったんですが、整理番号は 10 番でした。「釣られた!」って云うか「普段どんだけ売れてないねん!」って思ってしまいました。まぁ顔付けええから良しですけど。
で、実際は 40 人弱くらい。これまで私が行ったなかでいちばん入ってませんでした。
でも、今回からごあいさつを兼ねたコラムと番組紹介が印刷されたパンフが用意されていました。A4 サイズのコピー用紙 1 枚物ですが、こんなものでもあると違いますね。むき出しだったスタジオ後方も黒幕で隠されていて、雰囲気作りを意識しだした感じです。ラジオ収録が始まって会を続けようと云う前向きな意志が感じられます。
ラジオ収録と云いますと、開演直前にスタッフの前説で「携帯電話オフ」「余計な物音を立てない」「拍手」なんかのお願い。お茶子代わりの黒子もそうですが、理解はできるんですけど、落語会の雰囲気にはそぐわないように思います。
まずは三幸が露払い。相変わらずマクラがおもしろい。たっぷりのマクラのあと「十徳」を、トントントンと軽快に。
三若は相変わらずのマシンガン・トーク。東京と大阪の比較をマクラに「ひとり静」へ。大阪へ転勤してきた東京人を飲み屋へ誘った大阪人を描写した噺で、大阪人の「ツッコめよー!」に既視感。
マジックの小泉エリは衣装が替わり、黒の T シャツにミニスカートで、ダンサーのミキティ&フーちゃんと合わせた感じに。トークのユルさもたのしい。
中トリの小染は酔っぱらいの小咄を酔態高座入りで紹介してから得意の「試し酒」を。五升の酒を飲もうと云う下男の徐々に酔っぱらう様子がいつもながらお見事。
帰り際に「酔ってませんよ」とフォロー。
中入りを挟んで、漫才の矢野・兵動。矢野の声の張り方がスゴい。そして客の引っ張り込み方が上手く、ネタもおもしろい。兵動が小ネタのオチで噛んだら、すかさず矢野が「ブログに書くなよ! スベらへん男やぞ!」と、いまどきのフォローも。
トリの文華はマクラで泥棒のいろいろとその呼び名の由来を虚実ない交ぜで紹介してから「打飼盗人」を。長屋の男と盗人の立場が逆転していく過程がおもしろい。泥棒ネタを得意とする笑福亭三喬とはまた違った味わい。
内容的にはなかなか満足度の高い会でした。枠組みにもうちょっと気遣いがほしい気もしますが、これは会を続けていくなかで改善されていくことを願います。
矢野・兵動のライヴは初めてでしたが、やっぱりおもしろいですね。花花寄席は時間枠を長めに取ってるんで、リラックスした感じも良かったと思います。
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