育っちゃったらくご!
2009/4/28 @天満天神繁昌亭
- 笑福亭たま 「寄合酒」
- 月亭遊方 「迷走配達人」(作:月亭遊方)
- 桂あやめ 「はてなの茶碗」
- 旭堂南湖 『難波戦記』より「真田の入城」
―― 中入り ―― - 桂三風 「モレパシー」(作:桂三風)
- 桂三金 「温泉旅館望洋楼一泊?」(作:桂三枝)
- 《エンディング》
※ 第 14 回
ぼちぼち私の花粉のシーズンも終わったようで、かなり楽になりました。とは云え、突発的に鼻水が垂れてくる場合がありますんで、薬を飲んで繁昌亭へ。
開演直後はちょっと入りが少ない感じでしたが、そのあともパラパラと来られて、最終的には 1 階席に 6 割くらいの入りに。
トップのたまは、三風の会の打ち上げの席での遊方の大人げない行動をマクラに、酒席(の準備)の噺で「寄合酒」を。持ち寄り物に新聞でくるんだ味噌が入ってるヴァージョン。構成は整理されてるのに、なぜかカミカミ。
遊方はマクラで下ネタが暴発して意気消沈。気を取り直して「迷走配達人」を。方向音痴の郵便配達員の噺。方向音痴の迷いっぷりがたのしい。
あやめは楽茶会(上方落語協会茶道部)主催の会で披露する、師匠の文枝が作った茶碗と、それへ米朝に「はてな」と箱書きしてもらう経緯をマクラに、その会で演ることになるかもしれない「はてなの茶碗」を。意外とオーソドックスだが、時の帝のくだりをふくらませて。
文枝は花月の出番の 15 分枠で実質 13 分で演ってたそうだが、あやめは 20 分程度にまとめて。
南湖は、落語「くっしゃみ講釈」で講釈師の後藤一山が語る『難波戦記』の誤りについて解説し、落語のように実際に唐辛子をくすべたら‥‥と云う話で観客の興味を引いてから、上手い流れで『難波戦記』の真田幸村の大坂城入城のくだり。笑いを誘う序盤はゆったりと、終盤には修羅場読みもあってたっぷり。
中入りを挟んで、三風は「喫茶ケルンでなにを注文するか?」を遊方と議論(?)した話から、「人に気持ちを伝える方法はないか?」と云う話へとマクラをつないで「モレパシー」へ。思っていること・考えていることが相手に伝わってしまう男の噺で、漫画『サトラレ』のような設定。無心に語ろうとしてるところに思いがかぶさってくる演出が秀逸。
トリの三金は師匠の三枝の作品で「温泉旅館望洋楼一泊?」を。秘湯を求めて望洋楼を訪れた男の噺。ほのぼのとムチャを云う望洋楼の老夫婦がおもしろい。
最後に全員そろってエンディング。遊方はマクラでスベッたことを気にしてか、やたらテンションが低い。次回の『できちゃったらくご!』の招待権プレゼント抽選も。
やっぱりこの会は 6 席+αで 2 時間半を超えますね。
どれもおもしろかったですが、とくに中入り後の三風さんと三金さんが興味深かったです。三風さんのは音響が使える会場でないと演れませんが、整理されればかなり笑いが期待できそう。三金さんのは三枝作品だけにネタはしっかりしてるんで、デブネタを組み込んでも良いかも。
次回は 6 月 25 日(金)です。
その前に『できちゃったらくご!』が 5 月 11 日(月)に動楽亭で開催されます。次回は全員が新作ネタおろしを演られるそうですよ。
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