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劇団☆新感線 いのうえ歌舞伎・壊〈Punk〉 『蜉蝣峠』

2009/4/29 @梅田芸術劇場

脚本: 宮藤官九郎
演出: いのうえひでのり
出演: 古田新太、堤真一、高岡早紀、勝地涼、木村了、梶原善、粟根まこと、高田聖子、橋本じゅん、他


 この日はもともと『こごろうの会』へ行こうと思ってたんですが、うっかり寝坊して断念。のんびりと某 SNS を眺めてたら、当日の新感線の公演チケットを安く譲りますよと云う書き込みを発見し、速攻でコンタクトを取って確保しました。こんなんを「瓢箪から駒」って云うんでしょうか。
 シアター・ドラマシティは何度も行ってますが、梅田芸術劇場は初めて。席は 2 階ながら最前列で、ステージからはちょっと遠いですが、全体を見渡せるのは快適。


 物語は、まったく記憶のない闇太郎が町外れの蜉蝣峠で出会った銀之助とともに賭場で栄えるろまん街へ出て、ヤクザの抗争に巻き込まれる、と云う感じ。オープニングはコント風で、序盤はコメディ・タッチで展開するも、過去にろまん街で起こった惨事が徐々に明らかにされ、それとともに緊迫感も増してゆく。
 グイグイ引き込んでおいて最後に謎を残す第 1 幕、過去の惨事が明らかとなり現在とシンクロする第 2 幕と、とにかく脚本の良さが光る。

 古田新太が演じる闇太郎は、存在感があるようでないような、不思議な雰囲気を醸し出しているのが印象的。振り返れば、天晴(堤真一)もお泪(高岡早紀)も、何らかの過去を背負うものからはみな同様の印象を受ける。逆に立派の親分(橋本じゅん)やお寸(高田聖子)、あるいは惨事で視力を失ったがめ吉(梶原善)なんかからはアクの強い存在感が。
 閉ざされた過去の記憶や心の奥底の秘密を抱く者と、そうでない者との対比が明瞭で、そこらあたりの人物描写はお見事。
 途中、橋本じゅん、逆木圭一郎、インディ高橋の劇団員トリオが Perfume ばりのダンスを披露する場面があり、そこだけ扇町ミュージアムスクエアにタイム・スリップしたかのよう。

 舞台装置に目を向ければ、映像を使った演出はお手のもので、イメージを膨らませる効果が絶大。回り舞台を使った転換も効果的だったが、こちらはやや使い過ぎに感じられる場面も。
 なんにせよ、大きな会場だからこそできる舞台演出が芝居にマッチしてて好印象。これまでは「とにかく使ってみました」と云う印象だった派手な演出が、ようやく舞台に溶け込む頃加減になってきたよう。


 いつものように 3 時間を超える舞台となりましたが、飽きることなく最後まで集中して観られました。
 良い脚本、良い演出、良い役者が揃い、舞台装置が華を添えると云う、かなり満足度の高い芝居で、とくに今回はお値段以上の内容だと思わされました。

劇団☆新感線 いのうえ歌舞伎・壊〈Punk〉『蜉蝣峠』
劇団☆新感線

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