« 講談毎日亭 皐月一週間 | トップページ | 講談毎日亭 皐月一週間 »

桂つく枝改メ五代目桂文三襲名披露興行

2009/5/16 @なんばグランド花月

  • 桂かい枝 「秘伝書」
  • 桂文珍 「天王寺詣り」
  • 林家染丸 「豊竹屋」 《踊り》「奴さん 姐さん」
  • 桂春團治 「代書屋」
    ―― 中入り ――
  • 《桂つく枝改メ五代目桂文三襲名披露口上》
  • 月亭八方 「住吉駕籠」
  • 桂三枝 「お忘れ物承り所」(作:桂三枝)
  • 桂文三 「堪忍袋」


 とうとうつく枝さんが文三さんになる日がきました。なんばグランド花月での襲名興行はこれが初めてだそうです。
 正直、キャパ 900 の会場が埋まるのか心配でしたが、それも杞憂で、立ち見も出る盛会に。指定席にもかかわらず、入場を待つお客さんが早くから列ばれてました。
 1 階席後方にカメラが多数入ってましたから、会場にこられなかった方も何らかの形で観られるかもしれませんね。


 まずは弟弟子のかい枝が露払い‥‥と云いたいところだが、大舞台での緊張からか「文三改メつく枝」を連発。ネタの方は「秘伝書」を軽くトントンと。

 文珍は「師匠(桂文枝)がよく演られてたネタを‥‥」と「天王寺詣り」を。全体に荒い印象だが、現代のクスグリを入れて笑わせたり。

 染丸は「豊竹屋」を小気味良く演ってから、色変わりに「奴さん 姐さん」を踊っておめでたい雰囲気を盛り上げる。

 中トリの春團治は「祝いのし」だろうと思ってたら、意外にも「代書屋」を。依頼客が「女郎買いに行った日」と云ったあとの代書屋の表情が秀逸で、たっぷり溜めてからの「あんた、アホと違うか」に感情乗りまくり。

 中入りを挟んで、襲名披露口上。下手側より司会の桂きん枝、染丸、三枝、文三、春團治、八方、文珍の並び。
 噺家の口上だけに、文三のことを上げたり下げたり、下げたり上げたりで、春團治からも笑みがこぼれる。八方の「文三君は優しいそうで、踏切で子犬を助けたり、地下街でおばあさんを案内してやったり、そんなエピソードは一切ないんですが」に、三枝が『新婚さんいらっしゃい!』ばりのコケで応える。
 春團治は紀伊國屋文左衛門が《花の文左》と呼ばれたこと引いて、「立派な《花の文三》と呼ばれるよう、ご贔屓くださいますようお願い申しあげます」。
 最後は春團治の音頭で大阪締め。

 八方は「すぐ済みます」を連呼して「住吉駕籠」を酔っ払いの途中まで。細部も端折った印象だが、酔っ払いの繰り返しを駕籠屋が云い返す立て弁は八方の真骨頂。

 口上でも涙ぐんでいた三枝は、ここでも泣き出しそうに。気を取り直して自作の「お忘れ物承り所」を、これも間を抜いて短めに、それでもきっちり笑わせる。

 万雷の拍手に迎えられ、文三としての初高座は、きん枝とともに桂米朝宅へ挨拶に行ったときのおもしろ話から、得意のダイエット話へとマクラをつなぎ、強烈な夫婦喧嘩から始まる「堪忍袋」を。マクラはやや走り気味だったが、ネタに入ると頃加減に安定。堪忍袋に吹き込むリアルな不満は最新版で。終始笑いの多い、にぎやかな高座に。


 ええ会でした。
 口上はこう云う場でしか聴けませんが、とくに今回は吉本のトップの噺家が集結し、事務所の枠を超えて春團治師匠が華を添えると云う豪華なもの。文三さんがトリのマクラで「きん枝兄さんがいると、どんな場もカジュアルになる」と云われてたとおり、リラックスした雰囲気になって、それがまた文三さんのお人柄に合ってたと思います。
 文三さんは数週間前にゲスト出演されたラジオで「当日のネタはもう決めてます」と云われてましたが、得意ネタでガッチリ笑わせてくれました。大ネタで決めるんではなく、笑いの多いネタを選んだところに、文三さんの立ち位置がうかがえますね。

 開演が 19 時半と遅めで、終演は 22 時過ぎに。外はまだ小雨でした。

|

« 講談毎日亭 皐月一週間 | トップページ | 講談毎日亭 皐月一週間 »

コメント

こんばんは、ご無沙汰しております。山葵さんもお見えに
なってたんですね。私も文三さんの襲名披露に行ってましたよ。
高松からわざわざ神戸を経由して(神戸は妙な感じでした)。
さて、さすが襲名の会だけあって豪華な布陣でしたねー。私は
もう三代目を聞いた時点で満足してしまってましたから(笑)。
米団治さんと同様に、まぁ、襲名してもこれからいうこと
ですから、ご活躍期待したいですね。

追記、会がはねた後、法善寺の某店で三代目師匠と奥さんと
偶然にもご一緒することができました。プライベートでも粋な
お師匠さんですね。8月10日に法善寺祭りとかいうのがあって
三代目がお見えになるというてました。

投稿: 小文文 | 2009.05.17 21:08

■ 小文文 さん
文三さんの襲名披露興行は、ホントに華やかで良かったですね。
春菜さんによると、高座ではシュッとしてる春團治師匠も、普段はメチャクチャおもしろいそうですよ。
そんな春團治師匠との第三種接近遭遇、うらやましいです。

投稿: わさび | 2009.05.17 23:25

そういや繁昌亭の文三襲名披露でも三代目はご出演予定ですね。
出来れば行こうかなと思ってますが。その前の福笑独演会と
7月の可朝師匠の昼席が気になっています。その頃には
インフルエンザ騒動も収まってたらいいのですが。

投稿: 小文文 | 2009.05.20 23:29

■ 小文文 さん
繁昌亭での特別興行もなかなか豪華ですよね。
私も行く予定でいます。
それよりなにより、可朝さんの情報、ありがとうございます!
こちらも要チェックですね。

投稿: わさび | 2009.05.21 02:39

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/24187/45035604

この記事へのトラックバック一覧です: 桂つく枝改メ五代目桂文三襲名披露興行:

« 講談毎日亭 皐月一週間 | トップページ | 講談毎日亭 皐月一週間 »