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笑いのタニマチ 仁智の新作落語道場

2009/6/30 @薬業年金会館 和室

  • 笑福亭仁智 《ごあいさつ》
  • 桂三幸 「男と女の他力本願」
  • 笑福亭仁智 「鶴カントリークラブ亀コース」
  • 月亭遊方 「素顔のままで」
  • 笑福亭仁智 (本音の結婚披露宴の噺)

※ Vol. 84
※ すべて自作ネタ


 仁智さんの勉強会へ初めて行ってきました。新作の会で、仁智さんは 2 席のうち 1 席はネタ下ろしです。
 いつもよく入ってると云う噂を聞いてたんですが、この日は 80 人くらいだったでしょうか。開演前に膝送りあり。それでも比較的ゆったり座れました。
 高座番は仁智さんのお弟子さんの笑福亭智六さん。笑福亭たまさんもお手伝いにこられてました。


 まずは仁智が私服姿で登場してごあいさつ。自作の見台&膝隠しを紹介。材料はコーナンで調達したそう。

 三幸はマクラで上手いこと月亭を持ち上げる。「男と女の他力本願」は、彼氏が彼女との結婚を競馬に託す噺。結婚したい彼氏と、結婚したくない彼女のせめぎ合い。小粒なクスグリがたのしい。

 仁智の 1 席目はマクラで、ニュースの話題からとぼけた人々の話になって、ガッツ石松や具志堅用高のおもしろエピソードいろいろ。
 師匠の笑福亭仁鶴とのゴルフの話から「鶴カントリークラブ亀コース」へ。キャディーとマンツーマンでラウンドできるゴルフ場へ行き、若い女性キャディーを期待してたら老婆があらわれる‥‥と云う噺。とにかく爆笑の連続で、それでも時事ネタを盛り込む旺盛さ。

 仁智の爆笑高座のあとで演りにくそうな遊方は、他人に顔をおぼえられることにまつわるエピソードいろいろから「素顔のままで」を。売り出し中の芸人がレストランでバイトしてるときに顔を指されないよう苦労する噺。変顔でごまかそうとするとしゃべり方まで変わるのがおもしろい。いつもより余計にオツユを飛ばしまくっての熱演。

 仁智の 2 席目はネタ下ろし。楽屋で「マクラがない」と云ってた遊方に対して、仁智は「俺なんかオチない」。結婚にまつわる話をマクラに、結婚披露宴でことごとく本音がぶちまけられる噺。できたてホヤホヤのようで、当たり前のように台本片手に口演。スピーチの連続でパターンが画一化して途中ややダレるも、ムリヤリにでも笑わせる力量はさすが。どこまでが演出で、どこからが間違ってるのか、フォローも巧み。新婦の友達のスピーチ《乗車取扱説明書 5 箇条》がツボ。


 2 時間たっぷり笑わせていただきました。これで予約 1,000 円ですから、お値打ちです。仁智さんの「鶴~亀~」だけでもペイしますよ、これは。

 次回は 8 月 26 日(水)です。

笑福亭仁智の部屋
笑いのタニマチ

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あさ吉独演会

2009/6/29 @天満天神繁昌亭

【つながり】

  • 桂さん都 「みかん屋」
  • 桂あさ吉 「稲荷俥」
  • 豊来家玉之助 《獅子舞》
  • 桂あさ吉 「みそ蔵」
    ―― 中入り ――
  • 桂あさ吉 「LOVE 八卦」(作:桂あさ吉)


 たのしみにしていたあさ吉さんの独演会は、あいにくの雨。梅雨とはい云え、こうもぴったり降られると気の毒な気がします。
 当日の伸びは悪かったかもしれませんが、それでも 1 階席が 8 割ほどの入りに。


 トップのさん都は、代名詞とも云える「みかん屋」を。口跡良くトントントンと運び‥‥過ぎに感じられる場面も。それでもみかん屋のとぼけた雰囲気がさん都にぴったり。

 玉之助は昨年の『あさ吉独演会』にも出演し、アンケートで非常に好評だったため、今回も出演となったそう。あさ吉からのリクエストで獅子舞を 20 分。

 あさ吉の 1 席目はたっぷりのマクラから。桂米朝のもとでの内弟子修行の話や、海外公演の話など、何度聴いてもたのしい。海外公演よりも神社の奉納落語の方が演りにくかったと云う話から「稲荷俥」へ。俥に乗った客と俥夫とのやり取りの場面で所作の荒さが目立つも、正直者の俥夫があさ吉のニンに合ってて、全体に良い雰囲気。
 2 席目の「みそ蔵」は江戸落語から移したものだが、大阪弁への置き換えが中途半端で、全体に中途半端な印象。店の者が選ぶ料理に対する番頭の解説は、料理好きのあさ吉ならではの説得力で、妙においしそう。おそらく初演か 2 回目くらいだと思うが、上方では演り手が少ないネタだけに、口演を重ねて整理されることを願う。
 中入りを挟んでの 3 席目は「サプライズを‥‥」と、マクラ代わりにあさ吉の笛(能管)と玉之助の獅子舞とのコラボレーション。自作の「LOVE 八卦」は、初デートの高校生とその守護霊の噺。やや繰れてない感じだったが、ゆるめのクスグリがポコポコ出てきて、なんとも云えない独特のたのしさ。


 とにかくマクラが(たいしたこと云うてないのに)おもしろくて、あさ吉さんのほんわかオーラでほっこり癒されました。「稲荷俥」も「みそ蔵」もツボツボでおもしろいセリフが入ってて、しっかりあさ吉ワールドでした。「LOVE 八卦」「夢組」につづく新作にも期待したいです。
 仕上がりの悪さも見られましたが、落語は技術論だけでは語れないと云うことを体現された、希有な噺家さんです。

桂あさ吉@ブログ

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丸善落語会

2009/6/28 @丸善・名古屋栄店 会議室

【超星☆激突 II たま vs 兼好】

  • 三遊亭兼好 「たがや」
  • 笑福亭たま 「伝説の組長」(作:笑福亭たま)
    ―― 中入り ――
  • 三遊亭兼好 「野ざらし」
  • 笑福亭たま 「代書屋」

※ 第 38 回


 梅雨で微妙な空模様でしたが、天気予報では降水確率 30 % だったんで傘を持たずに出発。近鉄特急で名古屋へ向かう途中、津あたりで降ってきました‥‥。名古屋市内はほん小雨で助かりましたが。
 会場へ到着すると、すでに長蛇の列。暑かったんで、ちょっと早めの開場がありがたかったです。関西から遠征されてきたたまファンの姿も多く見受けられました。


 兼好の 1 席目は、大向こういろいろから花火の掛け声へとマクラをつないで「たがや」へ。マクラも本編も細かい工夫があちこちに。
 中入り後の 2 席目は、たまについてちょっと触れてから、女性に関する考察や水難事故の話をマクラに「野ざらし」を。こちらも細かい工夫があちこちに。

 たまの 1 席目は、兼好を意識しまくりのマクラから、ショート落語いろいろ。「伝説の組長」はガッチリ繰れてて笑い多し。
 トリの 2 席目は、『丸善落語会』に呼ばれることを感謝しつつ、兼好をクサして「代書屋」を。笑福亭福笑テイストを感じさせつつも独自のクスグリ満載で、代書屋のノリツッコミや、だんだん腹を立てて最後にキレるのがツボ。


 兼好さんは比較的あっさり、たまさんの方が笑いが大きかった印象で、2 回目の激突はたまさんに軍配が上がったでしょう。前回同様、たまさんは気合い入りまくりで、兼好さんのことを意識しまくりって感じでした。
 聞くところによると、兼好さんは二日酔いだったそう。次回は万全の体制で激突していただきたいと思います。

 終演後に外へ出ると、すっかり晴れていました。

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育っちゃったらくご!

2009/6/26 @天満天神繁昌亭

  • 笑福亭福笑 「喧嘩の仲裁」
  • 桂三金 「宗論」
  • 旭堂南湖 「ウエスタン」(作:旭堂南湖)
  • 桂三風 「青菜」
  • 桂あやめ 「リメンバァ吉本新喜劇」(作:桂あやめ)
    ―― 中入り ――
  • 笑福亭たま 「伝説の組長」(作:笑福亭たま)
  • 月亭遊方 「ラジオドリームで恋をして」(作:月亭遊方)
  • 《エンディング》

※ 第 15 回


 今回は福笑さんが前座で飛び入り出演と云うことで落語ファンが結集するかと思いきやそれほどでもなく、それとは別に繁昌亭が目当てとおぼしき団体客が多数詰めかけて、1 階は満席、2 階にも入って大入り満員に。こんな夜席は久々です。昼席みたいな雰囲気。


 まずは福笑。勉強会的な位置付けだった宝塚の会がなくなってしまい、ネタ下ろしや焼き直しネタを試す場がなく、懇意のあやめに出演を依頼したそう。
 「喧嘩の仲裁」は、喧嘩してた二人が仲裁してくれた男にお礼に行くと、近所の若い二人が逢瀬をたのしみにくると云うので、長持に隠れてのぞき見する噺。長持に隠れた二人のやり取りがメインで、福笑らしいクスグリも満載だが、マクラで福笑自身がハードルを上げ過ぎたせいか、ひそひそ声で展開するためか、いまいち笑いが爆発しない。

 三金はこの日、繁昌亭へ自転車でくる途中に車との接触事故に遭ったそう。定番の陰陽のマクラから「宗論」へ。キリスト教信者の息子が歌う賛美歌はさすがに上手い。独自のクスグリもあちこちに。

 南湖はマイケル・ジャクソンの“Thriller”の出囃子で登場。日食にまつわるあれこれをマクラに、自作の「ウエスタン」を。仇討ちの旅をつづけるキッドと悪党のキャメルの決闘。こまかいクスグリもたのしい。

 三風は師匠の桂三枝の自宅の庭で子どもたちに流しそうめんをしたときの話をマクラに「青菜」を。基本どおりきっちりと、それでいて三風独自のクスグリも。

 あやめの「リメンバァ吉本新喜劇」は「蛸芝居」のパロディで、吉本新喜劇が好きな一家のもとへ、東京出身で吉本新喜劇を知らない男が結婚の挨拶にくる噺。懐かしい新喜劇のギャグ満載で、サゲもなるほどな演出。
 あとのたまによると、弟子の桂さろめ(山形県出身)は「ずっとなにを云ってるかわかりません」だったそう。

 中入りを挟んで、たまの「伝説の組長」は、数々の修羅場をどないかしてくぐり抜けてきたヤクザの組長と、組長の影武者になった若い衆の噺。口演を重ねてかなり整理され、繰り返しのクスグリがかなりおもしろい。

 トリの遊方はマイケル・ジャクソンと桂米朝と桂春團治の意外なエピソードから、男前についてマクラをつないで「ラジオドリームで恋をして」へ。売れないラジオ DJ と、その DJ にあこがれる女の子の噺。笑いは少ないが現代版人情噺風で、映画のような展開。ハメモノ的に挿入される曲のチョイスもナイス。サゲもサラッとカッコ良く。

 最後にできちゃった!メンバーが全員登場してエンディング。この日が誕生日の三風に、メンバーから幟のプレゼント。


 7 席で 3 時間とたっぷりの会に。後半になるに従って盛り上がり、最後に遊方さんがしっとり締めると云う、なんともええ感じの構成でした。
 そんななか、前座で登場した福笑さんが苦戦してたのが印象的でした。米朝一門の落語会では先輩から「前座はウケんでもええ」と云われることもあるそうですが、その理由がわかったように思います。

 次回は 8 月 10 日(月)です。

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たまのフレンドリー寄席β

2009/6/24 @天満天神繁昌亭

  • 笑福亭喬介 「寄合酒」
  • 笑福亭たま 「青菜」
    ―― 長崎さわぎ ――
  • 笑福亭たま 「遊山船」
  • 春野恵子 「袈裟と盛遠」 (曲師:一風亭初月)
    ―― 中入り ――
  • たま・恵子・初月 《座談会》
  • 笑福亭たま 「口入屋」


 久々にたまさんの繁昌亭夜席は 1 階席に 9 割ほどの入り。今回は奈良テレビ 『ゆうドキッ!』 で共演している浪曲の春野恵子さんがゲストと云うことで、彼女のファンも多く来られてたようです。


 開口一番の喬介は「寄合酒」。鯛の料理を任された男がとことん頼りないが、そこがまたなんともかわいらしい。味噌を持ってきた男がいたが、鰹の出汁のくだりまで。

 たまの 1 席目は、マクラで今週の繁昌亭昼席で共演している笑福亭福笑と桂文福のおもしろエピソードをたっぷり。
 「青菜」は先週の 『NIGHT HEAD 第 2 章』 で観たところ。全体に整理された感じだが、サゲは従来の型に戻されていた。上手い演出だと思ってただけに、チと残念。

 たまの 2 席目は、三遊亭圓丈の著作 『ろんだいえん 21 世紀落語論』 にいたく共感した話をマクラに「遊山船」を。基本型からあちこち抜いて、笑える場面を中心に構成。かなり過激な「振袖に南京豆入れたら‥‥」のくだりや、「これやったら 1 本は使てるやろな」「1 本? ‥‥巻き寿司?」のやり取りなど、たまらしい味付けがかなりおもしろい。終盤の「帰って嫁はんとちょっとも違わんように‥‥」から展開が小気味良く、それだけに最後の最後でセリフが多くてもたつくのがもったいない。

 春野恵子「袈裟と盛遠」は、袈裟御前に恋い狂った遠藤盛遠の物語。素人目にも技術的にまだまだなところが見受けられるも、情味たっぷりと。

 中入りを挟んでの座談会は、たまの進行で恵子と初月が観客からの質問に答えるスタイル。浪曲を志したきっかけなど。恵子は仲良くしたいのに、初月は舞台以外では接点を持たないと云う、微妙な距離感がおもしろい。

 たまの 3 席目は「口入屋」。丁稚が口入屋へ女子衆を探しに行く場面や、店を早仕舞いして急かされながらの夕飯の場面は抜かれていたが、それでもたっぷり。様子をしながらの「番頭でおます」の稽古がたのしい。女子衆の特技に落語が入るのは桂こごろうと同趣向だが、これはもともとたまのアイデアで、女子衆の持ちネタ「地獄八景亡者戯」に御寮人が「大ネタやないか」。終盤の台所の場面がドガチャガと荒っぽくなってしまったのが残念。


 たまさんの「遊山船」は何度も観てますが、おもしろいですねぇ。個人的にこのネタは桂吉朝さんの印象が強いだけに、テイストの違う噺家さんの方が素直にたのしめるのかも。
 喬介さんのおもしろさがグイグイきてる感じです。ただ、ちょっとタガがゆるみ過ぎな印象もありますが。今後がたのしみです。

 今回のたまさんの演目は「口入屋」「遊山船」がネタ出しされて、もう 1 席は、最近、独自の工夫を盛り込んだ「青菜」か「代書屋」を、とのことでした。結局「青菜」でしたが、「青菜」も「遊山船」も夏の噺で、家へ帰って女房相手に覚えてきたことを試すと云う展開。ここまで同じようなネタを、しかも 2 席つづけて演るのはどうでしょう。もちろんたのしませるポイントはそれぞれ違いますし、演りたいネタを演っただけなんでしょうが。全体のバランスを考えるなら「青菜」よりも「代書屋」の方が良かったように思います。

らくごの玉手箱

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らくご道 笑福亭生喬と桂こごろうの落語会

2009/6/23 @上方亭 (ワッハ上方 小演芸場)

  • 笑福亭生寿 「軽業」
  • 笑福亭生喬 「野崎詣り」
  • 桂こごろう 「鬼あざみ」
    ―― 中入り ――
  • 《対談:夕焼け日記》


 梅雨らしい微妙な天気でしたが、開場待ちの行列もいつもよりやや長め。開演時にはザッと 50 人くらいと、いつもよりちょっと多めの入りでした。


 開口一番の生寿は「軽業」を。時間の都合か、もぎ取りの部分を抜いたため、全体に笑いが薄くなってしまった印象。途中、ハメモノのキッカケが下座へ届かず、演り直す場面も。サゲは「身体かるわざ中が痛い」。

 生喬は開口一番「声が小さい!」。下座がトチったような格好になってしまったことに対してのフォローと、生寿へのダメ出し。
 12 月の『出没!ラクゴリラ』の会場が押さえられず、正月興行を計画している話や、松喬一門の正月や打ち上げの話など、いつもながらマクラたっぷり。
 季節の話題から「野崎詣り」へ。最初は走り気味だったが、舟に乗ってからは良い感じに。ハメモノもふんだんに入ってにぎやか。

 こごろうは開口一番「声大きいんです」。軽いマクラを振ってから「鬼あざみ」へ。悪童の清吉と父・継母との噺をじっくりと語る。終盤にもう少し凄みがほしいところだが、ここらのバランス取りは難しそう。

 中入りを挟んで、対談コーナー。
 こごろうの「鬼あざみ」は今回が 2 度目の口演とのことで、抜けた場面や間違った場面を反省。ネタ自体は、師匠の桂南光に許可を得て、口伝された桂文團治、桂文紅、南光の口演資料を南光から借りて独自に覚えたそう。東京の「双蝶々」を再構成したような噺だが、生喬が学生時代に観た林家染丸の口演は「双蝶々」に近い構成だったそう。
 生喬の「野崎詣り」は 3 年ぶりの口演。桂雀三郎から付けてもらったそう。若い頃に口移しで付けてもらった雀三郎の「野崎詣り」と笑福亭福笑の「無い物買い」は崩し難く、習ったそのままになってしまうそう。


 「鬼あざみ」は笑いどころがなく、難しい噺でしょうね。演り手としても発散しないんではないでしょうか。ただ、こう云う噺を手がけることで、芸の幅は確実に拡がると思います。
 対談でネタの口伝継承についていろいろと興味深い話が聞けました。ここらが『らくご道』のおもしろいところですね。

 雨男・こごろうさんの会と云うことで夕方から降られるかと覚悟してたんですが、家に帰るまで持ちこたえてくれました。

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天満の銀座

2009/6/21 @天満天神繁昌亭

  • 桂雀太 「天狗さし」
  • 林家花丸 「近日息子」
  • 笑福亭銀瓶 「書割盗人」
    ―― 中入り ――
  • おしどり 《音曲漫才》
  • 笑福亭銀瓶 「蔵丁稚」

※ 7 丁目


 初めて銀瓶さん主催の会へ行ってみました。位置付け的には勉強会なんでしょうが、色物でおしどりが入ってるんで寄席っぽい番組になってます。
 興行的にはしんどい日曜の夜に 9 割くらいの入り。最近の繁昌亭の夜席にしては入ってる方でしょう。


 トップの雀太はマクラで言葉の研究について。大阪弁で《松屋町》は《まっちゃまち》と発音することから「エチオピアエッチョピア散髪屋さんぱっちゃ月曜げっちょうが休み」となる、と。
 「天狗さし」はいつもながら口跡良くトントンと。

 花丸はいつものマクラをうまく《先繰り機転》に結びつけて「近日息子」へ。花丸らしいこまかい工夫やクスグリの加工があちこちに。云い間違いを諭す男のテンションが徐々に上昇し、それにつれてしゃべりも加速。最後に噛んでしまったのはご愛敬。サゲのちょっとした演出もなかなか。

 おしどりはマコのシャンソンにつづけてミュージカル「鶴の恩返し」。いつものパターンながら、ケンが妙なテンションでマコが困惑気味。リクエストはピカチュウで、保険に取ったお題が銀瓶で余計に動揺。

 銀瓶の 1 席目は、マクラで繁昌亭昼席の中トリで「書割盗人」を演ったときの話。最後の倒れる演出に対して、出番前に桂福車から「倒れたまま幕引いたらおもしろいかも」と提案され、採用することに。なかなかウケて高座を降りると、桂三枝や桂ざこばが楽屋に。ざこばが「あれ、お前が考えたんか?」「あんなん、おもろいと思てんのか?」「お前とはセンス合わんわ!」「お前にやったネタ、もう演らんといてくれ!」とキレる。平身低頭謝ると「わかった。チューしよ」。仕方なくすると「シャレやがな」と、酔ったざこばに翻弄される。
 その「書割盗人」は、最後はもちろんいわく付きの演出で。

 銀瓶の 2 席目は「蔵丁稚」。帰りが遅くなった丁稚を追求する旦那の追い込みが巧妙。そんななかにもクスグリを入れてやわらかさも。蔵に閉じ込められた丁稚の芝居が、子どもの真似事から徐々に回想シーンに移行するかのような演出はお見事。


 銀瓶さんは器用さに加えて余裕のある高座で、安心して観てられますね。2 席ともマクラもたっぷりで、たのしませていただきました。2 時間ちょいでしたから、中入りなしでも良かったかも。

 次回は 8 月 9 日(日)です。

笑福亭銀瓶の出演情報

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二人のビッグショー in 大阪 柳亭市馬・柳家喬太郎 二人会

2009/6/20 @TORII HALL

  • 笑福亭喬若 「へっつい盗人」
  • 柳家喬太郎 「転失気」
  • 柳亭市馬 「青菜」
    ―― 中入り ――
  • 柳亭市馬 「山号寺号」
  • 柳家喬太郎 『牡丹灯籠』より「お峰殺し」

※ Vol. 8 (夜の部)


 半年に一度のお楽しみ、市場さんと喬太郎さんの二人会です。
 同演目での昼夜公演になって取りやすくなったと思いますが、やはり昼公演は早々に完売だったみたいです。遠征の方は昼の方が都合が良いでしょうね。
 夜の方も完売で、120 人ほど入って満員。


 開口一番の喬若は「悪の道に染まる青春ドラマを‥‥」と「へっつい盗人」へ。喜六と清八のワチャワチャした雰囲気がなかなかええ感じ。清八がへっついを持ち上げる場面で師匠の三喬ばりの駄洒落が入るもウケずで、清八の「さしておもろないやないか!」に喜六も「云わんかったら良かったな」。首をかしげつつ高座を降りる。

 喬太郎の 1 席目はマクラで歌について。市馬とカラオケに行ったときに太田宏美を歌ったところ、市馬が「んだよ喬太郎、そんな新しいの!」と指導。池袋のジャズ・バーで聴いた太田宏美の“失恋魔術師”が耳に付いて‥‥と、アカペラで歌う姿がなんとも心地良さそう。歌い終わって拍手が起こると「その拍手は芸人を付け上がらせますよ」。
 「転失気」は住職と坊主のキャラが振り切れた感じで、超生意気な坊主に住職が問答無用の喝破から「カァーッツ!」を連発。転失気を借りに行った坊主が向かいの花屋の戸を開けようとすると「ガラガッチャッガッチャッガッチャッ」と、「へっつい盗人」のクスグリを掴み込み。無知を悟られまいとする住職と、無知を見透かした坊主の、それぞれの表情が秀逸。

 市馬は開口一番「“失恋魔術師”なんて歌ではない。冗談云っちゃあいけない。ろくなもんじゃない。‥‥取り乱してしまいました」。
 楽屋に桂文三が来ていたようで、襲名にちなんで、柳家小さん、林家正蔵、林家三平などの先代についていろいろ。以前の池袋演芸場が暑かった話から「青菜」へ。やわらかい口跡できっちり丁寧に。

 中入りを挟んで、市馬の 2 席目は落語のオチについてサンプルに小咄をいくつか紹介してから「山号寺号」へ。幇間が「金龍山浅草寺」になぞらえて「○○さん◇◇じ」で地口をいろいろ。「太郎さん東海林」で“野崎小唄”をひと節。噺家のもじりもいろいろ飛び出して「噺家さん春團治」「喬太郎さん肥満児」なんかも。

 喬太郎の 2 席目は、マクラを振らずに『牡丹灯籠』の「お札はがし」のあらすじから「栗橋宿」のくだりを。馬方の久蔵から、夫の供蔵の不倫を聞き出そうとするお峰。グイグイと噺のなかに引き込まれる。笑いのない噺だが、お峰が久蔵に「菜のおひたしはお上がりかい?」と、ここでも「青菜」を掴み込んで笑いに。終盤もちょっとしたクスグリで笑いを誘ってから、圧巻のラストへ。


 どっしりとしてるのになんとも云えない軽さがある市馬さん。爆笑噺と怪談噺の落差がスゴい喬太郎さん。たっぷり堪能させていただきました。
 喬太郎さん前回の Vol. 7 、先月の 独演会 と、TORII HALL での会で『牡丹灯籠』を通し口演してくれてます。つづきが気になりますね。当日の演目表には「お峰殺し」と出てましたが、ネタ出しされるときはネタバレを考慮して「栗橋宿」とされることが多いようです。

 次回は来年 1 月 16 日(土)です。(鬼に笑われる)

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NIGHT HEAD 第 2 章

2009/6/15 @common cafe

  • 笑福亭喬介 「三人旅」
  • 笑福亭たま 「青菜」
  • 桂雀太 「天狗さし」
  • 笑福亭たま 「書割盗人」
    ―― 中入り ――
  • 笑福亭たま (手術の噺)(作:笑福亭たま)


 繁昌亭でレイトショーとして開催していた『深脳落語会 NIGHT HEAD』が、会場を common cafe に移して『NIGHT HEAD 第 2 章』としてリニューアル。すでに何回か開催されてますが、会場を移してから初参戦です。
 お客さんは 40 人ちょいくらい。開演が 19 時半と遅めなこともあるかもしれませんが、たまさんの common cafe での会はこれくらいの入りで定着してきてるのかも。


 開口一番の喬介はニコニコと「三人旅」を。噺に入るなり、いきなり呼び名を間違えて、以降はピリッとしない。それでも喬介独特のニンと云うかフラと云うか、なんともたのしい雰囲気。

 たまの 1 席目は最近の出来事をマクラに、あちこち手を入れたことを前置きしてから「青菜」を。夏の庭の情景をこまかく描写したり、仕込みを追加したり、たしかにかなり手を入れてあり、そのため全体に硬い印象。最後は押し入れのなかでグッタリした植木屋の女房が物も云えず、植木屋が「『鞍馬から牛若丸が出でまして名も九郎判官』云わんかい!」とせかすと、フラフラの女房が「あぁ‥‥義経、義経」でサゲ。

 雀太は、とある会でネタ選びを間違えた話や、 なにわ探検クルーズ で修学旅行の生徒相手に苦戦した話など、マクラたっぷり。いつもながら話のもっていきようが上手く、かなりおもしろい。
 「天狗さし」は雀太で何度か観てるが、天狗を捕まえようと云う男の脳天気さがええ感じ。天狗の居所をたずねられた男が思わずつぶやく「アホか? アホなのかオマエは?」がツボ。

 たまの 2 席目は「書割盗人」。つもりで暮らす男が近所のおハナ(犬)を女房のつもりにしてるのがおもしろい。終盤の盗人とつもり男との格闘がマンガ的なのはたまならでは。

 中入りを挟んで、たまの 3 席目は新作ショート落語から。「イスラム教の飲み物」がツボ。
 新作は手術の噺。診察から始まって、いきなり手術に。医者がボケて患者がツッコむ形で、小品ながら、とくに後半はたたみ掛けるようなクスグリの連続でおもしろい。ただ、痛いのが苦手な人にはキツいかも。


 終演は 22 時前。相変わらずたまさんの会は開演が遅くてもたっぷりです。
 今回のたまさんの新作は、上手くふくらめば残りそうな印象でした。それよりも「青菜」が好印象。繁昌亭昼席あたりで繰り返し口演すれば、今季中にきっちり固まるんじゃないでしょうか。
 この会での新作ネタおろしは今回か次回で一旦小休止で、テーマや方向性が見つかったらまた再開するそうです。そうなると、たまさんの新作は『できちゃったらくご!』で、ってことになりそうですね。とは云え気まぐれなたまさんのことですから、唐突に新作が出てくるかも。要注意。

 次回は 7 月 13 日(月)です。

らくごの玉手箱

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花花寄席

2009/6/13 @ヨシモト∞ホール OSAKA

  • 笑福亭智之介 「初天神」
  • 桂三金 「ちしゃ医者」
  • 川上じゅん 《腹話術》
  • 桂あやめ 「ルンルン大奥絵巻」(作:桂あやめ)
    ―― 中入り ――
  • 笑福亭たま 「蛸芝居」
  • 桂文華 「近日息子」

※ 第 64 回


 この日は DVD 収録で落語が 5 本です。落語会でよくお見かけするお顔も多く、100 人ほどの入りに。毎週土曜日の昼の『花花寄席』も徐々に定着してきた感があります。
 会場で偶然 某後輩 と遭遇。当日券で入ったそう。まだまだお気軽に入れる『花花寄席』です。


 智之介はマクラ代わりに、『爆笑レッドカーペット』 でも披露したマジカル落語「うどん屋さん」を。紙から本物のうどんを作り出す(ひねり出す?)マジックで、いつもながらお見事。
 「初天神」は父親と子供が飴玉とみたらし団子を買うところだけ切り出してテンポ良く。

 三金はデブネタ健康診断編をマクラに、ヤブ医者の解説から「ちしゃ医者」へ。丁寧な語り口が好感。でもやっぱり汚い。見習が医者をまったく信頼していない物云いがたのしい。

 腹話術の川上じゅんは、ホワイトボードのネタから、いつもの 3 人で歌うネタ。収録がなければ実験的なネタを試したりと云うこともできるのかも。

 中トリのあやめはマクラでドラマ『大奥』への思いをたっぷり熱く語ってから「ルンルン大奥絵巻」を。あちこちにセリフが追加されてて、細部がくっきり、奥行きもしっかり。上様登場での鈴の音も印象的で、最後には三金様のあえぎ声が。

 中入りを挟んで、たまはショート落語をマクラに「蛸芝居」を。丁稚が玄関掃除をする場面はカットし、位牌のくだりから。玄関掃除を抜くと、その後の繰り返し効果が薄くなって、もったいないような。旦那の芝居がよりクサくなってて、蛸との格闘は相変わらず過激で、後半はたまならではのおもしろさ満載。

 トリの文華はアホの小咄をマクラに「近日息子」へ。主役(?)のアホの作次郎よりも、町内の連中のワチャワチャがたのしい。云い間違いを謝らない男に説教しつつキレる男が徐々にヒートアップする様が秀逸で、マルキの黒パンを差し出すときにダンディになるのがおもしろい。


 みなさん得意ネタを持ってこられて、充実の会でした。
 最近の『花花寄席』ではラジオ用に音源収録されてるんですが、今回は DVD 用の映像収録と云うことで意識されてか、全体的にカチッとした印象を受けました。たまさんや智之介さんがネタを削って演られてたのは、時間枠を気にされてだと思います。会としてはもうちょっと自由にのびのび演ってもらった方が盛り上がると思いますが、商売的な側面もあるでしょうし、ここらは難しいところですね。

花花寄席日記
ヨシモト∞ホール OSAKA

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出没!ラクゴリラ

2009/6/9 @ワッハ上方レッスンルーム

【第 80 回&五代目文三襲名記念会】

  • 《記念口上》
  • 笑福亭生喬 「つる」
  • 桂こごろう 「野崎詣り」
    ―― 中入り ――
  • 林家花丸 「ろくろ首」
  • 桂文三 「高津の富」
  • 《わいわい抽選会》

※ 第 80 回


 今回のラクゴリラは 80 回記念に文三さんの襲名記念が重なって、なんともおめでたい雰囲気です。お客さんも続々と詰め掛けて、何度も膝送りがありました。最終的には 120 人を越える入りに!


 まずは記念口上。下手側より、花丸、文三、こごろう、生喬、の順に黒紋付き袴姿で着座。文三は頭を下げたまま。花丸、生喬、こごろうの順に、それぞれらしい口上のあと、文三もまとめるように挨拶。賑々しく、笑いたっぷり。
 最後は花丸の音頭で大阪締め。

 生喬はマクラで文三襲名の裏話を。昨年の彦八まつりの実行委員長だった笑福亭松喬が、そこで開く落語会をプレ襲名の会にしようと実行委員会で提案。すでに桂小米朝(米團治)、桂春菜(春蝶)、笑福亭小つる(枝鶴)の 3 人は決まっていたが、落語会は 4 回。松喬が委員会に来ていた桂あやめに「文枝一門では襲名はないんか?」と訪ねると「ないこともないんですけど‥‥」との返答。文枝一門の飲み会の席で「つく枝を文三に」との話題が出たことがあったそう。松喬は「それでいこ!」と、それからの根回しで襲名が実現したとか。
 「つる」は基本どおりきっちりと。メリハリがあり、ツボツボでしっかりウケる。

 軽いネタの生喬が思いのほかウケたため、こごろうは張り切って「本気出したんねん!」。めずらしくマクラを振ったり。
 季節はずれの「野崎詣り」は、スラッと背の高い清八はしっかり者、ズングリ背の低い喜六はうっかり者、とキャラクターを明確にした演出。こごろうらしくワチャワチャしたたのしい雰囲気に。

 前半は大阪芸術大学、後半は桃山学院大学。

 花丸は自身の結婚披露宴の司会をこごろうに頼んだときのいきさつから、現在の夫婦の立場へとマクラをつないで、唐突に「ろくろ首」へ。やもめのお気楽さが花丸のニンに合ってて、しかも以前よりもクスグリ増量。おなじみの「猫さ~ん、この上ながら」もたのしい。

 文三は師匠の桂文枝が「難しいで」と云いつつもきちんとした稽古を付けてくれなかった「高津の富」を、基本どおりきっちりと。一番が当選したと理解したホラ吹き男が興奮のあまりエズきまくる様がおもしろく、宿屋の亭主も同じようにエズき、その女房までもエズくと云う念の入ったかぶせ。たっぷりの一席。

 最後に全員登場しての抽選会。それぞれ扇子や手拭いなどで、こごろうはオリジナル T シャツなどを。花丸の手拭い&千社札セットをゲット!


 落語は文三さんに他のメンバーが花を持たせた印象でした。それに応えて文三さんはたっぷり。口上も抽選会もたのしく、ラクゴリラらしくほっこりにぎやかな会でした。

 終演後は 東京からのお客さん を交えて御一献。落語話に花が咲きました。

 次回は 8 月 14 日(金)です。

出没!ラクゴリラ

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笑福亭福笑独演会

2009/6/5 @大阪厚生年金会館・大ホール

【還暦奮闘篇】

  • 笑福亭たま 「近日息子」
  • 笑福亭福笑 「代脈」
  • 桂三象 《三象おどり》
  • 笑福亭福笑 「油屋金兵衛」(作:笑福亭福笑)
    ―― 中入り ――
  • 笑福亭福笑 「当世雇用事情」(作:笑福亭福笑)

※ Vol. 24


 年に一度の福笑さんの大阪厚生年金会館での独演会も、大ホールに移って今回で 3 回目です。
 1 階席は横方向に 5 ブロックに分かれてますが、真ん中 3 ブロックはほぼ埋まるも、左右のブロックはほとんど空席。2 階席にもお客さんは入ってたようですが、3 階席を除いても 6 割ほどの入りでしょうか。


 開口一番のたまはゲストの三象のエピソードをマクラに「近日息子」を。云い間違いを謝らない男に対してキレる男のテンションがやたら高く、それをたしなめる男も云い間違ってさらにキレる。ここらのかぶせ具合がたまならではでおもしろい。

 福笑の 1 席目はマクラでこの日の入りや新型インフルエンザについてあれこれボヤいてから「代脈」へ。福笑ならではの言葉遊びがあちこちにトッピング。代脈に行った見習いが羊羹を 1 本丸ごと食べつつ「今年の恵方は?」。診察を始めて「おっきなおっぱいや!」。進むにつれて福笑テイスト全開。

 ゲストの三象は自虐ネタたっぷりから、得意の踊りを川中美幸の“二輪草”で披露。もちろんフルコーラスで。

 福笑の 2 席目は自作の擬古典「油屋金兵衛」。ケチの金兵衛から金を借りようと云う噺で、借りに行った二人の男の「ここや!」「そこや!」がたのしい。

 中入りを挟んで、福笑の 3 席目は、還暦を迎えたが「落語界では若手!」と高らかに宣言し、そんな自身を投影したような「当世雇用事情」へ。定年退職した男がビル清掃会社へ再就職する噺。らしい言葉遊び満載で、そんななかにもニートに対する強烈なメッセージが。


 内容的には文句ないんですが、やっぱり会場が落語とミスマッチな気がします。最前列でも高座との距離がかなりあり、残響が多くてエコーが掛かりまくり。箱が大きくなればなるほど、ここらの調整は難しくなると思います。
 それと、笑いがどっかへ吸い込まれていくような印象を受けました。たしかに満席に近くなれば笑い声がうねると思いますが、いかんせん今回くらいの入りだと仕方なかったかも。
 もっとも、これらは私自身の体調とかも関係してると思いますが。

 今回の入りは福笑さんも気にされてたようですから、これから 1 年の奮闘で次回はもっと入りが増えることを期待します。
 と云うか、次回の会場はどうなるんでしょうね。

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全日空寄席

2009/6/2 @ANA 543 便
2009/6/4 @ANA 550 便

【木久扇・木久蔵ダブル襲名披露興行 in バンコク】

  • 林家ひろ木 「動物園」
  • 《襲名披露口上》
  • 林家木久蔵 「竹の水仙」

※ 収録: 2009/3/24 @バンコク・インペリアルクィーンズパーク・ホテル


 久々に出張で飛行機に乗ったんで、久々の『全日空寄席』です。今月は《まだやってた!》木久扇・木久蔵親子のダブル襲名興行です。実際、2007 年 9 月に襲名ですから、1 年半もつづけてるんですね。どんだけ稼ぐねん! でもなんだか許せる親子です。
 ご案内は講談の神田紅さんと女道楽の内海英華さんのおふたりです。


 ひろ木の「動物園」は、勤め先が移動動物園ではなく珍獣動物園。報酬 100 万円でブラックライオンの毛皮を着て檻に入り、最後は猛獣ショーでホワイトタイガーに迫られて‥‥と云う構成。途中に珍獣の紹介も入るが、新設定にするならもうひとひねりほしいところ。

 口上は上手側より、司会のひろ木、きくお改メ木久蔵、木久蔵改メ木久扇、の並びで。(『翼の王国』に写真あり) 息子がかわいくて仕方ないと云った風の木久扇は「襲名披露興行が長過ぎると、三平さんから云われました」。堂々と自信満々な木久蔵は「襲名披露興行はどこも大入り。これをバンコク共通と申します」。最後は木久扇の音頭で三本締め。

 木久蔵はマクラ代わりの小咄いろいろから「竹の水仙」を。きっちり丁寧で心地良いが、舌っ足らずなおかげで全体的にバカっぽい印象に。そう云う意味では噺がニンに合ってないのかも。
 最後に木久扇が出てきてごあいさつ。


 実際には木久扇の口演もあったと思うんですけど、口上の内容とともに息子や弟子に花を持たせる番組構成になってました。木久扇・木久蔵の親子は嫌いではないんで、口上も含めてたのしませていただきました。

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月亭遊方・林家染弥の蔵出し!うちわ話

2009/6/1 @高津の富亭

※ 第 4 回


 早くも第 4 回を迎えた『うちわ話』ですが、今回は特別にアルコール持ち込み OK で、まさにコンセプトの《居酒屋『和民』の座敷》の雰囲気。会場に入ると、舞台スペースにテーブルが置かれ、缶ビールがたっぷり用意されてました。
 お客さんは 40 人ほど入ってました。


 今回は、大学中退の月亭遊方と林家染弥が、元 NHK 記者の林家竹丸と元獣医の林家卯三郎をゲストに迎え、輝かしい経歴について聞くと云う趣向‥‥とは表向きで、裏テーマが竹丸が酔っ払ってただのエロ親父になる様子をたのしもうと云う企画で、実はゲストの卯三郎も仕掛人。楽屋に来ていた桂三金、笑福亭たま、桂三幸、林家市楼をサラッと紹介してから、乾杯でスタート。
 まずは竹丸の得意分野である政治・経済の話題を振り、竹丸にいろいろしゃべらせる。しばらくして遊方に電話が掛かってきて、友達の女性が来ると云う。その女性のタイプがもろ竹丸で‥‥と云う、かなり出来過ぎた展開で、竹丸もやや警戒気味。

 途中、楽屋の面々も呼び込んで、恒例の小芝居コーナー。染弥はこの会を始めたことで小芝居ネタが 100 本を超えたそう。卯三郎を相手に、思わず「えっ!?」と云ってしまう瞬間をいろいろ。卯三郎の的確なリアクションとたまのフォローがナイス!

 その後もモテモテの竹丸が“スーダラ節”を歌ったり、女性と一緒に写真を撮ったり、仕込みを疑いつつもノリノリ。
 そんな竹丸を尻目に、なんとなくすねてる遊方。染弥がツッコむと遊方がキレて口喧嘩に発展し、しまいには遊方が舞台を放棄して楽屋へ。追いかける染弥と卯三郎。竹丸と女性だけが残されるも、楽屋では遊方が大声で暴れている様子。恐がる女性と、二人残されて対処に困惑する竹丸。
 と、ここで遊方らが「大成功」のプラカードを持って登場。遊方は「これ『大成功』って書いたけど、失敗やわ」。


 今回は短時間で竹丸さんを酔わせなければならないと云う課題と、遊方さんと染弥さんが喧嘩すると云う大芝居もあり、仕掛けに気を取られ過ぎて消化不良の感は否めませんでした。正直、2 時間枠では無理がある仕掛だったと思います。
 ただ、トークや小芝居はいつもながらおもしろかったです。いろいろ試行錯誤しながらトーク企画を模索するのも OK だと思います。

 ちょっと気になったのが、噺家さんにしゃべり掛けるお客さん。トーク・イベントとは云え、観客が演者に絡む・話しかけるってのはどうなんでしょうね。演者からの問い掛けなんかがあった場合は別として、観客はあくまでも舞台上の演者から提示されるものをたのしむべきでは?と、個人的には思います。

 次回は 7 月 30 日(木)です。ゲストに桂文三さんを迎え、襲名にまつわる本音を引き出すことに挑戦するそうです。

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