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カムカムミニキーナ 『水際パン屋』

2010/11/28 @ABC ホール

【カムカムミニキーナ旗揚げ 20 周年記念公演】

作・演出: 松村武
出演: 八嶋智人、松村武、藤田記子、田端玲実、長谷部洋子、中島栄治郎、佐藤恭子、元尾裕介、吉田晋一、米田弥央、亀岡孝洋、玉手みずき、篠崎祐樹、生山ヒジキ、浅見紘至、安藤有希


 初カムカム。ほぼ満席。

 かつての楽園、馬浜ばはまに建造された終身刑務所と、ほど近い場所にあるパン屋、そして白天狗。

 20 周年記念 3 部作の最終章とのことだが、単独でもストーリーの理解は可能。
 途中、代表の松村武とテレビでもおなじみの八嶋智人との掛け合い漫才のような場面があり、延々ボケる松村にとことんツッコむ八嶋。おそらくほとんどアドリブで、これはこれでおもしろいが、芝居から浮いてる感は否めない。

 人気劇団ならではの余裕と安定感。また観てみたい。


カムカムミニキーナ OFFICIAL SITE

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北島三郎特別公演

2010/11/27 @新歌舞伎座

【新歌舞伎座 新開場記念 柿葺落興行】

  • 幡随院長兵衛
    ―― 中入り ――
  • ヒットパレード 北島三郎、こころの唄を‥‥


 初さぶちゃん。3 階席は半分くらいの入り。全体としては 8 割くらいの入りだったかも。

 前半の芝居は、幡随院長兵衛の男気は伝わってくるものの、全体にゆるい内容。ラストこそ納得いかなかったものの、のんびりたのしむにはこれくらいが丁度良いのかも。
 前の席の人が、始まるなり弁当を食べ出してびっくり。休憩まで待てんのかいな。

 後半の歌謡ショーは、まずヒットパレードから。30 人超の生バンドをバックに、ほとんど 1 コーラス、長くて 2 コーラスで次々と。とにかくさぶちゃんの上手さが光る。知ってる曲もちらほら。
 セットが漁港に変わり、故郷やルーツに関連する歌をいくつか。最後に漁師の格好に着替え、仲間とともに漁船へ。するとセットが割れて横向きに停泊していた漁船が正面を向き、バックの映像&スモークであたかも漁船が荒波のなかを疾走しているがごとくの演出。船首で歌うさぶちゃんがカッコ良すぎ!
 最後は 130 人超のダンサーを従えての“まつり”。足もとに 2 頭の虎、左右にとぐろを巻く赤龍を従えた白虎で構成されたド派手な電飾櫓が登場。その白虎にまたがったさぶちゃんが熱唱。途中で櫓が前へ迫り出し、白虎がクレーンで前へ飛び出すと云う、これでもかな演出。

 とにかくサービス満点! 次回、来年の 11 月が決定しているそう。


新歌舞伎座

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繁昌亭昼席

2010/11/25 @天満天神繁昌亭

  • 桂福丸 「時うどん」
  • 桂三弥 「転失気」
  • 桂出丸 「酒の粕」
  • 伏見龍水 《曲独楽》
  • 桂勢朝 「ハイウェイ歌合戦」(作:小佐田定雄)
  • 月亭可朝 「坊主茶屋」
    ―― 中入り ――
  • 笑福亭鶴笑 《鶴笑ワールド》
  • 笑福亭仁扇 「池田の猪買い」
  • 林家花丸 「鉄砲勇助」
  • 桂小春團治 「職業病」(作:桂小春團治)

※ 第 218 週


 補助席も出る大入り。

 勢朝の「ハイウェイ歌合戦」は民主党政権編。直近の時事ネタも盛り込んでるところがさすが。いつもながらエエ声で歌いまくり。

 そんな勢朝に触発されたか、可朝は出てくるなり童謡を歌い始め、最近の政治絡みの話をあれこれ。やや迷走しつつ着地点を探りながら遊郭の話へと転換して「坊主茶屋」へ。

 鶴笑は紙切り。手堅くたのしませる。

 花丸は「鉄砲勇助」にあちこち工夫を盛り込んで。

 トリの小春團治の「職業病」は、新装開店のファミリーレストランの噺。元葬儀社勤務の男のしゃべりがおもしろい。

 高座は充実していたが、客席が重めで苦労されてた様子。


天満天神繁昌亭

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錦秋文楽公演

2010/11/21 @国立文楽劇場

【第 1 部】

  • 一谷嫰軍記いちのたにふたばぐんき
    • 陣門の段
    • 須磨浦の段
    • 組討の段
    • 熊谷桜の段
    • 熊谷陣屋の段
  • 伊達娘恋緋鹿子だてむすめこいのひがのこ
    • 八百屋内の段
    • 火の見櫓の段

【第 2 部】

  • 嬢景清八嶋日記むすめかげきよやしまにっき
    • 花菱屋の段
    • 日向嶋の段
  • 近頃河原の達引ちかごろかわらのたてひき
    • 四条河原の段
    • 堀川猿廻しの段

※ 第 120 回


 今席は『伊達娘恋緋鹿子』の「火の見櫓の段」が見もの。落語「七段目」でもおなじみだが、舞台中央に据えられた火の見櫓の梯子段が客席側に設えてあり、お七がこの梯子段を昇る。仕掛けは単純だが、見応えあるイリュージョン。


国立文楽劇場

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柳家喬太郎独演会

2010/11/20 @TORII HALL

  • 柳家喬太郎 「道灌」
  • 桂阿か枝 「軽業講釈」
  • 柳家喬太郎 「時そば」
    ―― 中入り ――
  • 柳家喬太郎 「ぺたりこん」(作:三遊亭圓丈)


 早々に予約完売で満員。喬太郎の関西での人気も定着。(密行者もあろうが)

 メクリに《開口一番》とあり、出てきたのが着流し姿の喬太郎。前座であることをごく簡単に自己紹介してから、柳家では最初に習うと云う「道灌」を。髪型を普段と変えているあたりも芸が細かい。

 その後に出てきた阿か枝はなんとも演りにくそう。それでも「軽業講釈」をきっちりと。テンションの高さを要求されるネタはニンに合わないようにも思われるが。

 中入り後の喬太郎の「ぺたりこん」は三遊亭圓丈の作で、会社の机に自分の手のひらが吸い付いたように取れなくなったサラリーマンの噺。不条理の極み。
 作者の圓丈の高座は、喬太郎のとはまったく異なる印象になるだろうと想像する。喬太郎は会社員として使い物にならなくなった男に対する冷徹な上司の無慈悲さが苦い味を醸し出すが、圓丈ならどうしようもなくなった男が逆境に耐える不屈の姿をカラッと観させてくれるのではないだろうか。圓丈版も観てみたい。

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志ん丸・南青 ふたり会

2010/11/19 @TORII HALL

  • 志ん丸・南青 《対談》
  • 旭堂南斗 「細川の福の神」
  • 旭堂南青 「名月松阪城」
  • 古今亭志ん丸 「幾代餅」
    ―― 中入り ――
  • 旭堂南舟 「乃木将軍の墓参」
  • 古今亭志ん丸 「桃太郎」
  • 旭堂南青 「左甚五郎」


 志ん丸目当てで参戦。入りは 40 人ほど。

 志ん丸にはおもしろい噺を期待していたが、意外にも「幾代餅」が好感触。登場人物のキャラが立ってて、それでいてキャラだけに寄りかからず丁寧な噺運びで、たっぷりと。


古今亭志ん丸の「航海日誌」
旭堂南青公式ホームページ「みなみの青大将」

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らくご道 笑福亭生喬と桂こごろうの落語会

2010/11/18 @上方亭 (ワッハ上方 小演芸場)

  • 笑福亭生喬 《ごあいさつ》
  • 桂こごろう 「向う付け」
  • 笑福亭生喬 「蔵丁稚」
    ―― 中入り ――
  • 生喬・こごろう 《対談:夕焼け日記》


 この日のこごろうは、自分が演るネタは完全に「おごろもち盗人」だと勘違いしており、楽屋入りしてから「向う付け」だとわかったそう。

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三喬三昧 夜の部 小枝・三喬 ふたり会

2010/11/13 @ワッハホール

  • 小枝・三喬 《オープニングトーク》
  • 笑福亭三喬 「初天神」
  • 桂小枝 「悋気の独楽」
    ―― 中入り ――
  • 笑福亭三喬 「子盗人」
  • 桂小枝 「佐々木裁き」

※ 第 1 回


 ゲストの小枝は三喬の高校の先輩にあたり、三喬が入門前に担任教師を通じて小枝(当時・枝織)から直接アドバイスをもらったそう。そんな話に始まって、オープニングトークはあれこれ。

 落語は偶然(?)子どもが出てくる噺特集に。

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三喬三昧 昼の部 三喬一門会

2010/11/13 @ワッハホール

  • 笑福亭喬介 「狸の賽」
  • 笑福亭喬若 「野ざらし」
  • 笑福亭三喬 「鳥屋坊主」
  • 《師弟大喜利》
    ―― 中入り ――
  • 笑福亭三喬 「植木屋娘」

※ 第 1 回


 年に 1 回、大会場での独演会を開催していた三喬だが、昨年でひと区切りとし「今年からは好きなことをさせてもらう」と云うことで、今年は一門会とふたり会を昼夜で開催することに。


 昼の部の大喜利は、下手側より司会の桂坊枝、喬若、喬介、三喬、笑福亭右喬のならび。謎掛け、あいうえお作文、一から十。坊枝は抜群の進行。三喬はたのしそう。

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南湖だんご 旭堂南湖話術研究会

2010/11/12 @上方亭 (ワッハ上方 小演芸場)

  • 旭堂南湖 《紙芝居「雨乞い源兵衛」》
  • 旭堂南湖 「小夜衣草紙」
  • 旭堂南湖 『赤穂義士銘々伝』より「大石内蔵助(4) 松山城受取り」
    ―― 中入り ――
  • 旭堂南湖 「木村重成の堪忍袋」

※ 53


 残念ながらツ離れせず。

 紙芝居についてのあれこれから、中西らつ子個展 『らつこてん 2』 にて口演予定の落語紙芝居を。落語「雨乞い源兵衛」は、南湖が学生時代に落語研究会の卒業公演で口演したネタだそう。


正直南湖

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銀瓶のピロートーク 今夜は全篇「まくら」です

2010/11/9 @雲州堂

※ #5


 ホストの笑福亭銀瓶は韓国での落語公演からの帰りで、マクラ代わりに写真を紹介しながら土産話をいろいろ。
 ゲストは MBS のアナウンサー、八木早希。彼女目当てで初めてきた観客も。アメリカで生まれ、その後は小学校卒業頃まで大阪、韓国、大阪と移り住んだそうで、アメリカや韓国の話をいろいろ。
 飲みながらのトークで、銀瓶はビール、八木アナは日本酒を。後半は銀瓶も日本酒を飲み出し、呂律もあやしく。


笑福亭銀瓶の出演情報
イベントスペース 雲州堂

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ゆるりふたり こごろう・花丸の旅館落語会

2010/11/4 @あい粂旅館

  • こごろう・花丸 《対談:ふたりにおたより》
  • 桂鯛蔵 「初天神」
  • 林家花丸 「GORO」(原作:月亭遊方/脚色:林家花丸)
  • 桂こごろう 「はてなの茶碗」

※ 7 ゆるり目


 60 人ほどの大入り。

 まずはこごろうと花丸の対談コーナー。パンフレットに「花丸はほめ上手」と書かれてあったためか、なにかとお互いにほめ合い。観客からのお便りコーナーから「譲れないもの」では、花丸がいまハマっている宝塚歌劇について熱く語る。
 噺家生活の記念日(入門、命名、初高座、等)について、はっきりおぼえている花丸に対し、おぼろげなこごろう。「みんなそないにきっちりおぼえてへんで」と反論するも、鯛蔵もきっちりおぼえていて撃沈。

 花丸の「GORO」は 『レスキュー遊方!』 で口演した月亭遊方の作品だが、パンフレットに「原作:遊方/脚色:花丸」とあり、後半からサゲを含めてアレンジが加えられている。複数の噺家の手に掛かってネタが進化する SWA 的効果。


さかいひろこ works

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