2011/4/29 @国立文楽劇場 小ホール
- 露の眞 「いらち俥」
- 笑福亭たま 「青菜」
- 桂文三 「替り目」
- 笑福亭たま 「愛宕山」
―― 中入り ―― - 《プロレス 時間無制限 1 本勝負》
内田祥一 vs 吹本賢児 (レフェリー:桂三金) - 笑福亭たま 《ショート落語 2010 & 2009》
- 笑福亭たま 「二人忠信」(作:笑福亭たま)
※ 第 1 回
補助席も含めて前売り完売の満員札止め。約 200 人の入り。
眞の「いらち俥」はキャラの気持ち悪さがおもしろい。キタへ向かうところまで。
文三の「替り目」は酔っ払い亭主がたのしい。女房がおでんを買いに行かされるくだりまで。
たまの前半 2 席の「青菜」と「愛宕山」はいずれも繰れてて安定感があり(いまの季節に合ってるかはともかくとして)季節感がにじみ出る好演。ゆえに、取って付けたようなクサい風景描写はサラリと流し気味に語る方が良いように思う。
注目の色物、中入り後のプロレス。中入り前のたまのマクラによると、国立文楽劇場は、会場費はさほど高くはないが、会場設備を使用するのに専任スタッフが必要となり、その人件費が高いそう。高座を動かしてリングを設営するとそれだけで費用がかさむため、高座はそのままで戦う。舞台を傷めてはいけないので、リノリウム敷き。土足・裸足厳禁のため、レスラーは地下足袋を履く。緞帳が上がると、高座の左右に体育用マットが 2 枚ずつ敷かれていた。
レフェリーの三金が登場して選手をコール。まずは「国立文楽劇場で戦うことが小さい頃からの夢だった」内田が入場。つづいて吹本がたまの名ビラを咥えて入場し、観客の目の前で名ビラを破る。さらに吹本は高座の膝隠しを叩き割り、わかりやすくヒールに。
試合は高座の左右のマットはあまり使わず、高座前の 1 m 程の狭いエリアで展開され、エプロンサイドでの攻防のよう。場外乱闘やパイプ椅子チャンバラもあり、サービス満点。
コブラツイストでのバックの取り合いにレフェリーが巻き込まれるコミカルな場面や、レフェリーが試合に巻き込まれて失神し、吹本がフォールするもカウントされないアメリカンな場面などもあり、三金も大活躍。
最後は吹本がブレーンバスターからの体固めで内田から 3 カウントを奪って勝利。勝ち名乗りを上げさせようとしたレフェリーに、吹本はスタナーを食らわせて退場。
倒れたままの内田のもとへお茶子がマイクを届ける。立ち上がった内田は「俺の夢の文楽劇場を! この借りは次の繁昌亭だ!」と叫び、第 2 章へ。
たまの 3 席目は妙な空気感で。ここ 2 年のショート落語からいくつか演って「二人忠信」を。同姓同名の連続殺人犯に翻弄される噺。ギャグが増え、とくに後半が以前よりかなり整理された印象。
笑福亭たま オフィシャルサイト
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